小橋建太流トレーニングの教え 「無理じゃない、やろうよ、できるんだ!」

芸部歩人

学生と一緒にトレーニング!

【スポーツナビDo】

「キツいかもしれないけど、最後まで一緒にやりましょう」

“最後まで”――そんな小橋イズムを感じさせるワードを盛り込んだ挨拶の後で、この日の授業=トレーニングはスタート。まずはランニングから体操、そしてマット運動と進んでいく。そして一連のアップが済むと授業は本格化し、まずは腕立て伏せの指示が出る。それも最初は通常の肩幅での腕立て、続いてワイドスタンス、さらに胸の前で手を三角形にしてとバリエーションを加え、回数を重ねていく。学生からはさっそく「無理」といった声も出るが、そこは小橋先生、「無理はない」の一言。そうです、現役時代を長く見てきた我々からすれば、きっとその答えが返ってくると思ってました。

「無理はない!」と生徒たちを激励 【スポーツナビDo】

小橋先生は無類のトレーニング好き、腹筋トレではついに自らも参加してしまった 【スポーツナビDo】

 さらに課されたライオンプッシュアップに学生たちは悪戦苦闘し、変わらず「もう無理」「ヤバい」といった声も聞かれましたが、「なんかもう筋肉ついた気がする」という声もあり、心なしその様子が楽しげに見えるのは気のせいでしょうか。

 そんな学生たちの姿に無類のトレーニング好きが触発されたか、続いての腹筋パートへ移ると小橋先生も自ら参加。足上げ腹筋、クランチと一緒になってこなしていきます。

【スポーツナビDo】

 これで完全にスイッチが入り、タオルを使ってのトレーニングでは自らが持ち手となり学生たちの相手を務める。ここはパートナーと一緒になり遊び感覚で取り組めるのがよいか、みんなほがらかに引っ張り合います。この辺りになるとほぼ全員真剣にやっていますから、開始当初から見れば不思議なものです。小橋マジックというべきでしょうか。

2人1組のタオルを使ったトレでは、文字通り手取り足取りの指導 【スポーツナビDo】

最後はスクワット100回締め 【スポーツナビDo】

 そして授業の最後は1人10回ずつ数えながらスクワット100回、そしてクールダウンのストレッチを行って締め。90分の授業後は、先生との心的距離も縮まったか、記念写真や剛腕チョップをせがむ生徒の姿も見られました。小橋先生、授業という名の試合を終え、学生の心を掴むことに成功したようです。

生徒のリクエストに応えて剛腕チョップを炸裂! 【スポーツナビDo】

「無理」と決めたら可能性を無くしてしまう

「自分で『できない』と決めるのではなく、やろうよ!」 【スポーツナビDo】

「すぐに『無理』っていう言う子が多かったですけど、無理じゃないと。それは単に口癖なのかもしれないけど、そうやって自分でハードルを決める、決めたがるところがあるのかもしれないですね。でも、授業の中でそういうことも教えていきたいです。無理じゃないんだ、できるんだと」

 授業を終えても熱は残っているようで、小橋は熱い語り口で振り返る。

最後は生徒といっしょに記念撮影 【スポーツナビDo】

「何でも『できない』って自分で決めてしまうのではなく、やろうよ、とにかくやってみようよと。みんな『無理』とか『できない』と言っても、実際やり出したらちゃんとやっていました。自分で『無理』って決めつけてやらなかったら、可能性を無くしてしまう。最後は無理やり(スクワット)100回と言いましたが、やってみてできなかったら、それはまたできるようにすればいい。だから自分で決めてしまわずやってみよう、やろうよということです」

 やってみる、試みることがなければ何も始まらない。やってできなければ、次できるようにすればいい。リングから学校、プロレスから授業へ場所と対象を変えても、小橋が発するメッセージは今も変わっていないようだ。

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尚美学園大学 夏のオープンキャンパス2015

スポーツ系特別講座
「小橋建太・高野人母美 セミナー&エクササイズチャレンジ」

8月2日(日) 午前10:00スタート

オープンキャンパスにて高校生向け特別授業を開催します。
詳細は大学ホームページまで。

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著者プロフィール

げいぶ・あると。体験系取材を中心に活動し、「2代目スポーツ冒険家」を自称する40代目前ライター。名前は映画『クリフハンガー』の主人公ゲイブ・ウォーカーから

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