風呂とビール、極上の東京RUN 東京生活向上指南 Vol.07
地図を眺めて風景を想像しながら走るコースを考える
【写真提供:TOKYOWISE】
江戸時代、今からおよそ360年前の1653年。拡大する江戸の街へ多摩川の水を飲料水として送るべく、この上水路はつくられた。昔も今の世も人の生活に欠かすことのできない水。玉川上水は江戸の街の発展に大きな役割を果たしたという。
多摩の羽村から四谷までの、フルマラソンの距離に近い全長43キロ。沿道を走れるのはその一部だが、今も残る美しい緑道は走るのに最高のコースだ。
【写真提供:TOKYOWISE】
人口が増加し続ける東京の新たな水源確保のため、多摩湖は1916年(大正5年)から1927年(昭和2年)までの10年の歳月をかけて建設された。玉川上水と同じく羽村の取水堰で取り込んだ多摩川の水を、東京の中心部へと供給するのがその目的であった。多摩湖から武蔵野市関町の境浄水場を結ぶ導水管の上は、多摩湖自転車道(狭山・境緑道)という緑道となっていて、これもまたいいランニングコースだ。
【写真提供:TOKYOWISE】
帰路は再び多摩湖自転車道。花小金井へ帰ろう。苦しいときには最終ゴール、温泉施設での風呂とビールを思いながら乗り越える(笑)。
東京の地図を眺めて風景を想像し、走るコースを考えるのはおもしろい。水の流れに注目。いいコースは水とともにある。そしてもちろん、風呂とビールのゴール設定がとても重要だ。
(Text:yasutake iijima)