首位・稲見萌寧 大会コース新で前祝い

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2022シーズン第21戦『楽天スーパーレディース』(賞金総額1億、優勝賞金1800万円)が7月28日、兵庫県加東市・東急グランドオークゴルフクラブ (6616ヤード/パー72)で開幕した。首位は8アンダーの稲見萌寧。1打差の7アンダー、2位タイで勝みなみ、仲宗根澄香が追う。

 これは、もう前日祭とでもいうのだろう。稲見萌寧は29日が誕生日。開幕前から、「誕生日が近い時、過ぎた時、不思議といいことが起こる」と大予言していた。とはいえ、これほどすごいとはー。

 2番でピン奥5メートルのバーディーを決め、ショーの開幕を告げる。3連続はさながら名刺代わり。圧巻は6番からの4連続バーディー奪取だった。6番=4メートル、7番=5メートル。そして、この日のハイライトといえそうなパー3の8番がやってきた。

 5Iの第1打はグリーン手前のエッジへ。PWで7ヤードの第2打、鮮やかにチップインを決めた。「距離は短いけど、迷わず狙った。打った瞬間、入ったと手応えがあった。久々だったし、本当に気持ちがいい」。ガッツポーズで喜びを表現している。さらに、9番もピン奥から5メートルをカップインさせた。

 こうなると、自身も名を連ねる18ホール最少ストローク61の更新へ期待が高まる。しかし、後半は2バーディー、ノーボギーに終わった。それでも、64で大会コースレコードを更新。今季のベストスコアだった。なるほど、誕生日が近づくといいことが起こる伝説を証明してみせている。

 そうはいっても、依然として、「ショットが少しマシになった程度。それから5メートルぐらいのロングパットが結構決まり、スコアが伸びたと思う。全体がソコソコでした」と、ごく控えめに話しただけだ。技術面で、今大会のテーマ、「切り返してから、下半身を動かす」を実践することで確実に調子が上がっている。

 一方、残り3日間は猛暑との戦い。「しっかり食べる。これが一番。汗をかくと体重が落ちますから」と話した。ちなみに、この日は「60点」の評価。少しもホッとした様子などない。「あしたも気負わずに、がんばっていかないと。まだ3日、残っているし、常に上位でいることが大切です」といい、「でも、いい雰囲気で誕生日へ行ける」。

 首位スタートは、やはり気分爽快だろう。
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