ファンが選ぶ!思い出のCLファイナルランキング

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 スポーツナビでファン投票を実施した「思い出のCLファイナル」企画。ファンの方にあなたの思い出に残っているCLファイナルを最大3試合選んで投票してもらいました。
※大会名称がチャンピオンズリーグとなった92-93シーズンからを投票対象としています。

 はたして1位に選ばれた思い出のCLファイナルは!?

※2020年8月に実施した企画です

思い出のCLファイナル

順位 対戦カード 優勝監督、主力選手 得票率
1 04-05 リバプール3(PK3-2)3ミラン ラファエル・ベニテス、スティーヴン・ジェラード 20.54%
2 98-99 マンチェスターU2-1バイエルン アレックス・ファーガソン、デビッド・ベッカム 7.65%
3 17-18 R・マドリー3-1リバプール ジネディーヌ・ジダン、クリスティアーノ・ロナウド 6.61%
4 13-14 R・マドリー4-1A・マドリー カルロ・アンチェロッティ、セルヒオ・ラモス 6.29%
5 11-12 チェルシー1(PK4-3)1バイエルン ロベルト・ディ・マッテオ、フランク・ランパード 6.22%
6 18-19 リバプール2-0トッテナム ユルゲン・クロップ、モハメド・サラー 5.44%
7 15-16 R・マドリー1(PK5-3)1A・マドリー ジネディーヌ・ジダン、セルヒオ・ラモス 4.86%
8 10-11 バルセロナ3-1マンチェスター・U ジョゼップ・グアルディオラ、シャビ 4.80%
9 07-08 マンチェスター・U1 (PK6-5)1チェルシー アレックス・ファーガソン、ウェイン・ルーニー 4.60%
10 16-17 R・マドリー4-1ユベントス ジネディーヌ・ジダン、クリスティアーノ・ロナウド 4.34%
11 12-13 バイエルン2-1ドルトムント ユップ・ハインケス、マヌエル・ノイアー 4.08%
12 14-15 バルセロナ3-1ユベントス ルイス・エンリケ、リオネル・メッシ 3.89%
13 01-02 R・マドリー2-1レバークーゼン ビセンテ・デル・ボスケ、ジネディーヌ・ジダン 3.24%
14 06-07 ミラン2-1リバプール カルロ・アンチェロッティ、カカ 3.05%
15 05-06 バルセロナ2-1アーセナル フランク・ライカールト、ロナウジーニョ 2.66%
15 08-09 バルセロナ2-0マンチェスター・U ジョゼップ・グアルディオラ、サミュエル・エトオ 2.66%
17 09-10 インテル2-0バイエルン ジョゼ・モウリーニョ、ディエゴ・ミリート 1.94%
18 02-03 ミラン0(PK3-2)0ユベントス カルロ・アンチェロッティ、アンドリー・シェフチェンコ 1.81%
19 93-94 ミラン4-0バルセロナ ファビオ・カペッロ、パオロ・マルディーニ 1.10%
20 03-04 ポルト3-0モナコ ジョゼ・モウリーニョ、デコ 1.04%

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解説

ファンの記憶に残るのは、やはり劇的な結末を迎えたファイナル。とりわけ0-3のビハインドを追いつき、PK戦の末にミランを下した04-05シーズンのリバプールは神がかっていた【写真:ロイター/アフロ】

 スポーツナビではこの度、「あなたの思い出に残るチャンピオンズリーグ(CL)ファイナルは?」と題したアンケート企画を実施。対象としたのは、大会名が「チャンピオンズカップ」から「チャンピオンズリーグ」に変更された1992-93シーズンから昨季までの、全27回のファイナルだ。上位には印象的な逆転劇が並んだが、その中でファンからの圧倒的な支持を集めて1位に選ばれたのは──。

 全投票者の4分の1以上が20代の若いファンだったこともあるのだろう。90年代に行われたファイナルは、その大半がトップ20から漏れている。

 ユベントスがPK戦の末にアヤックスを退け、11年ぶりの優勝を飾った95-96シーズンも、そのユーベを破って、レアル・マドリーが実に32年ぶりとなる欧州制覇を果たした97-98シーズンも、多くの票は集まらず、トップ20圏外となった。

