拝啓サブ4難民の皆様 サブ4達成に脚力は必要ない、腹筋で走る省エネランとは(前篇)

デサント

腹筋で走れないランナーが、それでもサブ4を達成するために知っておきたい靴選びのポイント「ガイドライン」とは

【写真提供:デサント】

――「腹筋や腰を使った走り」にレース序盤でハマることができれば、体力を温存したまま良いペースが保てるとのことですが、型にハマった走り方をするのは難しいものなのでしょうか?

体幹を鍛えていないと、腹筋や腰を使った走りを維持するのは難しいかもしれません。また、同様に体力が落ちているなかスパートをきるのも、体幹をトレーニングしていないと難しくなってくると思います。
ただ、「腹筋や腰を使った走り」を体で覚えられていないうちは、シューズなどにサポートしてもらうのがいいと思います。フルマラソン完走を目的とした靴があって、ソール部分に正しい走法へ導く「ガイドライン」が付けられているんです。

――「ガイドライン」とはどのようなものなんでしょうか?

靴の裏側を見ると、『ガイドライン』が入っているシューズは、縦に一本、くぼみのようなものが入っています(写真左のシューズ)。これによってソール部分から足に、正しい走法を促しているのです。つま先だけまっすぐに向きを変えてもらえれば、あとはガイドラインによって、腰・腹筋を使った走り方を促してもらえます。
こういったシューズを履くと重心移動の仕方を体で学べるので、「楽に進んでいるな」という感覚を得られるはずです。まだこうした走り方を習得できていない人は、ガイドラインのある靴に頼るのがよいと思います。

――「腹筋や腰を使った走り方」ができている人には不要なものでしょうか?

自分の体をきちんとコントロールできる人は、こういったガイドラインがないものの方が軽いですし、グリップも強く、蹴る力もきちんと伝わって速く走れると思います。お店やメーカーによっては、サブ4狙いの靴としてこちらを薦める人も多いですが、それはランナーがきちんと重心移動をできるようになってから選ぶべきかなと思います。
悩むようなら2足持っていて、自分の状態を見てその都度、履き変えてもいいかもしれません。一度体のバランスを崩すと、ガイドラインがないものではそのまま疲労していってしまいますからね。

――ガイドラインがつけられたシューズを選んだときの「楽に進んでいるな」という感覚も欲しい、軽さやグリップ力を重視したシューズを選んだときの「早さ」も欲しい、という欲張りなランナーはどうすればいいのでしょうか。私もそうなのですが(笑)

「腹筋・腰を使った走り」はトレーニングである程度鍛えられますので、「楽に進んでいるな」という感覚は自力で身に付けて頂いて、グリップ力を重視したシューズを選ぶのが現実的な選択肢だと思います。

――ありがとうございます!ただ、ある程度の継続が必要そうですね。もう大会が間近で鍛える時間がない、もっと手っ取り早く「楽に進んでいる」感を手に入れたい(笑)と考えているランナーはどうすればよいのでしょうか?

どんどん楽して達成できるようになる流れはどうなのかな? とも思っているのですが(苦笑)、「着て解決する」という選択肢もでてきています。次はウェアやタイツについて話ます。


フルマラソンにおいて必要とされる走法とは「腹筋・腰を使った走り方」でした。サブ4がなかなか達成できていないランナーは、改めて走行フォームを見直してみるのもいいかもしれません。後半では、腹筋で走るためのウェア選びなどを伺っていきます。

GALLERY・2 新宿店4F 副店長
小澤直記(おざわ なおき)

2000年よりGALLERY・2に入社。陸上経験なしだったが、入社2年目の2002年に初めてのフルマラソンがNYシティーマラソンに出場。大会で得た経験と感動を活かして、ランニング担当一筋で15年勤務、フルマラソンも定期的に参加。自分の体を実験台にしてお客様の目的に応じて、楽しめるランニング用品の提案のため走り続ける。「気持ちはあるけど一歩が出せない!」というお客様に、寄り添ったサポートをおこなう。

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著者プロフィール

「すべての人々に、スポーツを遊ぶ楽しさを」を企業理念に、コーポレートブランドの『デサント』をはじめ、『マンシングウェア』、『ルコックスポルティフ』、『アリーナ』、『アンブロ』、『マーモット』等、幅広いフィールドで展開するスポーツメーカーです。ランニング、サイクリング、サッカー、ゴルフなど、スポーツを通じてアクティブになるための情報を紹介します。 

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