国籍、経験、年齢を問わずヨガを届ける。究極にターゲットレスな「Nami Yoga Studio」

ヨガジャーナルオンライン

面と向かうと深遠な黒い瞳の奥に引き込まれそうになる、黒川ナミタさん。インドと日本の二つの国にルーツを持つ彼女は、日常にヨガが息付くインドのように、日本でもヨガのあるライフスタイルを広めることが、願い。その思いを発信する東京・赤坂の「Nami Yoga Studio」は、日本人も外国人も、初心者も上級者も、すべてのヨギを迎え入れる懐の深さを持ち合わせていた。

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誰でも通えるヨガスタジオを目指し、バイリンガルも武器に

東京・赤坂の「Nami Yoga Studio」を主宰する黒川ナミタさんは、インド人の父と日本人の母のもと、港町神戸で生まれ育ちました。ヨガを真剣に学ぼうと決意して初めて渡印、リシケシでヨガインストラクターの資格を取得します。「それは、いかにインドでヨガが生活に根付いているかを実感する旅でもありました。老若男女が毎朝ヨガをする光景に、感銘を受けたことを鮮やかに覚えています。一方、日本のヨギは若い女性が中心。体と心の両方に恩恵を与えてくれるヨガを、限られた世代のものにしておくのはもったいないと、強く感じたのです」(黒川さん)。
2012年、ナミタさんは自身の名前を冠した「Nami Yoga Studio」を都内屈指のビジネス街・赤坂にオープン。「ターゲットを決めず、誰でもヨガに親しめる場所にしたかった」と語り、インドに触発された思いがそのままスタジオのコンセプトになりました。そこで、オールレベル対応のクラスを充実させ、個々のライフスタイルにヨガを組み込みやすくするためクラスの時間帯も多様に。英語が堪能なインストラクターが揃うのも特徴です。「“誰でも通える”を最大限に叶えたくて、私の長所ともいえるバイリンガルを生かし、日本語と英語で受けられるクラスを設けました。今では全体の半分がバイリンガルクラス。イングリッシュオンリーのクラスもあり、生徒の顔ぶれは実に国際色豊かです」

スタジオには柔らかな光が差し込み、十分な明るさを保ちながら落ち着きを感じる空間。 【(Photo by Saori Kojima)】

外国人ヨギの中には、出張や旅行で東京に長期滞在中、アンリミテッドチケットを買って毎日のように通う人や、周辺ホテルのコンシェルジュに紹介されて来たという人も。旅先でも、歯みがきをするように当たり前にヨガをする、そんなライフスタイルはお手本にしたいところ。また、ランチタイムヨガには、近隣のオフィスワーカーが参加し、30分のレッスンでリフレッシュしてオフィスのデスクへと戻っていきます。週末になるとご夫婦ヨギの姿が目立ち、それぞれが自分のスタイルでヨガに親しんでいるのが伺えます。

黒川ナミタ先生プロフィール

「Nami Yoga Studio」代表、ヨガインストラクター。大手証券会社を退職後、インド・リシケシュで200時間の全米アライアンスヨガのインストラクター養成プログラムを修了。オックスフォードの認知療法センター主催のMindfulness Based Cognitive Therapyの研修に参加。RYT500、産前&産後ヨガインストラクター養成プログラム、レインボーキッズヨガ認定講師他各種資格取得

【(Photo by Saori Kojima)】

日本語と英語で安全かつ快適にポーズを楽しめる指導を重視

普段から日本語と英語を巧みに操るナミタさん。バイリンガルクラスで気をつけていることを尋ねると、「日本語と英語のボリュームを1:1にすること。例えば英語の説明が足りないばかりにケガをしたということがないように注意しています。あとは、ポーズに集中してもらうため簡潔に要点を伝えることも意識します」。ナミタさんは、英語での表現力をもっと磨きたいとも。「『胸を開く』という表現一つをとっても、『Open your chest!』より『Open your heart to the sky!』のほうが断然イメージが広がり、気持ちよく胸を開けるでしょ?私自身もっと勉強して、すべての人が気持ちよくポーズを楽しめるインストラクションを目指します

バイリンガルのインストラクター、田中佑美先生のハタヨガクラス。日本人の中で外国人が不安にならないように、英語のインストラクションから始めるのが先生流。 【(Photo by Saori Kojima)】

この日のクラスでは、胸をしっかり開く後屈ポーズを中心に。デスクワークで癖付いた前傾姿勢の改善に効果的。 【(Photo by Saori Kojima)】

ブロックに体をゆだねると、自然と脱力できて胸が気持ちよく開けます。ポーズが深まるアジャストも絶妙。 【(Photo by Saori Kojima)】

Student s Voice

浅野晴香さん
生徒の多様性が魅力のスタジオなので、ヨガ経験が一年程度の私も気後れせずに夫と二人で通っています。生徒のリクエストに応じてクラスを構成してくれることもあり、内容にも大満足です。

