【立川アスレティックFC】比嘉リカルド監督・上村充哉選手・皆本晃選手 試合後コメント(フットサル/Fリーグ)

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1月14日、アリーナ立川立飛でFリーグ2022-2023 ディビジョン1「立川アスレティックFC vs 名古屋オーシャンズ」が行われました。

2282名の観客で満員となったこの試合では、首位の名古屋に先制されながらも第2ピリオド序盤に同点に追いついた立川が、数的優位の状況や観客の後押しを受け4-1で逆転勝利。プレーオフ出場圏内の3位をキープしています。

試合後の比嘉リカルド監督、上村充哉選手、皆本晃選手のコメントです。

比嘉リカルド監督

ー試合の総括をお願いします。
まずは、勝利ができてよかったです。プレーオフ出場に向けて王者の名古屋にこのようなスコアを取れましたが、現実に立ち返ると第1ピリオドの出来はよくなかったです。ディフェンスは機能していましたが、ボールがつながりませんでした。本当に優勝したいと思うのであれば、相手の強いプレッシャーがあっても、もっと勇気を持って戦わないといけません。勝利の後は修正をしやすいので、しっかりそういったところを直して次のペスカドーラ町田戦で戦いたいです。

ー立川がリードもしくは引き分けでも名古屋はパワープレーをしてきたのではないかと思いますが、パワープレーの守備で相当集中力が高かったように思います。練習に時間を割いたなどはありますか?
選手たちはよく、5対4のディフェンスを合わせています。いろいろな映像を作って、どこが強い、どこを狙おうと相手のキャラクターの情報も入れて練習に臨みます。フットサルは9割くらいパワープレーで終わることが多く、あまり時間は使わないですが(終盤で)選手が疲れていることも多いです。僕もいろいろなプランを作ってはいますが、プレーをしているのは選手なので選手に感謝しています。強い名古屋に対し、5対4でよく守れたと思います。

ー監督は第1ピリオドからいつもよりおとなしいように感じました。
一日ずつ、自分の悪いところを消せるようにしています(笑)。選手たちに対しては、日本のフットサルのトップレベルはどれだけ厳しくやらなくてはいけないかを伝え、そういったプレッシャーの上でやっていきたいと思っています。そうやって僕も育ってきました。でも、人によってうまくいくこともうまくいかないこともあります。いろいろなミスがあり、みなさんには見えていないかもしれませんが、ベンチでは選手たちにプレーに対する要求をしています。それを観客の方たちに勘違いされないように、コントロールしていこうと思っています。荒れたシーンでもすぐに(冷静な)自分に戻ってレフェリーに謝りました。イエローは受けてしまいましたが・・・(笑)。警告を受けたからではなく、フットサルを応援してくれているみなさん、ファンのみなさん、ABEMAを見てくれている方にも、いいスポーツを見てもらえるように、どうにかして価値があると思ってほしいので、もっと協力できるようにがんばっていきます。

ーイエローが出た現象だけだと何が起きたのか分からなかったのですが、監督自身はどのような状況で熱くなったのでしょうか?
あの時間までは、激しかったけどいい試合で、汚いプレーはありませんでした。ですが、そういったシーンがありました。相手は強く、普通にしていても勝てるので、そういうプレーは許せないと思いました。みなさんの見えない部分ではありますが、フットサル全体でクリアにしていきたいです。

ー第1ピリオドはうまくいかなかったとのことですが、それは名古屋のプレスが強かったのか、満員のお客さんが入り、いろいろな気持ちが自分たちのチームにあったことでいつもどおりのメンタルでプレーができなかったのか、どういった要因がありますか?
両方ですね。名古屋のプレッシャーは舐めてはいけません。強度、やっているプレーはとんでもない。僕たちもそれに慣れないといけません。ただ、あのディフェンス、プレッシャーの回避は対策をしてきたので、選手の読みがもう少し集中できていればというところもありました。(上村)充哉や(金澤)空、黒本(ギレルメ)はアジアカップまで行って優勝しましたが、そこまで行くにはそういったプレーに慣れないといけないんですね。ピッチの中で、外野の音は気にせず試合に集中すればいい。一巡目でも名古屋は同じ強さで、いい試合でしたが負けてしまいました。でも、勝っても引き分けでもおかしくない試合でした。あの時、いいプレーだったのになぜ今日できなかったのかは自分たちが悪いので、両方の理由があると思います。この経験で、次の町田戦はうまくいくようにしていきたいと思います。

