〔スターツシニア・2R〕アプローチに不安がある山下和宏がボギーフリーで3位浮上! 初優勝がかかる最終日は「上しか見てない」
「アプローチはだいぶイップス」と、3番パー3と13番パー4では、アプローチをダフってそれぞれ5メートル、10メートルショートしたが、それをねじ込んでパーをセーブ。「次の14番(パー5)では10メートルくらいのバーディパットが入って、16番(パー4)でもまた10メートルくらいのバーディパットが入った」。終盤の4ホールでなんと3つのロングパットを沈めて、優勝争いに踏みとどまった。
「(ゴルフ自体は)そんなに良い感じではないけど、パットがいいからスコアになっている」と本人はいう。そして、パット好調の要因については「長尺にして半年ちょっと経って落ち着いてきて、素直に思ったところに出るようになった」と考えている。
今季開幕戦の「ノジマチャンピオンカップ箱根」では初日に「66」を叩き出し、首位と1打差の2位タイで発進したが、最終日は「73」と2つ落として、8位タイに終わっている。今大会はそれ以来2度目の優勝争いとなる。
不安があるとすれば、やはりアプローチ。「一生直らないかもしれない」。サンドウェッジで上げるアプローチは「本当に気持ち悪い」と手が動かなくなる。今の対策は転がし。「ロフトの立っているクラブの方がミスが少ないから」と、転がせるときは8番アイアンを使って寄せたり、グリーンの外からでもパターを使う。
「上手くいくんなら何でもやってやる」と、練習日には同じ大阪出身の都間克則のアドバイスを受けて、サンドウェッジで上からぶつけて低く出すアプローチを練習するなど、常に打ち方を模索している。
また、開幕から今大会までの3試合で賞金ランキング30位以内に入れば、今年の「日本シニアオープン」の出場権が与えられるが、山下は現在17位でほぼ確定させている。本人も「上しか見てない」と欲を隠さない。首位を走る宮本勝昌とは5打差。「宮本さん次第ではあるけど、前半で伸ばせたら、もしかしたら何かあるかもしれない」と、逆転のチャンスをうかがう。
宮本追撃のキーにはショットを挙げる。「ショートアイアンがもうちょっとピンにつけばなって自分でも思います。自分の調子をまだ上げられそうな気はする」。ラウンド後は練習場に向かい調整に努めた。レギュラー時代に果たせなかったツアー優勝へ、人事を尽くして天命を待つ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