「負けないで」と応援されても走れない… 走るタワレコ店員×元音楽番組MC対談
走るタワレコ店員が厳選! ランにオススメなアーティストと曲
【写真提供:デサント】
――「走るタワレコ店員」こと吉田さんも、音楽を聞きながら走られますか?
吉田 そうですね。高山さんと同じように、音楽と正面から向き合いたいときには、走りながら聞きますね。家でオーディオの前では聞かないですね、どうしても意識が他に向いちゃって、なかなか言葉が耳に入ってこないので。
だから僕も、新譜についてのコメントを書かなきゃいけないって時は、高山さんと同じようにMP3プレイヤーに入れて走りながら聞きますね。
――吉田さんが全部新譜を聴いて書いてるってことに感動しました(笑)。
吉田 仕事ですから(笑)。家で聞いてコメント書こうとかいっても、なかなか出ないですね。いっぺん走りながら聞いて、ちゃんとこう向かい合って書きます。
高山 私、めちゃめちゃポップ買いしますよ! そのアーティストのことを知らなくても、そのポップに書かれている文章が凄い熱量で、「この人がこんなに押すんだったら買ってみよう」という気持ちになりますね。
吉田 店員冥利につきます、有り難うございます(笑)。
――では、そんな吉田さんにランにおすすめのアーティスト、または曲を教えていただければと。
吉田 やっぱりこれですね、高橋優の「リアルタイムシンガーソングライター」。もう、これは歌詞がすごくすばらしくて。ネガティブなことも、ポジティブなことも洗いざらいというか。
――裸ですよね、歌詞が。
吉田 いい比喩を考えて、歌詞をオシャレにしようとしないところが素敵なんですよ。おすすめの曲は、ご存知の方も多いと思いますが、やっぱり「福笑い」。あとは「靴紐」という曲が好きですね。
――この曲って普遍的な存在になるんだろうなと。10年後、20年後聞いても、いい曲になるんだなって思いますね。
吉田 そうですねぇ、特に「福笑い」はいい曲ですよね! あと、走っていて気持ちいいって時に聞きたいのがコーラスとか、60年代のソフトロック。なんかこう、ハーモニーが良くて、もちろんメロディもいい。
――ゴリゴリしていない、耳になじむようなロックですよね?
吉田 そう、意外とBPM(Beats Per Minute その曲が1分間に刻むビートのこと)も早くて走りやすいし、もちろんハーモニーもすばらしい。アーティスト名で言うと、「ロジャー・ニコルス& スモールサークルオブフレンズ」。
このロジャー・ニコルスは、あのカーペンターズに曲を提供していた人、実力派のミュージシャンなんですよ。アルバムでいうと「デラックス・ディション」がオススメです。
あと、「Roddy Frame(ロディ・フレイム)」ですかね。僕、40歳になるんですけど、中学生のころいわゆるフリッパーズギターが流行っていてんですが、このロディ・フレイムが多大な影響を与えてと言われています。
彼は当時、「Aztec Camera(アズテックカメラ)」というバンドもやっていてすごい人気だったんですが、一度衰退して本人も低迷して。でも、このアルバムでもう一度シーンの最前線まで返り咲いたんですよ。
個人的には、「Surf」ってアルバムがオススメです。アコースティックでカラっとしていて。ベース音がほとんどないので、走っている途中にBPMに影響されにくいのもあって、ランの時によく聞いてます。
最後は、The Flying Burrito Brothers(フライングブリトーブラザーズ)。これも60年代、70年代のザ・アメリカンロックで。カントリーっぽいテイストの曲が入っていたり、いい意味で埃っぽいアメリカのルーツミュージックが詰まったアルバムですね。
――こういうサウンドって、意外とランに合いますよね?
吉田 そうなんですよ。なかでもおすすめは「Older guys」って曲です。すごく平坦な曲なんですが、味わいがあってテンポも安定していて、これまた走る時に大事なリズムをもたらしてくれる曲ですね。
■「負けないで」と応援されても……そもそもランに勝ち負けなんてない。
――意外なんですけど、わりとベタな曲は入っていないんですね? たとえば、ZARDの「負けないで」とか。24時間テレビのマラソンではおなじみの曲ですし。
吉田 たまに、口ずさんだりすることはありますけど、特に思い入れがないから響かないですね。僕、千葉からフジロックの会場である新潟まで走っていったんですけど、やっぱり好きな曲を聞いてましたね、ずっと。
――え? 走ってフジロックまで行かれたんですか?
吉田 はい(笑)。
――ちょっとその超人エピソードは置いておいて(笑)。そもそもランにおける負けって何なんでしょうね?
高山 うーん、ないですよね? 「負け」って言葉をつかっちゃうから、心が折れてしまうわけであって。それに、「負けた」って思っちゃうと次のアクションに対してのハードルがあがって苦しくなっちゃう気がします。
自分で能動的にやっていることなので、「ここまでやれた!」、ということを褒めてあげる作業も大事なのかな?
