「スーツをカッコよく着たいんです!」 サッカーライターの肉体改造計画

スポーツナビDo

高校生とのPK対決に勝てる体を

数カ月後、安藤さんの体はどう変わっているのか、楽しみだ 【スポーツナビ】

 見た目の変化の次に、安藤さんが期待しているのは、「GKとしてキレのある動き、俊敏性の向上」。これは安藤さんがライフワークとしている、取材先の高校生たちとのPK対決で勝利したいから、というアスリートっぽい理由によるものだ。安藤さんは全国津々浦々、サッカー強豪校を訪ねてはPK対決に挑み、選手と交流を図っている。最近では、今季からJリーグの鹿島アントラーズに加入する杉本太郎選手(岐阜・帝京大可児高)と対戦して勝ったんだとか。時にはゲーム練習にも参加するなど、安藤さんの取材スタイルはアグレッシブそのもの。高校生と対等に渡り合うには、中年の体でいいはずがない。

「アジリティー(敏しょう性)を上げて、きれいに横っ飛びがしたいんです。そうそう、高校生じゃないけど、香川(真司)選手がドルトムントでプレーしているときに、取材でドイツに行ってPK対決で勝ったんですよ。フットサルでもGKをしているんで、そのうち連載で取り上げてもいいですか?」

 さらに言えば、安藤さんは4年前、左足アキレス腱断裂の大ケガを負っている。その影響から左右の足の筋量が異なり、上半身のバランスも悪くなった。結果、理想の横っ飛びが決まらないのだとか。「もう一度、俺の横っ飛びを」。今回の取り組みには、かつての自分を取り戻す、という意図も込められている。

 かくして、安藤さんが肉体改造を行う理由は、「見た目の変化+運動能力の向上」であることが分かった。まずはリミットの7月までに外見を変え、そこからさらに鍛えて身体的な強さを身につけよう、と。短期と中長期の目標はバッチリ、あとは突き進むだけ。では、理想の体を手に入れるため、どんなことをすればいいのだろうか。安藤さんの連載をスタートする前に、次回はパーソナルトレーナーの話を交え、実際のトレーニングの様子を紹介しよう。
<次回に続く>

(取材・文:今成裕/スポーツナビ)

安藤隆人
大学卒業後、5年半勤めた銀行を退職して単身上京し、フリーサッカージャーナリストに転身した異色の経歴を持つ。15年以上の取材実績を誇り、日本全国、世界各国を旅しながら、情熱を注ぐユース年代の発展に注力する。著書に『走り続ける才能たち 彼らと僕のサッカー人生』(実業之日本社)、『高校サッカー 心揺さぶる11の物語』(カンゼン)、『高校サッカー聖地物語 僕らが熱くなれる場所』(講談社)。『Number』(文藝春秋)、サッカー専門誌などにも寄稿。現在、『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて『蹴ジャン!SHOOT JUMP!』を連載中

2/2ページ

著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント