最先端ウェアでホノルルマラソン(2) タイム向上の心強い味方

スポーツナビDo

心拍データは走るうえでの安心材料に

心拍データのアプリ画面。走行中、どの地点でどれくらいの心拍数だったのかが分かる 【スポーツナビDo】

 タイムは4時間7分3秒。参加ランナー3万434名(日本人1万3,454名)中、1,794位。

「4時間を切れるかなぁと思ったんですけど、前半の風雨が特に激しくてキツかったですねぇ」と杉山さんは言いますが、素晴らしい成績です! では、さっそく計測した心拍データを見てましょう。

「実はスタート後にうまく起動することができなかったみたいで、最初の3キロぐらいはデータが取れていないんです。すみません……」
 と、アプリのデータを見てみると、確かに38.8キロまでのデータしか取得できていないみたいだ。まぁ、でも初めて使ったものですし、何事も一寸先はハプニングですから、これは仕方ないことです。

 気を取り直して心拍データを見てみると、平均心拍数が160bpm。全体の半分以上となる61%が「有酸素性」ゾーン(黄緑)で安定しているという結果となった。この「有酸素性」ゾーンというのは、上下5つのレベルで形成されているゾーンの中でもちょうど真ん中のゾーンにあたり、アプリに表示されている説明によれば「体脂肪を燃焼させながら、筋力を強化することができます」とある。4時間前後でフルマラソンを走るランナーにとっては、ちょうど良いペースだったのではないだろうか。

ペース平均、平均速度、消費カロリーなどが分かるアプリ画面 【スポーツナビDo】

履歴のページからは、1キロごとの平均ペースや心拍数の平均値など細かなデータをチェックすることも可能 【スポーツナビDo】

「そうですね。ペースは悪くないですし、特にキツくもなく淡々とレースができたと思います」と杉山さん。「後半に少しペースを上げた」という30キロすぎあたりから、上から2番目にあたる「無酸素性」ゾーン(黄色)に心拍数が上がる箇所もあるが、それもところどころであり、まして一般ランナーにとっては危険ゾーンである「レッドライン」には一度も行っていない。「いい感じでペースを上げられたと思います」と振り返っていることからも、やはり無理のないペースで完走できたと言えるのではないだろうか。

「心拍データを取りながら走るのは初めてのことだったので、どんなものなのかな?と思いましたが、これは安心材料になりますね。一定したペースで走ることができれば、心拍数も一定するんだということが分かりました。ペース感覚が分からないと、心拍数も上がったり下がったりするんでしょうね。ボイスコーチの機能で、1キロごとにペースや心拍数を知らせてもらえるのもよかったです」

着心地も抜群、次世代トレの決定版

 そして、今回初めて体験した心拍データ取得は、3時間半を切ることを今後の目標としている杉山さんにとって、これからのトレーニングに大きな影響を与えることにもなりそうだ。

「普段はどうしても働きながらの練習になるので、これからはより効率的に練習したいと思っているんです。ただ単に走るのではなく、より効率的に心肺能力を上げないといけない。個人での練習ではどうすればいいのか分からないところもあったんですが、このウェアとアプリで取れる心拍データは練習の大きな目安になるので、今後参考にしていきたいですね」

 また、ウェアの着心地自体に関しても「違和感はまったくなかったですし、トランスミッターの部分もまったく気になりませんでした。基本的にはコンプレッションウェア(加圧により運動性能の向上、疲労回復を目指したウェア)なので、体をしっかりサポートしてくれます。着心地はすごく良かったですね」と絶賛だ。

 まさに次世代型トレーニングの決定版と言える「Runtastic for docomo」と「C3fit IN-pulse」。今後、タイムを縮めたい、距離を延ばしたいと考えているランナーたちの大きな味方になってくれることは間違いなさそうだ。

ホノルルは楽しんで走るのが一番!

前半の山場、ダイヤモンドヘッドの上り下り道 【提供:杉山昌輝】

 一方、杉山さんにはせっかくなのでホノルルマラソンそのものについての感想も聞いてみた。

「前半は雨と風がキツかったのと、ダイヤモンドヘッドの上り下りが続いたこともあって、最初は足を使いがちになりましたね。それでも後半はビーチも見えてきてテンションも上がってきましたし、すごく楽しかったです。終わってみれば、いい天気の方が暑さでつらかったかもしれないですね(笑)」

30キロ過ぎから青空が見えるようになってきた 【提供:杉山昌輝】

最後の直線、ゴールまでラストスパート! 【提供:杉山昌輝】

 これまで40年以上にもわたり開催され続け、毎年1万人以上もの日本人が参加している歴史も人気も兼ね備えたホノルルマラソン。その魅力を初参加の杉山さんはどこに感じただろうか?

「カラカウア大通りやダイヤモンドヘッドを走って、ハワイカイもぐるっと回るなど、ハワイの名所を巡れるところが魅力的ですよね。天気が良ければ今日以上に海もきれいに見えたと思います。

 それに今回、僕は1人で走ったんですが、やっぱり家族や友だち、仲間と一緒に走ったらもっと面白いと思います。僕としては、ホノルルマラソンはタイムを狙うのではなく、楽しんで走るところだと思いますね。

 ボランティアの人たちとハイタッチしながら走るのも楽しかったですし、ゴールまでのビーチ沿いの最後の直線はやっぱり感動しました。それに、ゴール付近で自分の名前をマイクで呼んでくれるのはうれしかったですね」

4月にはハーフマラソンも開催

 最先端ウェアとアプリを使用して走るという第一の目的があった今回の企画だが、その中でも杉山さんはしっかりとホノルルマラソンを堪能した様子。まだホノルルマラソンを走ったことがないというランナーのみなさんはもちろん、まだ走り始めたばかりという人も、ホノルルマラソンは時間制限がないレースなので楽しく走れること間違いなし! 来年のエントリーを今から検討しみてはいかがでしょう?

 1年も待てない! ホノルルを走ってみたいけどフルマラソンはちょっと……という方は、来年4月12日(日)に「ホノルルハーフマラソン・ハパルア2015」が開催されますので、そちらのチェックもお忘れなく!

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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