【ノルディックコンバインド】ワールドカップ序盤戦を振り返って 山本涼太選手・山本侑弥選手

チーム・協会
 ノルディックコンバインドのFISワールドカップは第1ピリオドの3大会が終了し、第2ピリオドは1月13、14日のオーベルストドルフ大会(ドイツ)から再開します。

 シーズン序盤の戦いについて、山本涼太選手(長野日野自動車SC)と山本侑弥選手(早稲田大学)に振り返ってもらいました。

山本涼太選手 【全日本スキー連盟ノルディックコンバインドチーム】

山本涼太選手
「第1ピリオドは得意であるジャンプの調整が上手くいかず、自分らしさが出なかったのかなと思います。クロスカントリーに関しては、ワックスの変更等々により大きく差が開いてしまったかなという印象があります。次のワールドカップまで約1か月空くので、試合期間には出来なかった課題の克服に取り組みたい」

「自分らしさが出なかった」の言葉通り、持ち味である圧倒的なジャンプがなかなか見られない序盤戦となりました。昨季の第1ピリオド7試合では表彰台が2度、6試合でトップ10入りしましたが、今季ここまでの最高成績は11位。昨季はジャンプの総合成績で1位を獲った実力者だけに何よりもジャンプの復調が待たれますが、久保貴寛ヘッドコーチは「(助走)ポジションのほんのわずかな修正ができれば大ジャンプが期待できる」と見ており、きっかけさえつかめばジャンプでリードを奪い上位争いに食い込んでくるはずです。

山本侑弥選手 【全日本スキー連盟ノルディックコンバインドチーム】

山本侑弥選手
「第1ピリオドの反省としては、体調を崩したことで体重が少し足らず、スキーの長さの(規定を満たす)体重に戻しながら試合に臨むというのが少し辛かった。第2ピリオド以降はそれが少しずつ改善できればいいと思っています。そうしたこともあったとはいえジャンプの内容もちょっと悪いのでどうやって飛んでいくのか、現状がどうなっているのかをしっかりと考えた上でやっていけるように。クロスカントリーに関してはパフォーマンス自体どんどんよくなってきているので、このまま上手く調整をして次の一試合目からしっかり良いパフォーマンスを出せるようにしたいです」

 フル参戦2シーズン目を迎えた今季は「開幕前に体重が減ったことで苦戦」(久保ヘッドコーチ)を強いられるシーズンインとなりました。
今季最高順位は36位と目指す30位以内には届かずにいますが、昨季は20位以内が2度。万全の状態であれば大きな飛躍が期待できる若手選手なので、第2ピリオドは仕切り直しのスタートといきたいところ。ライバル国で新しい世代が台頭する中、久保ヘッドコーチはチーム最年少22歳の侑弥選手に「渡部暁斗選手や山本涼太選手など、トップ選手の競技への取り組み方や哲学を吸収し、自分自身のスタイルを確立してほしい」と期待をかけています。

 今後のワールドカップは、第2ピリオドが1月13、14日のオーベルストドルフ大会、27、28日のショーナッハ大会(ともにドイツ)、第3ピリオドが2月2~4日のゼーフェルト大会(オーストリア)、9~11日のオテパー大会(エストニア)と続きます。

1月7日に日本を出発する日本チームは男女とも全大会に出場予定で、遠征メンバーは以下の通りです。

〇男子
渡部暁斗選手(北野建設SC)、山本涼太選手、谷地宙選手(日本航空株式会社)、山本侑弥選手、木村幸大選手(中央大学)
※渡部善斗選手(北野建設SC)は右膝内側側副靱帯の断裂により今季は治療とリハビリに専念します。

〇女子
中村安寿選手(株式会社ショウワ)、葛西春香選手(早稲田大学)、葛西優奈選手(同)、畔上沙那選手(日本体育大学)
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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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