特別コラム:オーストラリア代表チーム紹介

チーム・協会

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10月23日に大分で開催される「リポビタンDチャレンジカップ2021」日本代表対オーストラリア代表戦を控え、2度の世界チャンピオンに輝いたオーストラリアのラグビーの歴史、80年代、90年代、2000年代前半の黄金時代、そしてワラビーズが誇るプレースタイルについて、日本のラグビーファンの皆様にご紹介します。我らが日本代表「ブレイブブロッサムズ」(BRAVE BLOSSOMS)にとって要注意なワラビーズの選手をピンポイントでご紹介します。

オーストラリアのスポーツにおける歴史と位置づけ

オーストラリアでは1860年代半ばからラグビーが行われていましたが、代表チーム「ワラビーズ」が初めてプレーしたのは1899年のことでした。ワラビーズは、イギリスからの遠征チームと対戦するために結成されました。それから122年後の現在、ワラビーズはオーストラリアのスポーツ界で愛されています。

伝統的にニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州で盛んに行われてきたラグビーは、その後国全体で競技が行われるまで普及し、現在シドニー、ブリスベン、キャンベラ、メルボルン、パースには5つのプロスーパーラグビーチームが存在しています。

オーストラリアは、常にラグビー先進国の一つとして考えられてきたなか、ワラビーズが世界最高のラグビーをプレーした黄金世代も数多く存在します。

80年代、90年代、2000年代前半 - 黄金時代

1980年代以降、オーストラリアのラグビーはより安定したパフォーマンスを発揮し、世界の舞台で重要な地位を占めるようになりました。1984年、ワラビーズは英国とアイルランドへの遠征で、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズに加え、強力なバーバリアンズも撃破し、史上初のグランドスラムを達成しました。この成功は、チームに新たな自信と信念をもたらし、オーストラリアのスポーツファンの間で、ラグビーに対する認識と評価が大幅に向上しました。

1986年、ワラビーズはニュージーランドでのアウェーシリーズでも初勝利を収めました。オールブラックスのオークランドの要塞、イーデンパークで行われたテストマッチの第3戦では、22-9で勝利したことは有名です。この勝利の重要性を考えてみると、オーストラリアは1986年以来、この地で勝利したことがなく、過去に3回しかオールブラックスに勝ったことがありませんでした。そのうちの1つは、1978年にワラビーズのナンバーエイト、グレッグ・コーネルセンが4トライを挙げて30-16で勝利です。彼は現在のブレイブブロッサムズのフランカー、ジャック・コーネルセン選手の父親でもあります。

新たな信念とフォームを手に入れたオーストラリアは、1991年のラグビーワールドカップでは、トゥイッケナムでのイングランド戦で初優勝しました。しかし、1995年のワールドカップでは、開幕戦でホスト国でありこの優勝チームとなる南アフリカに27-18で敗れ、ディフェンディングチャンピオンとしての成功はおぼつかないものでした。イングランドは、その後の準々決勝でオーストラリアを25-22で破って1991年の敗戦のリベンジを果たし、ワラビーズを南アフリカから早々に帰国させました。

ワラビーズは、1999年にカーディフで行われたフランス戦で2度目のラグビーワールドカップ優勝を果たし、90年代を素晴らしい形で締めくくりました。すべての面で優れていたワラビーズですが、この世界大会のチームで際立っていたのはディフェンスでした。7試合を通じて221得点、73失点、トライはアメリカ戦の1本のみでした。


2003年、オーストラリアで開催されたラグビーワールドカップでは、大暴れしたイングランドチームが優勝候補に挙げられていました。エディー・ジョーンズ監督率いるワラビーズは、準決勝でオールブラックスを22-10で破った後、イングランドとの決勝戦に臨みました。劣勢で臨んだこの試合で、ワラビーズはイングランドに戦いを挑み、フルタイムで14-14の同点となりました。延長戦の末、ジョニー・ウィルキンソンのドロップゴールで勝負が決まり、イングランドが初めて世界チャンピオンに輝きました。

2000年代前半から中盤にかけて、1990年代に活躍したワラビーズのレジェンドたちが引退し始め、ジョン・イールズ、トウタイ・ケフ、オーウェン・フィネガン、マット・バーク、ティム・ホラン、スティーブン・ラーカム、ジョージ・グレーガンといった選手たちがグラウンドを去っていきました。ワラビーズがイングランドで開催されたラグビーワールドカップで決勝に進出し、最終的にオールブラックスに敗れた2015年を除いて、オーストラリアはそれまでの黄金世代のような定期的で安定した成功を収めることができませんでした。

