球が捻じれないカムイプロ集大成の『TP-XI』を永井延宏プロが徹底検証

GEW(月刊ゴルフ用品界)

【TP-XIドライバー】

中条カムイの『TP』シリーズといえば、窒素ガス充填ヘッド。ヘッド内圧を高め、たわみやすい高反発系素材『DAT55G』を薄肉化しても、適合範囲を保持して剛性を高めながら、圧倒的な初速が自慢。その窒素ガスをフェースの真裏に、そしてヘッド内を区切って充填することで、垂直方向の剛性がUP、スピン軸のねじれを抑制して高MOIヘッドと同様の寛容性を実現したのが『TP-XI』だ。その実力を、ギアの賢者・ソクラテス永井延宏プロが検証した。

まずは動画で

コンパクトなヘッドが飛距離を生み出すスイングスピードにつながっている

■試打クラブ『TP-XI』:ロフト10.5度シャフト:50S(NXブラック)

ファーストインプレッション

永井 ヘッドを見ると、今どきの高MOIを訴求している大型ヘッドと異なり、わりと小ぶりですね。過去にも窒素充填ヘッドを発売していますが、個性的なブランドなので、大変楽しみです。

試打インプレッション『TP-XI』1発目 インパクトで感じるフィーリングより飛ぶ!?

【TP-XI 試打データ1発目】

永井 窒素充填ヘッドということで、過去のモデルも試打した経験もあったので、打つ前は打音を気にしましたが、従来とは異なり、打音はかなり乾いた印象ですね。高い金属音ではない打音が、安心感につながりますね。

そしてインパクトですが、ヘッド、特にフェースがボールを強烈に押し切ってくれます。フェースの強い当たりを感じますね。ですので、HS43.5m/s、初速63.6m/sでキャリー236.9y、トータル268.0yと飛距離も出ています。

それと少しトゥ側でインパクトした1発目でしたが、ボールのスピン軸のねじれがほとんどなく、フェースの向いた方にそのまま飛んでいます。この直進性がウリで、ヘッドのサイズとしては高MOIのヘッドではなく、操作性重視の小ぶりヘッドですが、その小ぶりのヘッドだからこそ、振りやすさ、操作しやすさが高まって、スイングスピードにもつながっていると思います。

【TP-XI ドライバー】

曲がらない安心感がギアを上げてトップスピードでスイングさせる

試打インプレッション『TP-XI』2発目 やっぱりフェースが強くスピン軸が捻じれない

【TP-XI 試打データ2発目】

永井 やはり感じるのはインパクトでのフェースの強い当たり、そして初速感ですね。そしてなんといってもボールが捻じれずにライナーで飛んでいく弾道ですね。それは数字にも表れていて、ミート率も1.48、スピン軸の傾きもマイナス6.9度と少しドロー回転ですが、打った感じはほぼストレートです。キャリーも237.6y、トータル272.0yと飛距離も伸びています。

そして芯に近いところで打てば打つほどに、低スピン性能も発揮されます。打ち出し角も12.9度と十分に確保されていますので、低スピン(1839rpm)ですが、球が散るフィーリングもなく、ランも30y以上出ています。

飛距離性能、初速感という言葉が出てくるのですが、それ以上に曲がらない。

そうなると、ゴルファーが安心して更に1段階ギアを上げてることができると思います。

構造によるフェースの強さ、スピン軸の捻じれの少なさ、曲がりにくさが腑に落ちる

試打インプレッション『TP-XI』3発目 高MOIヘッドはないけど飛んで曲がらない安心感

【TP-XI 試打データ3発目】

永井 最後にギアを1段階あげて打ってみました。ミート率1.47と、会心の当たりではなかったものの、キャリーで250yいきましたね。スピンも2192rpm、打ち出し角も15.9度と高い分だけキャリーにつながりました。結論的に言えば、フェースが仕事をしてくれるヘッドなので、使い手の気持ちが入った分やパワーを弾道として最大限に発揮してくれるヘッドだと思います。

ヘッドの構造を見てみると、フェース面直後に部屋があって、そこに窒素と発泡剤を充填しているということですが、窒素充填による内圧の高さもあると思いますが、この部屋を区切っている壁の重量が、エネルギー効率の高さにつながっているんでしょう。構造から来るフェースの強さ、スピン軸の捻じれの少なさ、曲がりにくさが腑に落ちますね。

【TP-XI ヘッド内部】

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著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

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