「せき」と「むせ」について

ココカラネクスト

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余分な唾液は飲み込んでいるはず。

 今の社会では咳をしたりむせたりしたら、安易に新型コロナ感染症を連想してしまいがちです。確かに咳き込むのとむせるのとでは、ちょっと見似ている様です。けど「せき」と「むせ」の誘因は、どうも違うように思うのです。

唾液と聞くと「パブロフの犬」を思い浮かべます。生理・心理現象に着目した有名な実験ですよね。条件反射によって唾液の分泌が促進されることを証明しました。

新型コロナに感染しているかを検査する際に唾液を採取します。

コロナ禍によって、今まで以上に見聞きするようになった分泌液です。
唾液の機能は主に4つ。

1.唾液に含まれているアミラーゼによって消化を助ける。
2.口の中に残ったカスを洗い流す。
3.口腔内が飲食によって酸性に傾いた時に中性に戻す。
4.歯から溶け出したカルシウムやリン酸の再石灰化を促す。(※1)

どれも健康の維持にはたいせつな機能なので、改めて唾液の重要性を認識します。だから唾液腺(耳下腺,顎下腺,舌下腺)マッサージが勧んで紹介されるのでしょう。

唾液の分泌量が少なくて口の中が渇く。コロナ禍の中、我が日本では国民性も手伝ってマスクをしている人が多い。マスクの下では口呼吸になっている人もいるはず。口腔内が唾液の湿りがなく渇いていると口臭の原因にもなる。

幸いなことに、私は昼間活動している間、口の渇きを覚えることがないので安堵しています。けど数年前から、夜中に目が覚めると口の渇きが気になるようになりました。カラッカラなのです。口を開けて大きないびきをかいて寝ているのか?とも思った。もしもそうなら、新型コロナワクチン接種の優先対象となる基礎疾患にも属する、「睡眠時無呼吸症候群」に罹っているのか?と心配になった。睡眠時の血中酸素飽和度(SpO2)を測ってみたところ、取り敢えずは正常範囲に収まっている様子なので、取り敢えず一安心しました。
ドライマウスは加齢によって起こる症状とも言われています。

唾液がたくさん分泌されれば、それだけ良いことだと思ってしまいます。しかし唾液が正常よりも多く分泌されてしまう病気があるようなのです。

唾液過多症という病気。原因によって主に2つに大別されます。実際に多くの唾液が分泌される場合と、多いと感じてしまうケースです。(※2)

更に高齢になると夜なかなか眠れなくなって、睡眠薬に頼らざるを得ない場合もあります。

その他鎮痛剤などには嚥下機能に影響を及ぼす作用もあるらしい。(※3)

人は食べたり飲んだりする時以外でも、日ごろあまり意識せずに唾液を飲み込んでいます。ちなみに私は水分を体内に取り戻そうと、ジョギングしながらゴクッとやっています。

だから誤嚥を防いでいるむせ返りという生理的反応もあることを忘れてはいけません。
唾液が気管に流れ込んでしまわぬようにむせ返る場合は、誤嚥を防いでいる証拠です。けどむせることもなく、のどが反応しなければ誤嚥性肺炎になってしまう確率が高くなってしまいます。

いずれにせよ、唾液を飲み込む力、嚥下機能がしっかりしていなくてはならないと思うのです。食事中でなくても誤嚥の可能性をはらんでいます。そこで「咳をする」のと「むせる」のとは違うことを改めて留意したい。

【参考】
(※1)健検テキスト増補改訂版 歯と口を守る②
(※2)東京女子医科大学耳鼻咽喉科学教室のWebサイト
(※3)2022年6月11日 読売新聞 くらし
[文:健康わくわくサイト 人生100年時代に役立つトレヴィアをお届けします]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

※この記事は2024年8月19日の再投稿(再編集)記事です
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