肩こりに効くエクササイズ 伊藤華英のピラティスレッスン(2)

伊藤華英

【坂本清】

自分の呼吸や筋肉を意識して

【Getty Images】

 前回ご紹介したように、私は自分の経験や師匠の教えから、ピラティスとは心と身体のバランスを整え、生活を豊かにするものだということを知りました。身体のセンター(軸)を意識することによって心にも軸ができ、信念がぶれない心を手に入れることができます。

 観念的な話になりますが、普段の生活でさまざまな人に出会い、多様な意見に触れると、自分を見失ってしまいそうな時や、他人に気を遣いすぎて、自分のことがおろそかになってしまうことはありませんか?

 ピラティスは、社会の波にのまれてバランスを崩しがちな心と身体に、自分らしさを取り戻す手段になると思います。ピラティスを行う時間はぜひ、自分の呼吸や筋肉を意識して身体を動かしましょう。自分自身に集中することができます。自分に今、何が必要か、心と身体の声が聞こえてくると思います。

まずは自分を知ることから

【Getty Images】

 では、早速セッションに入りましょう。今回のテーマは、肩こり解消です。

 普段、皆さんがしている姿勢、体勢を思い浮かべましょう。自分の生活を思い返すと、いい姿勢、悪い姿勢など、思うところはたくさんあると思います。まずは自分を知ることから始めてみましょう。その上で、エクササイズに入っていきます。

 今回は2つのエクササイズをご紹介します。セッション1は「スキャプラ・ディプレッション」です。このエクササイズの目的は、肩甲骨の安定、広背筋の使い方の習得です。しっかりと肩甲骨を正しい位置に戻してあげることで、首と肩の間の距離が遠くなり、詰まりがちな肩の筋肉を緩める効果があります。

 必要なことは、呼吸、筋肉など、自分自身の身体に集中し、センター(軸)を意識することです。呼吸は、鼻から吸って、口から吐きます。ピラティスにおける、ほとんどのエクササイズでは、鼻で吸う際、動きは停止状態です。吐く際に、さまざまな動きを行っていきます。

 では呼吸を落ち着かせ、トライしていきましょう!

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著者プロフィール

1985年埼玉県さいたま市生まれ。幼いころからスイミングスクールに通い、10代から頭角を現した才色兼備のスイマー。2008年日本選手権で背泳ぎの日本新記録を出し、北京五輪に出場。その後、けがのため自由形に転向し、12年ロンドン五輪に出場した。12年9月に現役を引退。現在は水泳を中心に、スポーツ全般の普及に尽力する。また、日本ピラティス指導者協会公認マットピラティスコーチの資格を取得し、指導を行っている

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