キム・ユーキョンさん
韓国から2ヵ月の予定で日本に滞在、このスタジオはネットで見つけて通っています。佑美先生はシークエンスが気持ちよく、筋力UPや精神的なリラックス効果も得られそう。


教えてくれたのは...田中佑美先生

ヨガインストラクター。Flow Arts Yogaヨガインストラクター養成プログラム1&2修了。全米ヨガアライアンスRYT200、Sakura Yogaバイリンガルヨガインストラクター養成プログラム、Sun and Moonマタニティヨガインストラクター養成プログラムを修了。呼吸に合わせて動くハタヨガのフロースタイルが得意。

【(Photo by Saori Kojima)】

生徒の最高齢は82歳。「すべての人にヨガを」スタジオオープン当初の願いが現実に

ビジネスマンの姿が消え、赤坂の街に束の間静けさが戻る週末。オールレベル対応のクラスを覗いてみると、ヨガが好きという共通点以外は、ヨガ経験も性別も国籍も異なる人たちが集っていました。外国人はアクティブなクラスを好む傾向にあるそう。初心者と一緒に指導するには高い指導スキルが求められるのでは?と質問すると「一番気を付けているのは、ケガをしないこと。当たり前に聞こえますが、レベルやニーズの違う人を一度に教えるときは特に大切です。具体的には細かいインストラクションを心掛け、積極的にプロップスを使います」。過去に2回、腰を痛めているナミタさん。痛みの辛さを知っているからこそ、ケガなく安全に行うヨガの基本を大切にしています。また全員の満足度を高めるために、「段階を踏んで完成形に向かい、体の状態を見極めて自分でステップを選べるようにしています。初心者はファーストステップで呼吸を味わうに留め、上級者はより高度なバリエーションポーズに挑戦してもらってOK。そうすることで多様なニーズに応えています」

スタジオには元気なシニアの姿も。同じフロアには、高齢者のサポート事業を行う慶成会老年学研究所があり、ナミタさんのお義母さんが所長を務めています。実は、シニアの健康づくりにヨガを取り入れたいというお義母さんの声掛けが、スタジオ設立のきっかけになったのだとか。「ご高齢の方にヨガを広める貴重な機会、胸が高鳴りました。現在、生徒さんの最高齢は男性で82歳、この方はヘッドスタンドの練習中なんですよ! これからも人を年齢という数字だけで判断しないクラスを心掛けていきたいです」。
ナミタさんがいつも思い出すのは、年齢を問わず日常的にヨガをするインドで見たあの光景。「すべての人にヨガを」という願いは、徐々に形になっています。「今後はキッズヨガや、リラクゼーション効果の高いリストラティブヨガのクラスも提供したい。少しずつ実現していきます」

AM7:30に始まる朝ヨガクラスは外国人観客に人気。ヨガで一日の英気を養い、颯爽と東京の街へ! 【(Photo by Saori Kojima)】

クラス後に供されるチャイは先生方のお手製。先生によってスパイスの量や種類が違うから味に個性があって楽しい。佑美先生はコクのあるアガペシロップを愛用。 【(Photo by Saori Kojima)】

プロップスを適所で使うと、正しい体の使い方を安全に習得できるメリットが。柔軟性・筋力・バランス力を総合的に養えます。 【(Photo by Saori Kojima)】

体の曲線にフィットする丸型ボルスターも重宝。仰向けで使うと背骨のアーチになじみ、肩甲骨が開き、背骨が伸びて快適。 【(Photo by Saori Kojima)】

Nami Yoga Studio DATA

【(Photo by Saori Kojima)】

www.namiyogastudio.com

【場所】東京都港区元赤坂1-5-8虎屋第二ビル 7階

【営業時間】曜日により異なる

【料金】
60分クラス
ドロップイン:3,000円
5回券:11,000円(2ヶ月)
10回券:20,000円(3ヶ月)
アンリミテッド:20,000円(1ヶ月)

30分ランチタイムクラス
ドロップイン:1,500円
10回券:10,000円(3ヶ月)

【持ち物】動きやすい服装、ドリンク、汗ふきタオル、ヨガマット(レンタル100円)

【スタジオで用意】更衣室、ブランケット、各種プロップス

【用意がないもの】シャワー

【申し込み先】www.namiyogastudio.com/contact
?050-3705-7345
?info@namiyogastudio.com
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