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常歩剣道～非常識な剣道上達法・外力を利用した合理的な動き～　木寺 英史

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「常歩剣道」は、従来の剣道の基礎理論とは異なる視点から体の動きを見直し、筋力に頼らない合理的な技術を追求した剣道の新しい形です。この剣道法は、剣道教士七段である木寺英史氏を中心に研究・実践が進められ、小田伸午氏（関西大学）や小山田良治氏（五体治療院）といった異分野の専門家たちとの協力から生まれました。

「常歩（なみあし）」は、馬の歩様をヒントに、人間にとって無理のない理想的な体の使い方として提唱されています。この動きの特徴は、筋力（内力）に依存せず、重力や地面からの反力（外力）を効果的に活用する点にあります。これにより、地面を蹴らず、左足を送るなどの動作が可能となり、従来の剣道の常識とは異なる動き方を実現します。結果として、体への負担を軽減しつつ、より自然で動きやすい体の使い方が身に付きます。

「常歩剣道」はトップアスリートだけでなく、一般の剣道愛好家や高齢者、障がい者の日常的な動きにも応用され、幅広い層に支持されています。この技術の背景には、「右と左」という人間の身体特性に着目した研究があり、それを基に合理的な動作方法が構築されています。この動きは、剣道のみならず、日常生活や他のスポーツにも応用可能で、多くの医療関係者やトップアスリートにも注目されています。

さらに、「常歩剣道」を学ぶことで、地面からの反力を利用した効果的な打突や、柔軟な構え、合理的な足さばきなどが可能になります。また、段階的なトレーニング方法が整備されており、初心者から高段者まで無理なく取り組むことができます。特に、普段の歩き方から意識を変え、体の自然な動きを習慣化することが、剣道の上達につながるとされています。

このように「常歩剣道」は、従来の剣道の技術をさらに進化させる新しい考え方であり、多くの剣士にとって革新的な技術として広まりつつあります。その効果は、合理的な身体の使い方と動作法の探求によって裏付けられており、剣道の枠を超えてさまざまな分野に応用されています。

指導者プロフィール

九州共立大学スポーツ学部准教授　　木寺 英史
■　学　歴

筑波大学体育専門学群卒業
大阪教育大学大学院教育学研究科健康科学専攻修了
■　所属学会・研究会

身体運動文化学会　日本体力医学会　常歩（なみあし）研究会
■　資格

剣道教士七段
高等学校教諭第一種免許状（保健体育）
中学校教諭第一種免許状（保健体育）
日本健康整体普及連盟整体師
■　競技歴

全国高等学校総合体育大会剣道競技大会出場
関東高等学校剣道競技会優勝
国民体育大会出場
全日本大学剣道優勝大会準優勝（団体）
全国教職員剣道大会出場


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