生姜博士に聞く カラダにいい生姜(前編)

カラダにいい100のこと。

【カラダにいい100のこと。】

――まずは<永谷園生姜部>の活動内容を教えてください。

「2007年に働く女性の美容と健康をサポートするような商品の開発を始め、そこで着目したのが生姜でした。その商品がご好評いただいたので、そこから永谷園としてもっと生姜を知ろう、ということになり、当時は商品開発のチームがベースとなり、<永谷園生姜部>が発足しました。畑ではどうなっているのか、どんな成分なのか、美味しいレシピはあるのかなど、みんなで勉強してきました」

――なぜそこで生姜に着目されたのでしょう?

「開発者が女性で『あたたか生活の大切さ』を実感しており、何か体を温めるような素材を探していました。そこでスパイス系やニンニクや唐辛子、根菜など色々試した結果、例えばスパイス系やニンニクはお昼に食べるのには向かないですし、唐辛子は辛さによっては好みが分かれますしメニューも限られてくる……など、試行錯誤を重ね、生姜にたどりつきました」

――寒さが苦手な方にうれしい生姜ですが、どんな特長があるのでしょうか?

「実際に食べた後に体感としてぽかぽか感じることができるのが魅力の一つだと思います。生姜は加熱するとショウガオール(じんわりぽかぽかくる辛味成分)が増えるので温かパワーがアップします。永谷園生姜部では加熱加工してから乾燥させた生姜を【あたたかパワー生姜】と名付け、HPで作り方などを紹介しています」

――あたたかパワー生姜は自分で作れるのですか?

「はい。生の生姜をスライスして、1時間ほど茹で、それをオーブンで90分ほど加熱、完全に乾燥させると【あたたかパワー生姜】の完成です。それをミキサーなどで粉末にすると使いやすいのでオススメです。私も粉末にしたものをオフィスに置いていて、スープに入れたり紅茶に入れたりしています。詳しい作り方はHPでも紹介しています(http://www.shouga-bu.com/ginger/)」
――生姜の上手な保存方法はありますか?

「冷凍がおすすめです。日持ちもするんですよ。皮付きのまま綺麗に洗ってそのまま、まるごと冷凍すると、すりおろしが楽なんです。生の時にすりおろすと繊維が気になることもあると思うのですが、冷凍したものだと気にならなくなるんです。使う分だけすりおろして、残りはまた保存すれば問題なく使えます。また、冷凍する前にみじん切りや千切りをして、小分けにしておくと、炒め物にそのまま入れたりできるので楽ですね」

(イラスト/榊原ミドリコ 文章/佐藤麻弥)

■永谷園生姜部
2007年の商品開発をきっかけに、生姜に本気で取り組む永谷園の社員で結成される。実際に畑で生姜を育て、収穫するところから、レシピの紹介、生姜の食べ歩きまで、生姜愛に溢れた活動を続ける。詳しくは公式HPで。http://www.shouga-bu.com/

2/2ページ

著者プロフィール

雑誌『BRUTUS』が編集するオンラインメディアです。現代を生きる人々の生活の中に、美と健康とカラタづくりのヒントをお届けしていきます。

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント