7代目は何が新しいのか?『スピーダーエボリューション7』を徹底検証

GEW(月刊ゴルフ用品界)

【GEW - 月刊ゴルフ用品界】

ギアに精通し試打経験豊富なソクラテス永井延宏プロが『スピーダーエボリューション7』を検証する。

『スピーダー・エボリューション』シリーズといえば、国内女子ツアーで使用率の高いシャフトとして有名ですが、今回の『スピーダー・エボリューション7』はシリーズ中の奇数番手でキックポイントが先中調子の走り系。

『エボ5』をブラッシュアップしたシャフトで、前モデルのたたき系『エボ6』とは、明らかに性能が異なる位置づけになります。

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商品ラインアップは30g台から70g台まで揃っていますが、今回はメインとなる50gのSフレックスを試打してみました。ヘッドはテーラーメイドのSIM(ロフト10.5度)、長さは45.5インチです。

手元から一気にしなり戻る「ボール初速の速さ」が特長

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手に持った第一印象は、爽快感のあるホワイトカラーで、しっかり感があります。実際に打ってみると、やはりスピーダーらしいハッキリと先端の走り感を感じました。とはいえ、手元の締まり感は程よく、スイングの切り返しでのスムーズな挙動を感じて、必要以上の硬さがないので、切り返しで力むことはありません。

そして、手元から先端部にかけてムチのようなしなり戻りと、インパクトにおける先端の爆発力は、近年の大慣性モーメントヘッドのポテンシャルを十分に発揮してくれると感じました。

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つまり、しなり戻り量が多いということは、フェースアングルを左に向けてくれますし、ロフトを多くしてくれる効果があって、ボールがつかまり、高弾道で飛距離につながる挙動といえます。その意味ではドライバーが比較的苦手なゴルファーに恩恵があると思います。

とはいえ、『スピーダー・エボリューション7』のような動きを感じるシャフトは、インパクト時の当たり負けが気になる部分でもあります。『スピーダー・エボリューション7』では先端に特殊な素材を採用し強化しているので、最近の大型ヘッドのポテンシャルを引き出してくれる性能が特筆されます。

データで見る『スピーダー・エボリューション7』の挙動

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HS43m/sでボールスピード(65.2m/s)はかなり出ていますね。シャフト全体のしなり量が大きいので、打出し角(20.1度)も高く、エネルギーロスの少ないインパクトができています。

軽いドローボールでバックスピン量(1389rpm)、サイドスピン量(329.5rpm)も少ないですね。先端部の強さがあるので、ヘッドのブレも抑えてくれる印象ですので、先述した通り大型ヘッドとの相性も非常に良いといえます。

もう少し振ってるとキャリーも出て、目標の280Yをクリア。『スピーダー・エボリューション7』は自分のポテンシャルを引き出してくれるシャフトですね。

【永井延宏プロ】
1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞。
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著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

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