ボクササイズの次はボクシング! 「松原渓のスポーツ百景」
【松原渓】
ボクサーは理想的な「細マッチョ」
ボクサーといえば、徹底的に絞られ、鍛え抜かれた彫刻のような肉体をイメージする。胸板が厚く、ウエストはいくつにも割れ、脚は無駄なく引き締まって機能的。理想的な「細マッチョ」だ。女性ボクサーも身体にメリハリがあって、二の腕やお腹まわり、ふくらはぎなど、女性にとって気になる箇所の引き締めに効果のあるスポーツと言えそうだ。ただ、その身体を手に入れるためには壮絶な減量やトレーニングが必要になる。
マンガ『明日のジョー』では、矢吹丈のライバル・力石徹の、周囲を寄せ付けない冷徹さとストイックさに惹かれた。また、女性ボクサーが主役となった映画『百円の恋』(2014)と『ミリオンダラー・ベイビー』(04)の2本はどちらも好きな作品だ。
主演の安藤サクラ(『百円の恋』)とヒラリー・スワンク(『ミリオン〜』)は、人生のバックグラウンドやキャラクターこそ違えど、共に厳しいトレーニングをこなしながら、ボクシングに生きる活力を見いだしていく。両ヒロインとも、役作りの段階でかなり本格的なトレーニングを積んだそうだ。だからこそ、身体から目つきまで変わっていく様子がとてもリアルで、見応えがあった。