脳の疲れをとる方法は「睡眠」にあり!専門家が教える“脳疲労”の回復術

MELOS -メロス-
前編では、入眠から2時間の睡眠の質を高めることで効率よく疲労回復できる「濃縮睡眠」というメソッドを教えてもらいました。後編では、「濃縮睡眠」でとくに大切な脳疲労解消にフォーカス。

脳疲労が溜まっていると睡眠の質は低下し、睡眠の質が悪いと脳疲労が溜まりやすくなる。この負のスパイラル、どのようにして抜け出すとよいのでしょうか。引き続き、睡眠セラピストの松本美栄さんに伺います。

【MELOS】

──最近よく聞く「脳疲労」。どんな状態を指すのでしょうか? また、脳疲労が溜まるとどんな症状が現れてくるのでしょうか。

脳疲労とは、活性酸素によって脳が酸化し、それによって脳の機能が低下している状態を指します。

脳疲労が溜まると、認知機能が低下します。そうなると物事に対する意欲が出なくなります。うつ病や認知症などにも見られる症状ですね。好きなことは何とかできるけれど、そのほかに対するやる気が出なくなる。あとは、記憶力や集中力、判断力の低下も見られます。

コミュニケーション能力も低下します。人とのトラブルが出やすくなったり、言葉の受け止め方が敏感になったり、思考がネガティブになりやすいです。逆に、イライラしたりカッとなりやすいパターンもあります。

体の症状としては、倦怠感が出やすくなります。

食の変化も起きますね。食べ過ぎ、飲み過ぎなどです。食べ物のチョイスも変わってきますよ。刺激物、脂っこいもの、辛いもの、しょっぱいもの、高カロリーなものなどが食べたくなります。

──現代人は脳疲労が溜まりやすいと聞きますが、どんなことが脳疲労の原因につながるのでしょうか。

やはり睡眠不足が挙げられます。寝ないと脳は回復しないので、脳疲労が溜まります。それからストレスですね。活性酸素が溜まると脳も酸化します。

栄養不足もよくありません。脳の機能が低下してしまい、活性酸素が発生しやすくなります。添加物の多いもの(加工食品やお菓子、高カロリーなもの、インスタント食品を多く摂取し続けると栄養不足に陥り、脳疲労が溜まりやすくなります。

あとは運動不足です。血流が悪くなります。冷え、肩こり、長時間のスマホやデスクワークなどによる姿勢の崩れも血流悪化や眼精疲労を招き、脳に十分な血液が届かなくなって脳疲労につながります。

まだまだある! 脳疲労の原因

情報過多も原因のひとつですね。テレビやネットなどを見続けて脳がパンクしてしまう。

現代社会は脳疲労の原因だらけです。なにもしないと溜まっていく一方だと思ってください。

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──脳疲労が溜まっていても、睡眠で取り除けますか?

はい、取り除けます。脳疲労が溜まる原因のひとつが睡眠不足なので、質の良い睡眠を継続してとることで脳疲労も解消できると思います。

──睡眠以外で脳疲労を解消する方法はありますか? たとえば食べ物やマッサージなど。

脳を酸化させないことがポイントなので、抗酸化力が高い食品を摂るのはひとつの手です。

おすすめは「黒にんにく」。ポリフェノールによる抗酸化力が高いですし、ニンニク自体に脳疲労に効果のある栄養成分が入っています。しかも発酵させると抗酸化力が倍増します。

ほかには緑黄色野菜、とくにパプリカ。果物ではカシスがおすすめです。ポリフェノール、ビタミンCが含まれています。
頭蓋マッサージや眼精疲労ケア

頭蓋マッサージもおすすめです。大体の人は頭がガチガチで固まっているので、頭蓋マッサージを行うと「頭が軽い!」と驚かれます。

帽子が大きく感じる、頭がスッキリして軽くなったなどの変化を感じる人もたくさんいます。眼精疲労のマッサージや、目元を温めるのもいいですよ。

マインドフルネスで思考を「今ここ」へ

あとは、脳疲労が溜まっている=頭の中が散らかっている状態なので、マインドフルネスで「いまこの瞬間」の思考や感情、体の状態に意識を向けることで、自分自身を受け入れていくというのもおすすめです。

運動やストレッチをすること、血流をよくすることも大切ですね。

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