WBA世界バンタム級王座戦 井上vs.パヤノ
10/7 神奈川・横浜アリーナ 21:05
井上尚弥、衝撃の初回KO勝ち 最初のワンツーで秒殺
ゲームスコア
- 大会名
- WBA世界バンタム級王座戦
[王者]井上尚弥 |
○ |
KO |
● |
[同級4位]ファンカルロス・パヤノ |
1R1:10 ※井上が初防衛に成功。WBSS準決勝に進出
総括
ボクシング各団体のチャンピオン、トップ選手が集結してトーナメントで真の世界一を決する「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」。そのバンタム級1回戦=開幕戦が7日、神奈川・横浜アリーナで開催された。
優勝候補筆頭に挙げられるWBA世界同級王者の井上尚弥は、元WBAスーパー王者で現WBA同級4位のファンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)と対戦。
サウスポーの好戦的選手で、ラフファイトも辞さないパヤノに苦戦もあると予想された井上だったが、パヤノがけん制に繰り出す左右のボディストレートをかわすと、早々に距離を見て取ったか、左から踏み込んで伸ばした右ストレートで豪快に後ろへ倒してノックアウト。
わずか70秒で勝利を決めると、「最高の形でスタートが切れた」と1歳になったばかりの子どもを抱き上げ笑顔を見せた。来年春といわれているトーナメント準決勝には、「“井上危ない”と言われる(エマニュエル・)ロドリゲス(プエルトリコ=18戦18勝12KO無敗のIBF王者)が僕も戦いたいと思う」「どちらが来てもいいように自分は準備するだけです」と気を引き締めていた。
井上の試合後コメント
(海外のインタビュー)
――母国のファンの前で最高のパフォーマンスを見せましたが、今日の勝利はどんな意味がありますか?
最高ですね。みなさんありがとうございました。
――最後の右ストレートが入ったとき、試合が終わったと思いましたか?
手応えもすごく、拳に伝わってきて、倒れ方を見ても、この一撃で終わったと思いました。
――バンタム級トーナメントの先陣を切ったわけですが、この勝利で自信はつきましたか?
WBSSの初戦、最高の形でスタートを切れたので、準決勝では(エマヌエル・)ロドリゲス、(ジェイソン・)モロニーのどちらかとの試合になりますが、頑張ります。
――早い結末となったが、次の試合はどう戦いたい?
「井上は危ない」と話していたロドリゲスと戦いたいと思うので、無事に勝ち上がってもらって、きっと次の試合は海外になると思うので、(ファンには)海外にも応援しに来て下さい。
(日本人インタビュー)
――息子さんを抱いていますが?
初めまして。井上明波と申します。息子です。今回は(トランクスに)息子の明波の名前を入れて、それはWBSSに懸ける思いを示し、絶対に負けられないという気持ちと、家族にけつをひっぱ叩かれる思いで名前を入れました。
――結末が早過ぎました。
2試合連続1ラウンドKOで、まだ自分も試されていない部分もあるので、この先の試合では試練も出てくると思いますが、そこを1つ1つ乗り越えて、クリアして勝っていきたい、勝ちたいと思います。
――最後のパンチは?
入り際のストレートですけど、ばっちりと覚えています。これは練習してきたパンチなので、ばっちり見えていました。
――この試合を世界中の人が見ていますが、いいアピールになったと思います。
今回のトーナメントをいい形でスタートが切れたので、これは相手にもかなりいいアピールができたと思います。準決勝も頑張りたいと思います。
――連続KO記録も単独首位となりました。
記録は戦っている中でついてくるものなので、これからも記録も伸ばせていけたらと思いますし、強いボクシングを見せたいと思います。
――最後にファンへのメッセージをお願いします。
次は来年、多分海外での試合となります。相手は決まっていませんが、(ロドリゲスとモロニーの)勝者と対戦します。海外でも日本でのパフォーマンスができれば、スーパースターに近づいていけると思うので、これからもよろしくお願いします。
速報
1R
オーソドックスの井上に対し、パヤノはサウスポーで重心を低くして構え、左右ストレートをボディに飛ばす。井上は左手でパヤノの前手(右手)を触って探りを入れ、そこから踏み込んでワンツーを放つと、この右を直撃させパヤノはダウン。後方に尻、背中とついて倒れたパヤノは立ち上がることができず、井上が圧巻の秒殺劇でトーナメント1回戦を突破した。