ワラビーズの現在

2021年、ワラビーズは早くも有望な兆しを見せています。ホームでフランス代表との3連戦に2勝し、ザ・ラグビーチャンピオンシップでは南アフリカとアルゼンチンに2勝して4連勝中で、新たな信念と自信を持って日本にやって来ています。ワラビーズは、フランス、ニュージーランド、南アフリカ、アルゼンチンとの10連戦を経て、勢いに乗り、日本代表との試合へ挑みます。

ワラビーズファンにとって、これが持続的な成功を収める新しい時代の始まりとなるかどうかは、まだわかりません。10月23日の大分での日本代表戦、そしてその後のスコットランド、イングランド、ウェールズとのテストマッチに世界の注目が集まっています。

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ワラビーズのプレースタイル

ワラビーズは、ブレイブブロッサムズのように、速く走るラグビーをして、できるだけボールをキープすることを誇りとしています。ワラビーズは、80年代、90年代、2000年代前半の黄金期に、ほぼすべての面で世界をリードしてきました。ワラビーズは、セットピースの達人であるだけでなく、オープンプレーでも優れた技術を発揮する強固なフォワード陣と、大きく、速く、自信に満ちた創造性豊かなプレーヤーを擁するバックスラインを組み合わせていました。


ワラビーズのデイヴ・レニー監督はチームを率いて2年目になりますが、ワールドラグビーランキングで3位に浮上するなど、オーストラリアのラグビーファンは、ワラビーズが再び国際舞台で圧倒的な強さを発揮すると静かに確信しています。

日本代表戦注目選手

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マイケル・フーパー

29歳の若さで、115回のテストキャップのうち62回をキャプテンとしてチームを率い2021年にはワラビーのキャプテンとして最も多くのキャップを獲得した選手になりました。日本のトップリーグであるトヨタ自動車ヴェルブリッツで1シーズンプレーし、強固でバランスのとれたフォワードパックに支えられた現在、フーパーは間違いなくキャリア最高のラグビーをしています。

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タニエラ・トゥポウ

体重135kgの25歳の「トンガのソー(雷神)」は、国際的なラグビー界の巨人の一人です。多くの専門家から世界最高のタイトヘッドプロップと評価されているトゥポウは、その素晴らしいスクラム能力だけではなく、滑らかなパススキルとランで、しばしばバックラインでインサイドバックのようにプレーしています。

【@Getty Images】

アンドリュー・ケラウェイ

オーストラリアの学生時代に大活躍した25歳のウイング兼フルバックは、2015年U20オーストラリア代表キャプテンを務めたことで、その期待に応えてついに代表入りしました。わずか9回のテストで8トライを挙げたケラウェイは、ワラビーズのバックラインの重要な武器としての地位を確立しました。

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サム・ケレヴィ

日本のジャパンラグビーリーグワンの東京サントリーサンゴリアスでプレーする予定の28歳のケレヴィは、日本のラグビーファンにとっては知らない人はいないでしょう。体重108kgのハードランニングセンターは、ボールを持っても恐ろしいディフェンダーとしても、どんな相手の手も焼かせます。


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テイト・マクダーモット

弾丸のようなパスと、ブレイクダウンからの堅実なランニングゲームを得意とするマクダーモットは、将来を嘱望されるエキサイティングな若手スクラムハーフです。レッズでスーパーラグビーAU2021のタイトルを獲得した23歳の彼は、今回の日本と英国へのツアーでワラビーズのナンバー9ジャージーを自分のものにしようとしています。

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【©JRFU】

リポビタンDチャレンジカップ2021 日本代表対オーストラリア代表
チケット概要:https://www.rugby-japan.jp/news/50944

開催日:10月23日(土)
キックオフ予定:13:45

会場:大分・昭和電工ドーム大分
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著者プロフィール

(公財)日本ラグビーフットボール協会は、日本におけるラグビー競技の普及振興に関する事業を行い、その健全なる発達を図るとともに国民体力の向上と明朗なスポーツマンシップの涵養につとめ、もって社会文化の向上発展に寄与することを目的とした競技団体です。 1926年に日本ラグビー蹴球協会として設立されて以降、ラグビー競技の普及発展のための国内唯一の統括団体として活動を続け、2013年に公益財団に移行しました。詳細はこちら(https://www.rugby-japan.jp/jrfu)

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