不調の原因はグリップにあり! 好調時のゴルフを取り戻す秘策とは

東邦出版

【Getty Images】

 ゴルファーなら誰でも、ゴルフの練習をしていて「なんだか最近、ショットの調子がイマイチだな」とか、コースに出たときに「今日の調子は最悪だ!」と悩む時があるでしょう。悩むだけならいいのですが、そこで「バックスイングが悪いんじゃないか」とか、「ダウンスイングでクラブを下ろす位置が間違っていたんだ」とか、スイングのなかの一部分を切り取って、調子の悪さの原因を追及しようとしてしまいます。

「これが、さらに調子を崩す原因となり、悪循環にハマるきっかけ!」と声を大にして言うのは、ゴルフドクターの松吉信さん。どうやら、スイング中の一部分を直すよりも先に、確認すべきポイントがあるそうなのです。それは一体何か?

 今回は、絶不調に陥り、悩みに悩むゴルファーを救うための方法を、あの倉本昌弘プロの全盛期をキャディとして支え、インストラクターとしても数々のゴルファーを救ってきた松吉さんに聞きました。

たった2秒のどこを直すのか!?

 数々のレッスン書や雑誌では、バックスイングの上げ方や、トップの位置、ダウンスイングの極意など、スイングの一部分を切り取った解説が非常に多く見られます。しかし、それらを直そうとすると、スイングを壊す原因になりかねません。調子を取り戻そうと取り組んだ結果、悪循環に陥ることもありえるのです。

 なぜ、スイングの一部分を直すのが危険なのか。それは、スイングはどのゴルファーも約2〜3秒で終わってしまうものだからです。そんな短時間の、しかもある部分だけを直すことは、非常に難しいことです。

 これはプロ、アマ問わず、どのゴルファーにも言えることですが、特にアマチュアゴルファーはスイングの中に原因があると決めつけているように思えます。逆にプロゴルファーは、アドレスやグリップなど、動きのない部分、つまり最も基本となる部分を見直します。ここに、調子を取り戻すヒントが隠されているのです。

調子が落ちたら、まずはグリップを要チェック!

 練習場やコースで、「調子が悪いな」と感じたら、まずはグリップを確認してみてください。「飛ばそう!」と思ったり、「いいスコアであがりたい」と意気込んだりする中で、知らず知らずのうちにグリップに力が入っているものです。

 グリップの握り方はいろいろありますが、極論すれば「力を入れずに握ること」が最も大切です。「当てよう」と思ったり、「遠くへ飛ばそう」と思ったりして、しっかりとグリップを握ることで、手首に力が入ってしまう=手首がリリースできなくなり、その結果、ヘッドスピードが上がらず、大きなパワーを生み出すことができなくなります。スイングプレーンもいびつになってミート率が下がる。このような悪循環を生み出しているのです。

 ですから、スイングの一部分を修正しようとするのではなく、グリップがやわらかく握れているかどうか確認し、もし力が入っているのであればやわらかい握りに直す必要があるのです。
 では、どのように“やわらかいグリップ”に修正すればいいのか。次のドリルを試してみてください。

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著者プロフィール

サッカーや野球、ゴルフ、テニス、ラグビーなどのスポーツ本、競馬や宝くじのギャンブル本を中心に、文芸、脳トレ、音楽、芸能……幅広いジャンルの単行本を出版。最近の売れ筋商品に『エディー・ジョーンズの日本ラグビー改造戦記』や『高校球児に伝えたい!プロでも間違うバッテリーの基本』など。

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