新・貧打爆裂レポート『ユーティリティアイアン U・510』

Gridge(グリッジ)

【(c)Gridge】

今回の新・貧打爆裂レポートは、2019年8月30日に発売されたタイトリスト『ユーティリティアイアン U・510』です。
いつものようにコースに持ち込んでラウンドしてみました。「POWER UTILITY」というアイアンの秘密を明らかにします。動画も含めの試打レポートです。

U・510はただカッコイイだけではない機能に溢れている

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『ユーティリティアイアン U・510』は、タイトリストが2019年の8月30日に発売したクラブです。
ロングアイアンのみの新しいブランドで、「タイトリスト セレクトストア」のみの取り扱い製品になります。
『ユーティリティアイアン U・510』で最初に目立つのは、何と言ってもバックフェースです。
「TITLEIST」のロゴが真ん中にあり、上部は少し薄くなっていて、それ以外はかなり厚みがあります。
ソールとヒールサイドにシルバーにメッキされたラインがあります。それ以外は、サテン仕上げです。
ソールを見ると、その厚みが目を引きます。フェース長はやや長めという感じです。
「よりやさしく飛ばしたい」というコンセプトで作られた『ユーティリティアイアン U・510』は、見るとやさしさを強調しているようです。
「ワイドソール設計」で打ち出しを高くして、さらに、高密度タングステンを内蔵したことで低重心化しているそうです。
フェース部分は「フォージドSUP-10のL型極薄フェースインサート」という、ソールまで一体化した形状で初速を上げるテクノロジーです。
『ユーティリティアイアン U・510』を構えてみると、フェースが長めなことが少し気になります。
でも、これは、個人の好みの問題で、良い悪いではありません。
割合で考えると、長めのフェースのほうが安心感があって好きだというゴルファーのほうが多数派です。
フェースが長めのロングアイアンは、ボールをとらえる機能が優れていれば、一般的には、やさしさにつながるクラブになります。
でも、物理学的には、重心距離が長いクラブはスライスの原因にもなります。
フェースが長いクラブには、そういう事情があるので、ボールをとらえるための工夫が見えるものですが、『ユーティリティアイアン U・510』にはそれを感じません。
面白いと思いました。
お借りした『ユーティリティアイアン U・510』は、ロフト20度の3番と22度の4番で、シャフトは「Titlist MCI Matte Black 70」のSフレックスです。

プロのためのやさしさを教えてくれる!!

動画を見てください。
『ユーティリティアイアン U・510』で、最初に打ったのは、3番アイアンのロフト20度です。
パー5の2打目でした。
僕のヘッドスピードだと(ドライバーで40メートル/秒)、180ヤード飛べば十分だと考えました。240ヤード残っていましたから、3打目が得意な60ヤードになる計算でした。
打音に驚きました。中空構造のアイアンとは思えないほど、澄んだきれいな音で残響もあります。大げさに書くと、鐘の音のように大きく響くのです。
ボールは、初速感がある高弾道で、フェードしました。狙いより右に10ヤード逸れましたが、フェアウェイには残りました。
3打目地点に行ってみると、残りの距離は40ヤードしかありませんでした。
『ユーティリティアイアン U・510』は飛びます。
計測してみると、3番は平均で208ヤード、最高で215ヤード飛びました。
『ユーティリティアイアン U・510』は、さらに、ミスに強いです。途中で力が入って、トウ側に少し芯を外したショットと、厚く入ってしまった(ダフリ気味)ショットがあったのですが、どちらも、大きなミスにはなりませんでした。
最も感心したのは、一切、左へのミスが出ないことです。強いて、左に引っかかるように打ってみましたが、ストレートに飛ぶだけで、ドローはしませんでした。
どんなに振っても左に行かないユーティリティーは貴重です。
『ユーティリティアイアン U・510』の4番(22度)も良かったです。
平均飛距離は199ヤード、最大飛距離は210ヤードでした。
ロフトが2度しか変わらないとは思えないほど、ボールは楽に上がります。打ちやすいアイアンです。
『ユーティリティアイアン U・510』は、ヘッドの幅があるユーティリティーが苦手で、アイアンの流れのままロングアイアンのように使いたいゴルファーにオススメです。
ヘッドスピードが速くない僕でも、楽勝で使えます。
また、左へのミスが出やすいユーティリティーにウンザリしていて、やさしいロングアイアンみたいなクラブが欲しかったゴルファーにもオススメします。
飛ぶというのは、最大の武器です。
『ユーティリティアイアン U・510』は、ちょっと見た目とは違います。見た目は少し難しそうですが、驚くほど楽なクラブです。
姉妹モデルの『ユーティリティアイアン U・500』と似ていますが、まったく違います。個人的には、『ユーティリティアイアン U・510』が好きです。
『ユーティリティアイアン U・510』は、タイトリストの過去のハウツーの蓄積と最新の素材や構造を融合させたクラブです。打ってみなければ、素晴らしい打音もやさしさもわかりません。
アイアンが得意なゴルファーのために作られたクラブを、思い切って試してほしいと強く思ったのでした。
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『ゴルフの楽しさをすべての人に』をコンセプトにしたゴルフ情報サイト。 ビギナーゴルファーにも読みやすいマナーやルールの記事や女性ゴルファーに向けたレッスン記事など幅広い情報を発信中。

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