サッカーの1on1“フットプロム” 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

決定力アップ

 いかに技がうまくても、カラムに命中させなければ勝てない。そこで必要なのが「決定力」。サッカーやフットサルに例えるなら、どれだけ相手を崩すことができても、ゴールキーパーとの1対1に勝ってネットを揺らさなければ意味がない。単にパスやシュートの練習を繰り返すよりも、緊張感のある1対1の真剣勝負を繰り返すことで、大舞台でも動じない精神力と決定力が身につくだろう。

 とはいえ、どれだけ高い技術を持ってしても、自信がなければ成功するものも成功しない。何度も何度も挑戦して成功体験を重ねていけば、自然と「お客さんを楽しませたい」という心の余裕を持てるようになる。

フットプロムならではの“特別ルール”

 また、この「駆け引き」や「決定力」をより効果的に高めてくれるのが、フットプロムならではの“特別ルール”だ。

<キックオフ>



松原渓のHow to Play フットプロム vol.2「キックオフ編」 - YouTube

 ゲームのスタートは、最初に攻撃をする側の選手がボールを持ち、一番奥のカラムエリア(ゴールラインから1.5mのエリア)からスタートする。このエリアから出た瞬間がキックオフとなり、エリア内ならどの位置からスタートしても良い。ボールが外に出た場合は、常にこのエリアからのスタートとなる。助走をつけて一気に勝負を仕掛けるもよし、相手に背中を向けて、じわじわとカラムを攻略するもよし。

<ナツメグ>



松原渓のHow to Play フットプロム vol.3「ナツメグ編」 - YouTube

 相手の股の下にボールを通して、再度キープしてカラムに当てると一発で勝利が決まるという一発逆転ルール! ボールを外に出してしまったり、キープできないなど、失敗した場合は攻撃権が相手に移ってしまうというリスクの高い大技だが、決まった時は大歓声が自分のものになる。

 警戒して股を閉じれば両サイドを狙われてしまうし、両サイドを注意して足を広げればナツメグを決められてしまう……。ナツメグを決めるための駆け引きも見もの。私もこのナツメグを一度だけ決めたことがある。スリリングな駆け引きの末に決まった時は気持ちがいい〜♪

<ダブル>

 1つ目のカラムに当たったボールが跳ね返ってもう1つのカラムに当たると、同時に2本当てたことになるという、こちらも一発逆転ルール。守備側は抜かれたからといって諦めずに、最後まで集中して守り切りたい。

 この3つの特別ルールをうまく利用して、フットプロムを極めれば……。会社や友人のフットサルなどで人気者になれる日は近いかも!? もちろん、チームのトレーニングに取り入れてみるのもオススメだ。

フットプロムの魅力と効果

 最後に、フットプロムの魅力とトレーニングによって得られる効果を挙げてたおきたい。

【魅力】
・ボール1つで手軽に始められる
・コートが小さいので、対格差・年齢・性別などに関係なく1対1を楽しめる
・1対1の場面が多いので、注目度は100%

【トレーニング効果】
・駆け引き上手になる
・決定力アップ
・自信がつく

 1on1サッカースクールや、集中レッスンなども定期的に行われているそう。興味を持った方は、ちょうど3月7日に埼玉県・春日部市で参加型のイベント「フットプロムジャパンカップ団体戦」(上級者向け)が行われるそうなので参加してみては? オフィシャルサイトではJリーガーやFリーガー、なでしこリーガーのプレーや大会の様子も見られる。

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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