大型ヘッドとの相性抜群 『アッタス11(ジャック)』高弾道&低スピンシャフト

GEW(月刊ゴルフ用品界)

【GEW - 月刊ゴルフ用品界】

ATTASシャフトの11代目は『ジャック』。貴族の衣装を身に纏った男性が描かれているトランプカード「ジャック」から命名され、「高弾道をジャックする」という意味が込められている。

その『ATTAS11』(4万円)の実力は? ギアに精通し試打経験豊富なソクラテス永井延宏プロがトラックマンを用いて検証する。

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ギアの賢者永井延宏プロの試打評価

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『ATTAS 11』の最大特徴は、球の上がりやすさ。シャフト先端部へ東レの最新素材「M40X」を採用して、トルクを抑えようという意図が伝わってきます。

ただ、チップ側を抑えて、打出角を上げようとすると、インパクト時にヘッドが左を向いてしまうきらいがありますが「ATTAS 11」は果たして? 「6S」から打っていきます。

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一発目からナイスショット。シャフト挙動は手元からなめらかにしなり、確かにインパクトゾーンに入ってから“グッ”とヘッドが上へ向くので、打出角を作ってくれる印象があります。

今、時代は大型ヘッドが主流ですが、ヘッドそのものが持つ重心の深さ、つまり倒れようとしている力を抑え、シャフトに圧力をかけながらインパクトする現代のスイングにミート。

先日開催された「センチュリー21レディストーナメント」で稲見萌寧選手が初優勝し、ドライバーへ『ATTAS 11』(5X)を装着していましたが、まさに460cm3でスイングを覚えた黄金世代にハマるシャフトといえるのではないでしょうか。

トラックマンで検証していく

ATTAS11(アッタスジャック)6S トラックマン試打データ 【GEW - 月刊ゴルフ用品界】

そのことはデータをみても明らか。ミート率は1.48でインパクト効率が非常に高い。これは自分でヘッドをコントロールして厚いインパクトが出来ている証なんです。

リンクする形でスピン量は2200回転に抑えられ、風に強くランが出る、というシャフト特性が伺えます。自分の中ではかなり抑えて打ったつもりですが、打出角15度を確保した結果、キャリー229.1Y、総飛距離256.8Yを記録。先述したとおり、近代的な大型ヘッドとの相性の良さが見えてきます。

『5S』はさらに好結果に

ATTAS11(アッタスジャック)5S トラックマン試打データ 【GEW - 月刊ゴルフ用品界】

『5S』はさらに結果が良かったですね。軽量の分、HSが0.9上がってスマッシュファクターも1.49を弾き出しました。『6S』と同じスイングで打ちましたが、ボールスピン量は1850回転とさらに低スピン化。なのに打出角は13度を確保しており、これが動きの少ないシャフトだったら11度前後の数値になっていると思われます。

特にHSが落ちてきたゴルファーは、ボールスピン量が減少する傾向が見られますが、『ATTAS 11』は低スピン系シャフトですので、打出角を上げないと飛距離を稼げません。そういった意味で、ボリューム的には「5S」になりそうですが、40g台(R、S、X)もラインアップされているので、多くのゴルファーが恩恵を授かれるでしょう。

40g台を長尺で組めば、打出角が上がり、さらに低スピン・高弾道を期待できると思います。コスメについてもオレンジとブラックのグラデーションが入っているので、視覚的に短く見える効果もあります。

【永井延宏プロ】
1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞。
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著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

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