吉田 僕も勝ち負けとかはないかなと思いますね。使命感で走っているわけではないので、自分に負けたというのはネガティブ。逆に今日は「これだけできた、じゃあ明日はもっと頑張ろう」という、ポジティブなマインドでこそランニングは楽しめるものなのかなと思います。
吉田 そうですね。高山さんと同じように、音楽と正面から向き合いたいときには、走りながら聞きますね。家でオーディオの前では聞かないですね、どうしても意識が他に向いちゃって、なかなか言葉が耳に入ってこないので。
だから僕も、新譜についてのコメントを書かなきゃいけないって時は、高山さんと同じようにMP3プレイヤーに入れて走りながら聞きますね。
――吉田さんが全部新譜を聴いて書いてるってことに感動しました(笑)。
吉田 仕事ですから(笑)。家で聞いてコメント書こうとかいっても、なかなか出ないですね。いっぺん走りながら聞いて、ちゃんとこう向かい合って書きます。
高山 私、めちゃめちゃポップ買いしますよ! そのアーティストのことを知らなくても、そのポップに書かれている文章が凄い熱量で、「この人がこんなに押すんだったら買ってみよう」という気持ちになりますね。
吉田 店員冥利につきます、有り難うございます(笑)。
――では、そんな吉田さんにランにおすすめのアーティスト、または曲を教えていただければと。
吉田 やっぱりこれですね、高橋優の「リアルタイムシンガーソングライター」。もう、これは歌詞がすごくすばらしくて。ネガティブなことも、ポジティブなことも洗いざらいというか。
――裸ですよね、歌詞が。
吉田 いい比喩を考えて、歌詞をオシャレにしようとしないところが素敵なんですよ。おすすめの曲は、ご存知の方も多いと思いますが、やっぱり「福笑い」。あとは「靴紐」という曲が好きですね。
――この曲って普遍的な存在になるんだろうなと。10年後、20年後聞いても、いい曲になるんだなって思いますね。
吉田 そうですねぇ、特に「福笑い」はいい曲ですよね! あと、走っていて気持ちいいって時に聞きたいのがコーラスとか、60年代のソフトロック。なんかこう、ハーモニーが良くて、もちろんメロディもいい。
――ゴリゴリしていない、耳になじむようなロックですよね?
吉田 そう、意外とBPM(Beats Per Minute その曲が1分間に刻むビートのこと)も早くて走りやすいし、もちろんハーモニーもすばらしい。アーティスト名で言うと、「ロジャー・ニコルス& スモールサークルオブフレンズ」。
このロジャー・ニコルスは、あのカーペンターズに曲を提供していた人、実力派のミュージシャンなんですよ。アルバムでいうと「デラックス・ディション」がオススメです。
あと、「Roddy Frame(ロディ・フレイム)」ですかね。僕、40歳になるんですけど、中学生のころいわゆるフリッパーズギターが流行っていてんですが、このロディ・フレイムが多大な影響を与えてと言われています。
彼は当時、「Aztec Camera(アズテックカメラ)」というバンドもやっていてすごい人気だったんですが、一度衰退して本人も低迷して。でも、このアルバムでもう一度シーンの最前線まで返り咲いたんですよ。
個人的には、「Surf」ってアルバムがオススメです。アコースティックでカラっとしていて。ベース音がほとんどないので、走っている途中にBPMに影響されにくいのもあって、ランの時によく聞いてます。
最後は、The Flying Burrito Brothers(フライングブリトーブラザーズ)。これも60年代、70年代のザ・アメリカンロックで。カントリーっぽいテイストの曲が入っていたり、いい意味で埃っぽいアメリカのルーツミュージックが詰まったアルバムですね。
――こういうサウンドって、意外とランに合いますよね?
吉田 そうなんですよ。なかでもおすすめは「Older guys」って曲です。すごく平坦な曲なんですが、味わいがあってテンポも安定していて、これまた走る時に大事なリズムをもたらしてくれる曲ですね。
■「負けないで」と応援されても……そもそもランに勝ち負けなんてない。
――意外なんですけど、わりとベタな曲は入っていないんですね? たとえば、ZARDの「負けないで」とか。24時間テレビのマラソンではおなじみの曲ですし。
吉田 たまに、口ずさんだりすることはありますけど、特に思い入れがないから響かないですね。僕、千葉からフジロックの会場である新潟まで走っていったんですけど、やっぱり好きな曲を聞いてましたね、ずっと。
――え? 走ってフジロックまで行かれたんですか?
吉田 はい(笑)。
――ちょっとその超人エピソードは置いておいて(笑)。そもそもランにおける負けって何なんでしょうね?
高山 うーん、ないですよね? 「負け」って言葉をつかっちゃうから、心が折れてしまうわけであって。それに、「負けた」って思っちゃうと次のアクションに対してのハードルがあがって苦しくなっちゃう気がします。
自分で能動的にやっていることなので、「ここまでやれた!」、ということを褒めてあげる作業も大事なのかな?
吉田 僕も勝ち負けとかはないかなと思いますね。使命感で走っているわけではないので、自分に負けたというのはネガティブ。逆に今日は「これだけできた、じゃあ明日はもっと頑張ろう」という、ポジティブなマインドでこそランニングは楽しめるものなのかなと思います。