愛情不足で育ってきた「アダルトチルドレン」は、どんな“生きづらさ”が起きやすい?

MELOS -メロス-
大人になってからも、自分の性格や行動パターンに悩むことはありませんか? その中には、幼少期に受けた親からの愛情の影響が根深く関わっている場合があります。

親からの愛情不足によって、どんな問題や生きにくさが出てくるのか。

親子関係心理学の専門家・合同会社serendipity代表の三凛さとしさん監修の以下記事から、一部抜粋してお届けします。

【MELOS】

愛情不足で育ってきた人は、どんな問題行動や生きづらさが起きやすい?

必ずしもすべての人に当てはまるわけではありませんが、愛情不足の影響が深い場合、以下のような傾向が現れやすいです。

対人関係における問題
愛情不足で育つと、他者との絆や信頼感を築くのが難しくなりやすいと言われています。過度な依存や試し行為、頻繫な人間関係リセットなどが見られることも。

反対に、親からの無条件の愛情を受け取れなかった経験が原因で、人との深い関わりを避ける「回避的な態度」が形成されることもあります。

他人に心を開くことを恐れ、孤立を選ぶ場合が多く、結果的に孤独感が増してしまいます。

感情コントロールが苦手
子どもの頃に親から感情を否定された、無視された経験があると、感情を健全に表現する方法を学べないことがあります。

怒りや悲しみ、不安などの感情を適切に表現できず、ストレスが溜まりやすくなります。爆発的な怒りや、逆に感情を抑え込み過ぎて無気力になることも。

感情を長期間にわたって抑え込むことで、ある時点で感情が爆発することもあります。些細なことで激怒したり、過剰に悲観的になったりするなど、感情のコントロールが効かなくなる場合があります。

自己肯定感が低く、挑戦できない
愛情不足で育った人は、自分の価値を他者からの評価に依存しがちです。

親からの無条件の愛情を経験していないため、「自分は愛されるに値しない」「どうせダメ」と感じることが多く、自己肯定感が低くなる傾向があります。これにより、チャレンジ精神の欠如や失敗への恐怖として現れることがあります。

依存気味、相手をコントロールしようとする
愛情を求めて他人に過剰に依存する傾向があり、執着やコントロール欲求を持ちやすくなります。恋愛や友情で相手に過剰に期待し、少しの不安や疑念で相手に対する信頼を失うことがあります。

また、自分と他者の境界が曖昧になりがちで、相手の感情や意見を過度に受け入れてしまうか、逆に自分の感情を押し付けることがあります。

反社会的・攻撃的な行動をしてしまう
愛情不足からくるフラストレーションや寂しさが、攻撃的な行動として現れることがあります。

とくに、親や上司といった権威者に対する反抗的な態度や、自己防衛として周囲に対して攻撃的になる傾向が見られることがあります。

アルコールやギャンブル依存症などリスクが高い行動を行う
アルコールや薬物に頼る、過度なギャンブルに走るといったリスクの高い行動を取ることがあります。

これらは、心理的な不安定さや空虚感を埋めようとする自己破壊的な行動の一環です。

完璧主義や過度な自己批判
条件つきの愛情しか与えられなかった場合、完璧でない自分を許せないという思考パターンが形成されることがあります。

常に「もっと努力しなければ」「自分はまだ不十分だ」と考え、失敗やミスに対して過剰に自分を責める傾向があります。

親や他者の期待を満たそうとする完璧主義思考により、心身に大きな負担がかかこともあります。

不安障害や人格障害、うつ病のリスク
愛されなかった経験が「自分は価値がない」という根本的な感覚を植え付けてしまい、それによる問題行動や課題により不安障害や人格障害、うつ病といったリスクが高まることがあります。

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