ー立川市に本拠を移され、たくさんのお客さんが入りました。選手がアグレッシブになれたという話もありましたが、より地域に愛されるために、どのようなチーム作りが必要になってくると思いますか?
僕がやっているスポーツは、お客さんが感動しないといけません。どうやって感動させるのかと言えば、アグレッシブというのは喧嘩、ファイトではないんですね。アグレッシブなフットサル、アグレッシブなディフェンス、アグレッシブな攻撃、そういうものを見せて「やっぱり応援したい」「もう一回応援しないといけない」という気持ちになってもらえるように、フットサルで伝えていかないといけないです。アグレッシブなフットサル、楽しいフットサル、いいフットサルをみなさんに見せていきたいです。今日の試合でも、2点目を取って、3点目を取って、みんなが盛り上げてくれたから、続けていきたいです。

上村充哉選手

ー試合の感想をお願いします。
監督も言ったとおり、内容的にいい試合ではありませんでした。優勝したわけでもプレーオフ出場が決まったわけでもないので、気を引き締めて修正して次の町田戦に向けてがんばりたいと思います。

ー両チーム荒れた場面もありましたが、そのあと観客の方に拍手を煽るようなシーンがありました。観客を味方につけるといったところはキャプテンとしてどのように考えていましたか?
ホームなので、サポーターの方を煽って、いい雰囲気で、と。結果を出すこととお客さんを集めることはまったくの別軸だと思っているので、今日初めて来た方もたくさんいると思いますし、少しでも楽しんで帰ってもらえるように心がけていました。

ー2000人以上が入っての試合は普段なかなか経験がないと思いますが、実際にプレーしてみての率直な感想は?
プレーのときは正直あまり目に入っていなくて・・・(笑)。ただ、ちょっとプレーが切れたときや入場のときにはすごいな、と。本当に多くの方が協力をしてくれたので、ありがとうございますという気持ちです。

ー特に子どもたちが多かったと思います。将来の選択としてフットサルをやろうと思っている子も多いと思いますが、どんなメッセージを伝えられたと思いますか?
正直、立川のほうがチーム力は低いと思いますが、みんながチームのために体を張って戦えば強い相手にも勝てるということを伝えられたと思います。

ーその中でも荒れるシーンもありました。
そうですね。ああいったものはあまり見せないほうがいいと思います。でも、どちらも勝ちたいと思ってやっているので、コントロールをしないといけないですが、仕方ない部分もあります。ああいったことは子どもたちは「真似しないでね」と言いたいです。

(比嘉監督)
いろいろな試合、戦いのなか、熱いところが出てきて、僕らも名古屋もお互いにクリアできたらいいとは思っていますが、我慢できずに溢れてしまうときがありました。そうならないように次もがんばっていきたいです。

ー2000人プロジェクトに対し、SNSなどで活動をされていましたが、実際に達成できたことに対する感想を聞かせてください。
本当にみんなが協力してくれたので、感謝しかありません。先ほども言ったとおり、フットサルのレベルとお客さんを集めるのはまったく別軸の話なので、強いから集まる、弱いから集まらないというわけではありません。クラブ全体として別軸で考えて進めていかないといけないな、と思っていました。そういう面ではフロントスタッフを含め、立川市の小学生や企業のみなさんが協力してくれたので、みんなで作り上げていくというのはいいものだと思いました。

ー今日の雰囲気は選手たちをよりアグレッシブにしてくれたのではないかと思います。
そうですね。僕もアグレッシブにいくことを後押ししてくれたと思います。

ー特に残り10分くらいは名古屋の攻めに対し、必死に守備をしてブロックするたびに子どもたちが立ち上がっていました。
そういう泥臭いところは、府中アスレティックFC時代からのうちの伝統です。継承されているものをあのタイミングでみんなが盛り上げてくれて、うれしかったです。

ー立川市に本拠を移され、たくさんのお客さんが入りました。選手がアグレッシブになれたという話もありましたが、より地域に愛されるために、どのようなチーム作りが必要になってくると思いますか?
まずひとつは、競技レベルを上げること、技術面も含めて熱く魂を持って臨むことです。もうひとつは、地域に寄り添うことです。競技と集客は別軸でどちらかだけではダメなので、今回のようにイベントを行ったり、チラシを配ったり、自分たちがどういうお客さんを集めて、どういったイベントや行動が刺さるのか、常に意識しながら続けていくのが大事だと思います。

