新・貧打爆裂レポート『NEW egg アイアン』
【(c)Gridge】
いつものようにコースに持ち込んでラウンドしてみました。「飛距離の壁を突破する」というコピーのアイアンの真相に迫ります。動画も含めて試打レポートします。
ぶっ飛び系アイアンの卵がさらに新しくなった!
【(c)Gridge】
元祖ぶっ飛びアイアンとか、本家ぶっ飛びアイアンとか、呼び方はいろいろですが、歴代の『egg アイアン』は飛距離性能でその存在を知らしめてきました。
最新作の『NEW egg アイアン』にも期待が集まります。
新しいテクノロジーとして注目したのは、重心の高さと最高反発位置の設定です。
『NEW egg アイアン』の重心の高さはスタンダードな20ミリですが、フェースで最も反発する位置の高さを17ミリにしたのです。
同じ高さではないの? と不思議に思うかもしれません。
通常は重心位置に近づけようとしますが、上であることが多いのです。
しかし、この最反発位置を重心より低くすることは、打ち出しを高くしたり、スピンがかかりやすくなる効果があります。
また、最先端である薄いフェースや、ソールギリギリまでの深さがあるキャビティ、ソールにタングステンウェイトを埋め込んだ構造。
ぶっ飛びアイアンの証であるロフトは25度です。
『NEW egg アイアン』のヘッドの中には、最先端が詰め込まれています。
『NEW egg アイアン』を構えてみると、歴代の『egg アイアン』のように曲線が目立つ細長い卵のような雰囲気です。
単なる遊び心ではないのです。よく見ると、フェースの向きやソールの座りなどはしっかりしていて、アドレスしやすいのです。
フェースの高さを抑えたフォルムを嫌うゴルファーもいると思いますが、近年はユーティリティがバッグに入っていないゴルファーのほうが少ないので、目が慣れていて、逆に安心するというゴルファーもいると思います。
試打したクラブは純正シャフトのM-43(Sフレックス)。6番アイアンから9番、PW(ピッチングウェッジ)、AW(アプローチウェッジ)、AS(アプローチサンドウェッジ)、SW(サンドウェッジ)の8本でした。
AWとSWの間にASがあるのです。ウェッジは始めから4本体制です。
何も我慢せずに飛ばして寄せるアイアン!
最初に驚くのは、やさしさと打感の良さです。
芯を少しぐらい外しても、飛距離はほとんど落ちません。また、厚く入っても、薄めに当たっても、弾道にほんの少し影響するだけです。
これは芯に当たったときだけですが、良い音がします。音量はちょうど良く、音質も澄んだ単音で快感です。
打ち応えは、抜けるような感覚を得られます。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、僕は最高の打感は透明な水のように澄んでいるものだと考えています。
芯を外すほどに水は濁って色が付きます。その色や濁りで、どこに当たったかがわかるのです。
『NEW egg アイアン』のようなぶっ飛びアイアンでは、透明な水を感じるほど透明度がある感覚を得られるのは稀です。
でも、感じられるのです。とても良かったです。
1ラウンドの予定を延長して2ラウンドハーフも試打してしまいました。
ナチュラルで打つと、ややドローの超高弾道です。飛距離はいうことなしです。
ヘッドスピード40メートル/秒の僕でも、150ヤードを楽々7番で打てます。状況が良ければ8番でも打てそうでした。
高さだけではありません。
『NEW egg アイアン』は、スピンもそれなりにかかります。結果として、狙い通りの位置を狙えるのです。
さすがに、先行してぶっ飛び系アイアンを作ってきたプロギアです。
結果に感動しながらプレーしました。アンダーを狙うようなゴルフをするのであれば、やさしさが邪魔になることがあります。
8番と9番の間の距離を打ちたいときに、やさしいアイアンは、どちらもフルショットの距離まで飛んでしまいますから、調整しても狙い通りに止めることが難しいからです。
でも、パーでプレーすることで大満足であれば、『NEW egg アイアン』は力になってくれます。
アンダーを狙うゴルフではなく、パープレーで十分と考えるすべてのゴルファーに『NEW egg アイアン』はオススメします。
上級者でも、オールドゴルファーでも、初心者でも……新しいアイアンの基準になるだろうスペックを知ってほしいです。
『NEW egg アイアン』は本当に良くできています。
飛ばすだけのアイアンにはうんざりで、スコアダウンを繰り返してだまされたと、すさんだ心になってしまった悲しいゴルファーも、『NEW egg アイアン』の澄んだ打感で浄化されるはずです。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