勘働きがさえる 藤田さいき、48度が大活躍

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

ニトリレディスゴルフトーナメント 小樽カントリー倶楽部(北海道)第2日

 好調期間が長い。今大会も藤田さいきは上位を賑わせる。この日は7バーディー、1ボギーの66をマーク。抜群の安定感を示している。当然のように、ベテランの勘働きも特筆ものだった。前半の2番である賭けをー。「ピン左奥から打ったら、3メートルオーバーした。次のパーパットが入れば、今日は何をやっても大丈夫」と脳裏に浮かび、あっさりとパーセーブに成功した。静かな闘志がクラブへ伝わる。

 一方で、好調を支えているのは伝家の宝刀ともいえる、48度のウェッジ。「ずっと練習しているし、このクラブをもつと安心感がわいてくる。確かに、好きこそものの上手なれ、ですよね」と、笑顔で語った。9、13番など、バーディー奪取に貢献。ひとつ忘れてはならないのは、48度の出番を演出するプロセスだろう。こういったところも、技術の高さの証明といえるだろう。

 躍進したのは、4つのパー5ですべてバーディーをとったことも大きい。「2オン可能なところもある。でも、バンカーへ入れるリスクが拭えない。それなら、得意の距離を残す。残り100ヤードからの第3打で勝負です」とも。前シーズン、賞金シード権を失った。しかし、ファイナルQTを経て今シーズンは33試合に出場。賞金ランキング29位と、シード権復活は濃厚だ。となれば、11年富士通レディース以来、約10年ぶりの優勝である。

 「優勝が視界へ入ってくると、欲が出て…。それが災いする。今回は小樽だし、無欲で残り36ホールをプレーします」と誓った。ちなみに、好調を続けるには、「練習をほどほどにして、美味しいものを食べる」ことが、秘けつだとか。48度の妙技、あすも注目したい。(中山 亜子)
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