“正しい走り”は“正しい立ち方”から 青山剛の体幹スイッチ・ランニング(2)

青山剛

【Getty Images】

第2回:体幹で走れるようになるための、正しい立ち方とは?

 さて、前回からスタートしたこの連載では「正しく走れるようになる=体幹主導で、足を節約した走り」を目指すために、その方法について、手順を追って動画を中心に指導させて頂きます。

 2回目の今回は、まずは走り出す前、すなわち「ニュートラルの正しい立ち方」です。

 スバリ言えることは「正しく立てない方は正しく走れない」です。

 水泳の場合、水慣れをした後は、まずは「蹴伸び」といって、プールの壁を蹴って「抵抗の少ない浮く姿勢=水泳の基本姿勢」を徹底して練習するところから入ります。

 例えば船でいうと、抵抗が少なく、しっかり浮く船体をある程度作れてから、その船に見合ったエンジンやスクリューを搭載するとします。

 これを人間の身体に置きなおすと、抵抗が大きく沈んでいる船(水泳の基本姿勢が悪い状態)に、いくらいいエンジン(心肺機能)やスクリュー(腕のかきや足のキック)を積んでも、とても効率が悪いというわけです。

 水泳の場合、基本姿勢がしっかりしていないと「沈む、進まない」といったように、顕著にその大切さが分かるので、ここから取り組むことが多いのです。

 しかし、ランニングの場合、基本姿勢である立ち姿勢が崩れていても、すぐに転んだり進まなくはならないし、しかも何が良くて何が悪いのかが分かりづらいので、なかなかここから取り組む方が少ないのです。

 正しく立てないと、体幹を使った走りにはたどり着きません。

 この姿勢を正すことからスタートしないと、これから始まる体幹ストレッチや体幹スイッチエクサイサイズも、ほとんど意味をなさなくなりますので、しっかり取り組んでいきましょう!

動画:正しい立ち方の作り方

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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