<杭州アジア大会総括>メダル金2銀3銅5の前回大会を上回るメダル数獲得

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史上初の日本人同士決勝、金銀同時獲得の偉業となった男子エペ個人など躍動した日本 代表。メダルの結果としては金2銀3銅5となり、前回の2018年ジャカルタ大会の 金2銅6を凌ぐメダル数の獲得となった。

◯史上初の決勝対決
一番のニュースとなったのは、男子エペ個人による史上初の日本人同士の決勝対決。
2020年東京五輪の男子エペ団体金メダルメンバーである加納虹輝(日本航空)と世
界ランク17位の古俣聖(本間組)の日本人同士の対戦という、史上初の決勝の組み合
わせとなった。先にリードを奪ったのは加納。それを追う古俣は終始、積極的に攻める
が、加納のディフェンスに阻まれ、カウンターでポイントを奪われる。加納は堅い守り

とカウンターで15-7で古俣を破り、金メダルを獲得、古俣は銀メダルとなった。金
メダルは1978年バンコク大会の荒木敏明氏以来の45年ぶりの快挙である。
男子フルーレ個人では、敷根崇裕(ネクサス)が準決勝で東京五輪金メダリストの張家
朗(香港)に14-15で負け、銅メダルだった。準々決勝では松山恭助(JTB)に1
5-14で競り勝った。
男子サーブル個人はストリーツ海飛(コアスタッフ) 吉田健人(警視庁)ともに2回
戦で姿を消した。
◯男子団体は2つメダルを獲得。男子エペ団体は2連覇
男子フルーレ団体で2023世界選手権の金メダルメンバーでもある松山恭助(JTB
)、敷根崇裕(NEXUS FENCING CLUB)飯村一輝(慶應義塾大)鈴村健太(大垣
ケーブルテレビ)挑んだ日本。
序盤日本のリードで進むも中盤に逆転され、最後はビデオ判定の末、44-45で中国
の勝利。日本は逆転負けを喫し、銅メダルで終わった。
男子サーブル団体は準々決勝で韓国と対決。吉田健人(警視庁) ストリーツ海飛(コ
アスタッフ) 小久保真旺(法政大学) 坪颯登(日本体育大学)4選手が出場。韓国
に26―45で敗れた。
男子エペ団体は加納虹輝(日本航空)古俣聖(本間組)山田優(山一商事)松本龍(日
本大学)は準決勝で韓国を45-34で勝利。そして迎えた決勝はカザフスタンと対決。
序盤から競った展開になるも、最後はエペ個人で金メダルを獲得した加納虹輝が勝利
し、36-35。カザフスタンに接戦で勝利。団体でも金メダルを獲得した。
日本は2018年にインドネシアのジャカルタ・パレンバンで行われたアジア大会に続
き、男子エペ団体2連覇達成となった。
◯女子個人は2つのメダル獲得。
女子フルーレ個人は上野優佳(中央大)は決勝で黄芊芊(中国)に8―15で敗れ銀メ
ダルだった。本人は金メダルを目指していただけに悔しい銀となった。東晟良(PEA
KS)は準々決勝で敗れた。
女子サーブル個人では江村美咲が個人戦欠場となり、尾﨑世梨(法政大)が代わって出
場。その尾﨑は、準決勝で邵雅琦(中国)と対戦。10-15で惜敗するも、見事銅メ
ダルを獲得した。

女子エペ個人では佐藤希望(大垣共立銀行)が準々決勝でウズベキスタン選手に14-
15で敗れた。吉村美穂(アイヴァン)は決勝トーナメント2回戦でカザフスタン選手
に負けた。
◯女子団体は全てにメダル獲得
女子サーブル団体の江村美咲(立飛ホールディングス)、福島史帆実(セプテーニ)、
尾﨑世梨(法政大)、小林かなえ(三重クラブ)は決勝でウズベキスタンに42―45
で接戦の末敗れ、銀メダルだった。
決勝はウズベキスタンとの一戦。序盤こそ日本の流れだったが、徐々に相手のペースに
なり、接戦に。リード許す展開で準決勝の韓国戦で逆転した江村が最後に登場。再び逆
転勝ちを目指すもその再現はできず、銀メダルに終わった。
女子フルーレ団体の東晟良 (PEAKS)上野優佳 (中央大)宮脇花綸(三菱電機)菊池
小巻(セガサミー)が準決勝中国と対決し、終始リードを奪われ29-45で惜しくも
準決勝敗退となり、銅メダルとなった。
女子エペ団体では日本の佐藤希望(大垣共立銀行)、吉村美穂(アイヴァン)、馬場晴
菜(天野エンザイム)、齋藤華南(専修大)は準決勝で香港に26―45で敗れて3大
会連続の銅メダルだった。
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著者プロフィール

突け、心を!  従来のスポーツ界は、五輪で金メダルを獲得することが最上位概念でした。 しかし、私たちはこの勝利至上主義からの脱却を目指します。 「突け、心を。」のキャッチコピーの元、私たちが策定した新たなビジョンは「フェンシングの先を、感動の先を生む。」です。 フェンシングを取り巻くすべての人々に感動体験を提供し、フェンシングと関わることに誇りを持つ選手を輩出し続けていくことを約束します。

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