タイミング別!ランナーにおすすめのサプリメント

三河賢文

ゴールした! 「運動後」ならこの3つ

■ポイント:消耗した栄養素を補給しよう

・筋肉の修復に「ホエイプロテイン」

 私は運動後、筋肉の修復に効果的なプロテインの中でも、吸収が速いホエイプロテインも愛用しています。筋肉をつくるタンパク質の含有率が特に高く、BCAAやグルタミン酸の多く含まれるプロテインは、運動後におすすめです。味は決しておいしくありませんが、最近はチョコ味やバナナ味など、おいしさにもある程度の配慮がされた商品が多く販売されています。

ホエイプロテインは運動後におすすめなサプリメントのひとつ 【三河賢文】

 このプロテインは、既に利用しているランナーも多いでしょう。これに加えて、回復促進などにおすすめのサプリが次の2つです。

・乳酸分解を促す「非必須アミノ酸」

 体内で作られる非必須アミノ酸は、普段あまり意識して摂取する機会が少ないでしょう。しかしランニングなど激しい運動では、その量が不足してしまう可能性があります。
 非必須アミノ酸は、身体にとって大切なタンパク質を構成する栄養素です。また、乳酸分解による疲労回復効果も期待されます。

・酸素を運んで体が“めぐる”――ヘム鉄

 運動に必要な酸素や栄養素は、血中の赤血球等によって体内へと運ばれていきます。 しかしランニング中は、特に地面と接する足の裏などで、この赤血球が破壊されてしまうでしょう。すると鉄不足が起こり、十分な酸素や栄養が運ばれなくなってしまいます。
 そこで、ヘム鉄の摂取がおすすめです。鉄分は血液のもととなり、中でもヘム鉄は腸から吸収されやすいことが特徴といわれます。鉄分を補うことで酸素や栄養が体へとめぐり、体調維持や疲労回復の支えとなる効果が期待できるのです。
 長時間のレースやトレーニングならば、運動中に取るのも良いでしょう。後半の失速防止などにつながるかもしれません。私はウルトラマラソン(100kmなどフルマラソンを超える距離を走る大会)を走る際、中間点にドロップできる荷物にヘム鉄を入れています。

味のチェックもお忘れなく

 いかがでしょうか。中には、あまりランニングで聞いたことのないサプリメントがあったかもしれません。

激しい運動の後は、体はダメージを受けています。レース後は、栄養素の補給も意識してみてはいかがでしょうか 【三河賢文】

 また、多くのランナーがけがに悩まされていることでしょう。けがの原因はフォームやトレーニング過多などが考えられますが、その背景には栄養不足があるかもしれません。
 特にけがが起こりやすいのが、膝などの関節や腱です。そこで、骨や軟骨、腱などに関わる栄養として「グルコサミン」「コラーゲン」「コンドロイチン」等の摂取もおすすめです。特にコラーゲンは、ビタミンCと一緒に摂取するとその効果がさらに期待できるでしょう。

 この他にも、世の中にはさまざまなサプリメントがあります。「何を改善したいのか」「どうなりたいのか」を明確にしたうえで、最適なサプリメントを選びましょう。ただし、市販のサプリメントは味が独特なものが少なくありません。気分が悪くなって、体調を崩してしまっては本末転倒。特にレース中に摂取するサプリメントは事前に味をチェックしておくことがおすすめです。

2/2ページ

著者プロフィール

中学生の頃から陸上競技を始め、大学では十種競技選手として活動。引退後、約7年のブランクを経て2011年6月よりランニングを開始。同年にハーフマラソン、フルマラソン、翌年には100kmのウルトラマラソンやトライアスロン(オリンピック・ディスタンス)も完走。沖縄本島1周マラソンなどを始め、今では“超長距離”レースにも数多く出場している。また“トウモロコシ”や“アザラシ帽子“をトレードマークに、仮装マラソンも楽しむ。ランニングブログも不定期更新中。趣味と過去の経験を活かし、現在は東京都葛飾区内にある中学校の陸上部にて、外部コーチとして指導も行っている

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント