高校野球「東北最強校ランキング」

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 東北6県にある高校の中で最強と言えるのはどこか。過去30年の甲子園での成績(春の選抜が1994~2023年、夏の選手権が1993~2022年)をポイント化し、その合計値によりトップ20校を導き出した。果たして、1位になった高校は?
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ランキング

順位 高校
合計
ポイント
春の選抜(1994~2023)
ポイント(出場回数)
夏の選手権(1993~2022)
ポイント(出場回数)
1 仙台育英(宮城) 61.0  21.0(10回)* 40.0(18回)
2 八戸学院光星(青森) 49.5 18.0(10回) 31.5(11回)
3 聖光学院(福島) 43.5 10.5(6回) 33.0(17回)
4 盛岡大付(岩手) 25.0 9.0(5回) 16.0(11回)
4 花巻東(岩手) 25.0 10.0(4回) 15.0(8回)
4 東北(宮城) 25.0 11.0(8回) 14.0(6回)
7 青森山田(青森) 21.0 2.0(2回) 19.0(11回)
8 秋田商(秋田) 18.5 7.0(3回) 11.5(8回)
9 日大山形(山形) 16.0 1.0(1回) 15.0(8回)
10 酒田南(山形) 13.5 1.0(1回) 12.5(10回)
11 金足農(秋田) 12.0 1.0(1回) 11.0(5回)
12 鶴岡東(山形) 8.5  1.0(1回)* 7.5(5回)
13 ノースアジア大明桜(秋田) 7.5 2.0(2回) 5.5(5回)
14 一関学院(岩手) 6.0 2.0(2回) 4.0(3回)
14 山形中央(山形) 6.0 3.0(2回) 3.0(2回)
14 羽黒(山形) 6.0 4.0(1回) 2.0(2回)
14 日大東北(福島) 6.0 6.0(6回)
18 利府(宮城) 5.5 4.0(1回) 1.5(1回)
19 専大北上(岩手) 5.0 5.0(4回)
19 秋田(秋田) 5.0 2.0(2回) 3.0(3回)
19 東海大山形(山形) 5.0 3.0(1回) 2.0(1回)

※過去30年における春の選抜、夏の選手権の成績をポイント化し、その合計ポイントにより順位をつけた。
優勝=6ポイント、準優勝=5ポイント、ベスト4=4ポイント、ベスト8=3ポイント、ベスト16=2ポイント、1回戦から勝ち上がっての2回戦敗退=1.5ポイント、初戦(1回戦or2回戦)敗退=1ポイント。
*=開催が見送られた2020年春の選抜は、出場が決まっていた高校に1ポイント。

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解説

昨夏に東北勢で初めて全国制覇を成し遂げた仙台育英。東北の高校としては春夏合わせて通算13回目、同校としては4回目の決勝に臨み、ついに悲願を達成した【写真は共同】

 ランキング1位となったのは宮城の仙台育英だ。昨年の夏の選手権で、東北勢では春夏を通じて初となる甲子園優勝を果たした同校の実績は群を抜く。過去30年で春の選抜出場10回(開催中止となった2020年を含む)は1位タイ、夏の選手権出場18回は単独1位。春夏合わせてベスト8以上が9回というのもトップで、日本一に輝いた昨夏以外にも春・夏1回ずつ決勝まで勝ち進んでいる。まさに「東北最強校」の称号に相応しい実績だ。

 同じ宮城からは東北も上位に入った(4位タイ)。近年は仙台育英の後塵を拝しているが、2000年代まではその県内ライバルとほぼ互角。特に当時2年のダルビッシュ有を擁した03年春からは4季連続で全国ベスト16以上という好成績を残し、03年夏には東北勢初の日本一にあと一歩というところまで迫った。

 この30年、8割以上の確率で仙台育英か東北が夏の甲子園に出場している宮城と同様、青森も2つの高校が夏の県代表の座をほぼ勝ち取ってきた。とりわけ八戸学院光星は、11年夏から3季連続で甲子園準優勝(当時の校名は光星学院)と特筆すべき結果を残し、ランキングでは仙台育英に次ぐ2位に入った。

 一方、ランキング7位の青森山田は、夏の甲子園は八戸学院光星と同じ11回出場。そのうち6大会で16強以上と、こちらも全国の舞台で実績を上げている。

01年夏に甲子園に初出場した聖光学院は、これまでに春夏合計で23回、全国の舞台に立っている。昨夏には通算6度目の挑戦にして初めて準々決勝の壁を破り、過去最高の成績を収めた【写真は共同】

 特に近年、夏の県代表の座が2つの高校によってほぼ占められているのが岩手だ。盛岡大付、花巻東の2校で、いずれも東北と並ぶ4位タイにランクされた。甲子園出場回数では盛岡大付が上回るが、春夏とも8強が最高成績の同校に対し、花巻東は09年の選抜大会で準優勝、夏の選手権ではベスト4が2回と全国の舞台での実績では上をいく。

 2強の構図の岩手とは異なり、福島ではこの20年近く聖光学院の一極支配が続いている。21年に夏の甲子園連続出場が13で途切れたものの、04年以降、聖光学院が夏の甲子園に出場できなかったのは2回だけだ。春夏とも全国の舞台ではなかなか大きな成功を収められずにいたが、昨年の夏の大会では初めてベスト4入りを果たした。今回のランキングでは、仙台育英、八戸学院光星に続く3位となっている。

 既述の仙台育英、東北、八戸学院光星、花巻東の他に、この30年間で甲子園の決勝の舞台に立った高校がもう1つある。秋田の金足農だ。ランキング11位とトップ10入りはならなかったものの、エースの吉田輝星を中心に強豪校を次々と破り、下馬評を覆して決勝まで勝ち上がった18年夏の「金農旋風」は多くのファンの記憶に刻まれているだろう。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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