皆本晃選手

ーまずは試合とゴールシーンを振り返っての感想をお願いします。
とにかく勝たなくてはならない試合だったので、その勝ちたいという一心がゴールにつながったと思います。相手の退場など自分たちがコントロールをできない部分ではありましたが、大きなチャンスだったのであそこで取れなければ相手に流れがいってしまったと思います。勝負の分岐点だと思っていました。バルドラール浦安戦で同じようなシチュエーションでゴールができず、結局引き分けで終わったので同じミスは繰り返したくないという思いがありました。かなり攻めあぐね、厳しいなという気持ちもありながらの攻撃でしたが、相手の陣形からしても後ろの選手がシュートを打つ形になると思っていました。僕か上村か、どちらかがシュートもしくはセカンドボールに詰めるしかないと思っていたので、想定していた形から取れてよかったと思います。

ー名古屋GK篠田選手が低い体勢を取っていたところで、思い切り打ち切らずに絶妙なコースにシュートを決めましたが、精度を高くということを意識してのゴールでしたか?
そこまで深く意識せず、空いているところに、という気持ちでした。その前の何回かは突破したときにポストに当たったりもしましたが、あのシーンでは平田(ネトアントニオマサノリ)が滑ったので後ろの選手からボールが出てきてブラインドになると思いました。普通に打ったら入らなかったと思います。初めから狙っていたというよりは、あのシチュエーションになったから切り替えてあのコースを選択した、という感じです。

ー府中の時代には体育館のサイズ感もあり、ホームでの対名古屋の勝率が高かったと思います。ですが、今回は異なるアリーナであり、首位を独走する名古屋に4-1で逆転勝利を収めました。一番の要因はどういったところにあると思いますか?
やはり一番は会場の雰囲気かな、と思います。府中は狭いという話もありましたが、僕は狭いから(勝てた)と思ったことは一度もなく、やはりホームで応援してくれる雰囲気が勝利につながっていたと思います。あの頃は4年くらい連続でホームで名古屋に勝利していました。逆に立川に移転してからは、4年ほどホームで勝てていない。しかもただ負けるだけではなく、すべて点差がつき「惜しかった」「勝てそうだった」という雰囲気もない状況だったんですね。ある意味、それが本来の実力差だと思います。それを埋めてくれるのはサイズなどより、試合の雰囲気だったと思います。今回の相手の退場も、会場の雰囲気が相手を飲み込んで会場全体を味方につけて、風向きが変わったような印象でした。勝つ雰囲気を作りにいき、会場がその雰囲気を作ってくれた、という感じです。

ー入場して満員のアリーナを見たときの気持ちは?
ああ、ついに来たな、と思いました。うれしかったんですが、実は(代表理事の目線で)招待した人がちゃんと来てくれたか、座れていない人はいないか、気になってしまって(笑)。集中できるか心配でしたが、試合に入ってしまえばまったく問題ありませんでした。

ー次節に向けての意気込みをお願いします。
勝負は次節ですね。今回、名古屋に勝つことができましたが、プレーオフ出場が決まったわけではありません。クラブとしては一歩前に進めましたが、今シーズンという枠で考えるとまだ何も成し遂げていないので。次節はダイレクトライバルなので、本当に重要な試合になります。リーグ戦の流れでいうと、どのチームも名古屋に勝った後の試合は大体負けるんですよね。それが名古屋のすごさ、他のチームとの対戦との大きな差ですが、四の五の言わずにやるしかないので、がんばりたいと思います。とりあえず勝つしかないですね。(金山)友紀さんのホームラストマッチに対戦できることも、素晴らしい経験をさせてもらえると思っています。

ー金山選手とはどういった関係性ですか?
一緒のチームでプレーしたこともなく、日本代表もちょうど入れ違いだったので、接点という意味では少ないと思うんですが、それでも会うたびに必ず声をかけてくれ、いろいろなことを話してくれる選手です。若いときに海外に挑戦する前も、毎回5分程度の短い時間でもいろいろな話を聞いてくれて、海外でプレーをする決断を最後に後押ししてくれたのは友紀さんでした。もちろん海外でプレーしたいという気持ちはありましたが「日本で結果を出してから」と思っていたんですね。でも、友紀さんに「日本でどうこうなんて言っていないで若いうちにさっさと挑戦しろ」と言われて。「日本でどうこうは帰ってきてからすればいい」「今しか行けないんだから」と。僕だけじゃなく、いろいろな選手とそういった関係性を築いていると思います。対戦するのが楽しみですね。




















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著者プロフィール

一般社団法人日本フットサルトップリーグが運営する日本フットサルリーグ(Fリーグ)の公式サイトです。Fリーグは、競技フットサルの全国リーグです。北は北海道から南は大分まで、全国各地のチームが所属しています。日程や結果、順位表などチームや試合に関する情報のほか、選手のコメントやイベントレポートなど、Fリーグ、フットサルを楽しんでいただける情報を掲載しています。

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