ランニングは上半身で走る!

細野史晃

「楽RUN」を通じて目指したいこと

正しい姿勢を身につけ、楽しいランニング・ライフを送ろう! 【Getty Images】

 今までスポーツがなかなか普及しなかった原因は、スポーツは努力するもの、頑張るもの、苦しむものとされ、その先にある達成感こそが醍醐味だと考えられてきたからではないでしょうか。そうした競技スポーツありきの固定概念が、スポーツ指導者をはじめとしたスポーツ関係者のなかで不文律としてあったからだと思っています。

 昨今、「Doスポーツ」という、スポーツは自らおこなうもの、楽しむものという新しい概念が広まってきました。このきっかけは東京マラソンにおけるランニングブームが火付け役だと思います。
 ところが、ランニングは「ケガをするのではないか?」「苦しいものではないか?」「頑張るものではないか?」というイメージをもつ方がたくさんいます。だから、ラクに、気持ちよく、速く走れるようになれば、より多くの方がランニングを通じてスポーツを楽しむようになると考えています。

 ランニングは身体ひとつで今すぐ気軽に始められるスポーツです。駅伝など仲間と楽しめる大会もあります。このようなスポーツを楽しむ方がひとりでも増えたら……そう思って「楽RUNメソッド」を開発しました。

 重心を上半身に移動させ、上半身から動けば、とてもラクに、スピードに乗って走ることができます。苦しくなんかない。頑張らなくていい。ケガだってしません。それが上半身で走るランニングです。
 冒頭でもお話ししたとおり、「走る」という運動はあまりにも日常的な動きなので、軽視されがちです。しかし、動く以上、そこには“意識”や“方法”が存在します。今一度、あなた自身のランニングを見つめ直し、より一層、楽しいランニング・ライフを過ごしてください!

『マラソンは上半身が9割』(細野史晃著/東邦出版)

昨今のランニングブームも手伝って、数々の書籍や雑誌でさまざまな情報が取り上げられているマラソン。なかでも下半身(特に脚の動かし方)が注目されているが、実はトップランナーは上半身で走っている。重心の位置から力の使い方の始点など、すべては上半身が主。バネの利いた、のびのびとした走りは下半身の使い方ではなく、上半身をうまく使うからこそできるようになる。本を読んだその場から取り入れられる“意識”と“方法”を紹介した本書の理論を実践すれば、きれいな姿勢でかっこよく、ラクに、速く走れるようになるだろう。初心者はフルマラソンを完走できるようになり、走り始め〜中級者はより記録が伸びてワンランク上のランナーになれる一冊。

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著者プロフィール

ランニングコーチ・スポーツコンサルタント。 Sun Light History 代表 1985年、京都生まれ、東京育ち。都立小石川高校(現・東京都立小石川中等教育学校)→国立埼玉大学→株式会社リクルート HR マーケティングを経て、ランニングコーチとして独立。中学から陸上競技を始め、高校から三段跳へ転向、大学時に日本ランキング入りを果たす。指導者がいない競技人生を経験し、よい指導者や指導法との出会いはスポーツをより豊かにするという思いから指導者を志す。自身の経験と学びから『楽RUNメソッド』を開発。短時間の指導でも自己記録更新まで導く手腕には定評がある。指導者のみならず、スポーツの価値を高めるためのアドバイザーとしても精力的に活動している。 主著「マラソンは上半身が9割」「マラソンは三日坊主で大丈夫!」

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