アプローチで『得意な距離』を作れば90は切れる! 寄せワンの確率が上がると80台はどんどん近くなる

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石井良介のゴルフ・すべらない話:第51回

今年中に90を切りたいと思っているそこのアナタ! まだ間に合うかもしれません。練習場で30ヤードと50ヤードをしこたま打ち込んでみてはどうでしょう? アプローチで得意な距離を作ることが、80台ゴルファーに近づく太い道になるかもしれませんよ!

苦手な距離が残ったらミスショット。自分が居心地よくなるようにゲームを展開する

90切りは100切りの延長線上で、基礎練習を続ければ達成できます。理由は“打率”が上がるからです。例えば100を切るためにハーフショットの練習を積むと、出球が揃って想定外に左右に飛ぶことがなくなるのでOBが減ります。そこから強く打ったり、振り幅を大きくすれば飛距離は自ずと伸びます。

ハーフショットの効果はアプローチにも波及します。全ホール、グリーン周りからボギーオンして2パットならスコアは90。そのうち1個でも寄せワンが取れれば80台です。『ゴロをとって一塁でアウトにするのをセカンドに送ってゲッツーをとる』みたいな感じになってくるわけで、その確率が上がれば90が切れるということです。

この道のりをより確実なものにするには、アプローチで自分の得意な距離を作るのがおすすめです。仮に50ヤード以内ならアプローチウェッジでもサンドウェッジ(以下SW)でもいいですが、ウォーミングアップする感覚で、ハーフスイングで打った時に何ヤード飛ぶかをチェックします。ちなみに僕はSWのハーフショットで60ヤードくらい。それを真ん中にして、ちょっと大きめ、ちょっと小さめに振れば1本で3つの距離を打てます。ウェッジ3本で同じことをやれば3x3で9パターン、2本でも6パターンになります。
その中で自分が好きな距離、嫌いな距離、意識しなくても打てる距離、意識しても打てない距離が出てくると思うので、得意な距離やよく出る距離がわかったら、ラウンドではなるべくその距離を残すようにショットを組み立てましょう。その通りにはいかないかもしれませんが、まずは狙うことが大事。うまく残せれば寄る確率が高くなります。

逆に言えば苦手な距離は絶対に残さないこと。ドライバーで残り40ヤードまで飛ばしたけれど、40ヤードが苦手ならミスショットなわけで、極力自分が居心地よくなるようにゲームを展開しなければいけません。それができるようになると、無理してグリーンに近づけようとは思わなくなります。「60ヤード残せばいいからウッドやユーティリティじゃなく6番アイアンでいいな」となる。リスクを負って長い番手で打っても苦手な距離が残るんじゃバカみたいです。

こういう考え方でゲームを組み立てるのもマネジメント。練習場でベースを作り、コースでやってみて、どれくらいオーバー、あるいはショートしたかをメモしておく。それを叩き台にすると、得意な距離が45ヤードじゃなく42ヤードだったというように、より精査されていきます。

90切りにはボールのライや傾斜などへの対応力も必要になりますが、これは練習場では直接できないので知識を入れて経験するしかありません。ただ、何をやればいいかがわかると練習の質が変わります。ホームコースで左が怪しいホールで、徹底的にスライスでいくのか、右からフックでいくのか、というようにホールを想定して練習するようになります。平らなところでナイスショットの練習だけしていても本番で苦むことがわかるからです。

これが80切りになると攻めなきゃいけなくなる。グリーンを全部外して寄せワンを取るような練習が必要になります。仮に全ホールで寄せワンならパープレー。半分パーで半分ボギーなら81です。ということは10個パー、8個ボギーで79になる。そのレベルまでいけばパーオンすることもあるでしょうから、そこでパーやバーディが取れればアプローチ分の貯金ができます。こういう感じで考えていった先に80切りがあるというわけです。
石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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