代謝がよくなるメニュー 食欲コンサルタントの健康レシピ

村山彩

ビタミンB群はバランスよく

【Getty Images】

 代謝とは、栄養素を摂り入れて身体の中で燃やし、動くためのエネルギーを作り、消費する生命活動そのものです。代謝には基礎代謝、生活活動代謝、食事誘導性熱代謝の3つがありますが、うち基礎代謝が6〜7割を占めます。

 基礎代謝をあげるためには、運動をし、筋肉を作ることが大切。そして食事面から代謝をあげるには、筋肉の材料であるタンパク質を含む三大栄養素を中心にバランスの良い食事をする、身体を冷やさないなどが挙げられますが、今回は代謝を助ける栄養素をクローズアップしようと思います。

 三大栄養素の「糖質」が燃えるためにはビタミンB1、「脂質」はB2、「タンパク質」はビタミンB6を必要とします。ビタミンB群はお互いに助け合いながら動くので、単体ではなくバランスよく取り入れましょう。

 今回はご飯を玄米に変えることによって、ビタミンB1を含む栄養価がグッとアップします。玄米は苦手という方は、白米と半分半分でも構いませんし、3分の1の玄米でも栄養価が手軽にあがります。

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 メインに使用したウナギは、ビタミンB1やB2、その他ビタミン・ミネラルを多く含む優秀な食材。いつもは値段が高いので買うことを躊躇(ちゅうちょ)してしまうことが多いのですが、栄養のお勉強のひとつとしてメニューに入れてみました。ご褒美に購入するのもいいですね! 日々の食材ですと、前回の食材で使用した豚肉がビタミンB1を多く含みます。B2はレバーなどにも多く含まれます。

 スープに加えた豆腐をはじめとする大豆製品も、手軽に入手可能なビタミンB群を含む素晴らしい食材です。甘いお菓子や飲み物、アルコールをたくさん摂る方はビタミンB1不足になりやすいので、特に意識して摂るようにしましょう。野菜もビタミン・ミネラルの宝庫です。積極的に食べるようにしてください。また、代謝をアップするクエン酸も意識。クエン酸は梅干しや柑橘類、酢といった酸っぱい物などに含まれます。

よく噛むことを忘れずに

 今回は、なかなか痩せないとのお悩みでしたので、六大栄養素として数えられる「食物繊維」もメニューに加えました。食べ過ぎを防止、血糖値の急上昇の防止、老廃物を出しやすくするなど、食物繊維は非常に大切な役割を担っています。現代人には不足している栄養素、意識してこちらも摂取して代謝のいい身体を作りましょう。

 最後に、代謝をあげる栄養素も重要ですが、よく噛むことを忘れないでください。食べ物がペースト状になるまでよく噛む。消化にもよく、食べ過ぎ防止にもつながります。スプーンだと噛まずに食べてしまう方はお箸を使うこともおすすめです!

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著者プロフィール

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ。2012年7月、館山トライアスロン総合優勝。2014年 ironman 70.3 台湾エイジ優勝 。現役トライアスリートとしての知識と経験を生かし、プロアスリートやアマチュアランナーへ食事指導と運動指導を行っている。そのほか、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントを通じてランニングと食事についての幅広い活動を行う。13年12月に『あなたは半年前に食べたものでできている』、15年2月に『あなたは半年前に食べたものでできている 実践編』(ともにサンマーク出版)を上梓

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