食欲の秋、スイーツを賢く食べる方法 管理栄養士おすすめ!コンビニ飯の選び方

田中夕子

低カロリースイーツは成分表チェックを

 コンビニスイーツを選ぶ時、何を基準にしているかと聞けばほとんどの人がカロリーと答えます。確かにカスタードクリームや生クリームがたっぷり使われ、生地にもバターや卵が使われているシュークリームや、そこにチョコレートがコーティングされたエクレアは高カロリーです。
 コンビニエンスストアも最近は健康志向が進み、カロリー控えめや糖質制限を前面に打ち出したもの、中にはカロリーゼロのスイーツも売られています。シュークリームと同様に、油や乳製品や卵が使われていて高カロリーのはずのフレンチトーストもお店によってはほぼ同じ大きさなのに一方は200kcalでもう一方は400kcalというようにカロリーが大きく違うこともある。

 なぜそれだけカロリーに差が出るのでしょうか。糖分や卵、油の量を控えめにしているということもありますが、単に「カロリーを低く表示したい」という理由で、あまり質が良くない、体に悪影響を及ぼすこともある人工甘味料を使用しているケースもあります。カロリーが気になるのは仕方がないことですが、カロリーばかり気にして、何でつくられているのかを意識せずに食べるというのはあまりお勧めできません。値段やカロリーだけで選ぶのではなく、何でつくられているのか。きちんと成分表を見るクセをつけるようにしましょう。

おすすめは和菓子、ゼリー、ヨーグルト、小分け食

 甘いものは食べたい。だけどカロリーはできるだけ取りたくないという人は、どんなスイーツを選べばいいか。プリンよりもゼリー、ゼリーよりもヨーグルト、洋菓子よりも和菓子のほうがカロリーや糖分、脂肪分という点で考えれば体にやさしいスイーツであるのは間違いありません。

 今はコンビニエンスストアでも、みたらし団子が5、6個小さなケースに入れて売られていたり、寒天を使ったもの、小さめのサイズの大福やわらび餅など和菓子の種類も豊富だったりと、夏には夏の、秋には秋の、冬には冬の季節に応じたスイーツが売り出されています。和菓子も糖質が気になる人もいるかもしれませんが、それほど多くの量でなければ血糖値も上がり、脳にエネルギーが送られ、仕事やスポーツを効率的に行うことにもつながります。さらに小豆からは良質の植物タンパク質も摂取できるので、決してマイナス要素ばかりではありません。

 パッケージが小分けにされているものも多いので、一度に全部を食べきるのではなく、昼食後に2個、夕方に2個といったように時間を分けて食べれば罪悪感もそれほど多くはないはずです。

冷凍フルーツならビタミン摂取も

 和菓子はちょっと苦手だけどカロリーが気になるし、でも甘いものが食べたいという人にお勧めしたいのが冷凍フルーツです。コンビニエンスストアの冷凍食品コーナーには季節を問わず、ブルーベリーやマンゴーなどの冷凍フルーツが売られています。シャーベット感覚で食べればビタミンCも摂取でき、天然の糖分なので低カロリー。「スイーツはダメ」と懸念することなく、健康に、おいしいスイーツとして味わって下さい。

川端理香プロフィール

管理栄養士。元日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ。スポーツ栄養Watsonia代表(http://kawabatarika.com/index.php)。Jリーグチームや選手、プロ野球、ゴルフ、柔道選手などのサポートをし、日本オリンピック委員会強化スタッフとして、全日本男子バレーボールチームなどを担当。トップアスリートからスポーツ愛好家まで、スポーツをする人の競技力アップのためのサポートに務めている。著書に『スポーツ選手の完全食事メニュー』『10代スポーツ選手の栄養と食事』『子供の身長を伸ばす栄養と食事』など

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など、女子アスリートの著書や、前橋育英高校野球部・荒井直樹監督の『当たり前の積み重ねが本物になる』では構成を担当

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