 そんな中、90年代初頭のファイナルにもかかわらず19位にランクインしたのが、93-94シーズンのミラン対バルセロナの一戦だ。「ミランのゾーンプレスがクライフ率いるドリームチームを撃破したインパクトが忘れられない」との意見があったように、不利との下馬評を覆し、ミランがたたき込んだ4ゴールの衝撃は大きかった。

 20位以内にランクインしたファイナルに、最も多く登場したのがスペインの2強、バルサとマドリーだ(それぞれ5回ずつ)。

 バルサが出場したファイナルでは、マンチェスター・ユナイテッドを3-1で下した10-11シーズンが最高位の8位。「ペップ・バルサの集大成」、「異次元のパスサッカー」との声が寄せられたこの試合は、「クラブ史上最高のゲーム」と現地でも高く評価されている。

 一方、ファイナルに進出すれば必ず勝つのがマドリーだ。「ジダンのスーパーボレーに尽きた」、あの01-02シーズンのレバークーゼン戦が13位に、そして2010年代の4つのファイナルがいずれもトップ10にランクインしている。

 CL3連覇の偉業を成し遂げた、記憶に新しい17-18シーズンはもちろんだが、宿敵アトレティコ・マドリーとの二度の激闘も、多くのファンの脳裏に焼き付いているようだ。とりわけ、マドリーが「デシマ(10回目の優勝)」を達成した13-14シーズンは、終了間際のセルヒオ・ラモスの劇的同点弾が印象深く、「悲願の優勝を目前にしながら、最後はマドリーに打ち負かされた」と、この試合に関してはアトレティコ・サポーターからの無念の声も多く寄せられている。

 バルサ、マドリーに次いで4度名前が登場するのが、バイエルン・ミュンヘン、マンU、ミラン、そしてリバプールだ。

 その中でも多くの悲運を味わったのが、バイエルンである。「国内のライバル同士によるスピード感のある攻防は見応え十分だった」というドルトムントとの同国対決を制した12-13シーズンを除き、いずれも決勝で敗北。インテルにトレブル(3冠)を許した09-10シーズン、終了間際にディディエ・ドログバの同点ヘッドを浴び、チェルシーの初戴冠を見届けることになった11-12シーズン以上に衝撃的だったのは、やはり98-99シーズンのファイナルだろう。アディショナルタイムに2ゴールを奪われ、マンUに逆転負けした一戦は、バイエルン・サイドから見れば紛れもなく“カンプ・ノウの悲劇”であった。

「伝説に残る逆転劇」、「後半アディショナルタイムのCK2本で逆転というドラマチックな展開」、「マテウスの呆然とした表情が忘れられない」といった感想が寄せられたファイナルだが、これが「CLにハマるきっかけになった」という人も多かった。

 そして、このマンU対バイエルン戦を上回り、今回のアンケートで唯一得票率が20パーセントを超え、断トツで1位に選ばれたのが、04-05シーズンのリバプール対ミラン戦だった。前半で3点のリードを奪われたリバプールが、後半に怒涛のラッシュで追いつき、PK戦の末に頂点に立ったファイナルだ。

「説明不要の“イスタンブールの奇跡”」、「ジェラードが1点を返し、サポーターをあおる姿は何年たっても、何度見ても泣ける」、「リバプールGKデュデクのPK戦のくねくねダンスが印象的」、「リバプール・ファンなら決して忘れられない試合」といった意見が届いた劇的なファイナルは、「勝負の面白さと怖さが凝縮された一戦」でもあっただろう。

 ただ、この年は悲劇の主人公となったミランだが、その2年後には同じリバプールを相手に、きっちりリベンジを果たしている。マドリーを相手に二度も苦杯を舐めたアトレティコや05-06シーズンのアーセナル、さらにはリバプールに屈した昨シーズンのトッテナム。決勝で初優勝の夢を断たれた彼らの悲願が成就する日も、いつか訪れるかもしれない。

 さて、バイエルンとパリ・サンジェルマンの対戦となった今季のCLファイナル。過去のファイナルにも負けない名勝負が見られるだろうか。

(企画構成:YOJI-GEN)

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