【湘南スペシャルプレビュー】台風一過のリスタート。谷晃生が見つめる鹿島戦。上位に勝利し、波を捉えたい。
【(C)SHONAN BELLMARE】
谷が続ける。
「最初に点を取れたことも影響していると思いますが、後ろを固めてカウンターを狙ったり、背後に出て行ったり、クロスの質とそこに入る強さも、勝負強さもある。最後2対0にして勝つあたりもさすが。戦う部分や勝負への執着心がプレーににじみ出ていて、抜かりなく戦うチーム。より鹿島らしいと思いました」
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「ここ最近は点を取れてない」谷は指摘する。
「奪ったボールをすぐに失くしてしまう場面が多く、それはすごくもったいない。もちろん守備でペースを掴むことは大事ですが、攻撃でボールを持つ時間や前でプレーする時間があるのが自分たちのいいとき。後ろからの攻撃も、前からの守備も、チームとして自信を持ってアグレッシブにできれば相手は絶対に嫌なはず」
ただ、「痛い2連敗ではありますけど悲観することはない」と語るように、自分たちのやるべきは揺るがない。
「守備で相手にストレスをかけ、自分たちがボールを持ったときに今年取り組んでいる崩しや連動した厚みのある攻撃ができればよくなってくると思う。仮にミスしてもほかの選手がカバーすればいいし、ミスしても自分が取り返せばいいというマインドをみんなが持っていれば何の問題もない」
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「いい練習ができていると思います。もちろん危機感を持って2連敗を受け止めていますし、このままではいけないとみんなが思っていると思う。逆に次の試合は上位のチームが相手ですし、すごく楽しみですね」
ひもとけば、鹿島にはシーズンを跨いで4連敗を喫している。最後に勝利したのは2020年、ホームで対戦した第6節のことだ。1対0で取ったその試合は、谷のJ1デビュー戦でもあった。
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「クロスの場面でいかに自分が出て行けるか。相手はクロスの質が高いですし、セットプレーも含めて、自分がカバーしていければと思います。もちろん、守備は0に抑えることが大事」
経験や思索に裏打ちされたポジショニングのもと、鋭い反応で決定機を防ぎ、緩急を織り交ぜながらゴールへの端緒を開く。類まれなるその才は攻守に欠かせない。
取材・文 隈元大吾
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