拝啓サブ4難民の皆様、サブ4は「着て」突破する時代に突入しました!(後篇)

デサント

タイツでサブ4達成できる、その仕組みとは

【写真提供:デサント】

――前篇では良い走行フォームを維持するためのシューズをご紹介いただきましたが、タイツやウェアにもそういった機能はあるのでしょうか?

タイツには3つの種類があります。一つ目は寒いからはく、二つ目は膝の痛みなどを和らげるためにはく、三つ目は早く走る姿勢を維持するためにはく、です。

レースが近くなってくると、慢性的にケガをしてくる人が出てきます。このとき、完走を目的としているなら痛みを和らげるようなタイツをはくべきでしょうし、サブ4を狙っているなら、痛みでフォームが崩れないよう姿勢を矯正してくれるタイツをはくべきでしょう。

――「タイツで姿勢の矯正」とは、どのように行われるのでしょうか?

わかりやすいのは上半身のウェアですが、たとえば「前に早く進みたい」と思うと、どうしても背中が丸くなりがちですよね。でも前傾姿勢と猫背はぜんぜん違うものです。そこでインナーが正しい姿勢に導いてくれると、意識して姿勢を正す必要がなくなります。

このように、速く走るのに適した姿勢に、タイツやウェアが導いてくれる。これが早く走るために作られているウェアの仕組みです。

――姿勢矯正と聞くと、動きにくそうなイメージもありますが、本番もはいたほうがよいのでしょうか?

トレーニングの間に走り方を覚えてしまえば、本番では脱いでしまうのもアリですよね。走り方のアシストが必要なうちは着ればいい。たとえば「20キロをゆっくり走る」というトレーニングは、自分をベストな走りの「型」にはめることを目的としているものですが、これがうまくできていないときに助けてもらうイメージでもいいかなと思います。
考えなくても型にはまる姿勢を作ってくれるので、それに慣れてしまってから、本番を迎えることができればベストなのではないでしょうか。

ハーフマラソンとは異なる、フルマラソン独自のウェア選びのポイントは

――ウェア選びにもポイントがあるのでしょうか?

人によるとは思いますが、動きやすさや前傾姿勢を維持するサポート機能がついたものなど、総合的に必要と思われる機能を選択・判断してウェア選びをするのがよいと思います。

また、10キロマラソンやハーフマラソンならあまり気にしなくていいと思うのですが、フルマラソンだと30キロ以降で汗冷えの問題などが出てきます。そのときにまだ快適なラン環境が作れるかどうかという点で、ウェアは大切だと思いますね。

――30キロという疲労も感じやすい距離こそ、汗でウェアが重く感じたり、不快感を覚えたりしてしまうんですね。

そうですね。だからできるだけ早い段階で本番を想定したウェアを揃えたいですね。レースまでラスト一カ月になると、一般の会社員だと休日が8日くらい。その8日でどれだけまとまったトレーニングをして、仕上げていくかだと思うんです。

もちろん強引な練習はできないので、サブ4を目指すなら土日2日間で50キロとか、本番想定の走りをしたり、サプリメントをいれたり、ウェアの着心地を確認したりして調整していくと、当日楽しめると思うんですよね。

――より疲労が少ない走法に導いてくれるウェアやタイツ、シューズにサポートしてもらいながら、本番想定の練習をしていきたいと思います。ありがとうございました!

GALLERY・2 新宿店4F 副店長
小澤直記(おざわ なおき)

2000年よりGALLERY・2に入社。陸上経験なしだったが、入社2年目の2002年に初めてのフルマラソンがNYシティーマラソンに出場。大会で得た経験と感動を活かして、ランニング担当一筋で15年勤務、フルマラソンも定期的に参加。自分の体を実験台にしてお客様の目的に応じて、楽しめるランニング用品の提案のため走り続ける。「気持ちはあるけど一歩が出せない!」というお客様に、寄り添ったサポートをおこなう。

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著者プロフィール

「すべての人々に、スポーツを遊ぶ楽しさを」を企業理念に、コーポレートブランドの『デサント』をはじめ、『マンシングウェア』、『ルコックスポルティフ』、『アリーナ』、『アンブロ』、『マーモット』等、幅広いフィールドで展開するスポーツメーカーです。ランニング、サイクリング、サッカー、ゴルフなど、スポーツを通じてアクティブになるための情報を紹介します。 

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