太りやすい人、太りにくい人の違い ダイエットと体温アップの関係性
基礎代謝を上げることでやせやすい体に!
「それは、基礎代謝が大きく関係していると考えられます。基礎代謝とは、内臓の活動や体温の維持など、生命活動を行うために必要な最低限のエネルギーのこと。日常生活における1日の総消費エネルギー量のうち7割を占め、基礎代謝はおもに体温の維持に使われています」。
つまり基礎代謝が高ければ、体を動かさなくても、自然と温かくカロリーを燃焼できる体になるということなのです。このため、基礎代謝は体の冷えとも大きな関係があるのです。
「基礎代謝の4割近くを産み出しているのが筋肉です。ですから、筋肉量が少ない人は基礎代謝が低く、体が冷えている人が多いのです。基礎代謝量の違いに加え、過度なダイエットなどで栄養不足の人も、特に冷えやすい傾向にあります」
効率よくダイエットを成功させる秘訣とは?
「冬は気温が低いので、体温を保つためにそもそも夏に比べて基礎代謝が1割高いのです。ですから本来、この時期はダイエットに最適なのです。ところが、熱を上手に生み出すことができない冷え症の人は、基礎代謝も低い状態。また、体温が1度下がると代謝が12〜20%も低下するといわれており、体の冷えはやせにくい体につながるといえます」。
ですから、効率よくダイエットを成功させる秘訣は、筋力をつけ、体の内外からしっかり温めて代謝アップを狙うこと!今日からできる、冷え防止のコツを紹介します。
熱を産生する働きが大きい、筋肉の材料となるたんぱく質を積極的にとりましょう。特に、朝にとることで体温も代謝も上がりやすくなります。
おすすめは、卵や納豆、乳製品など。たんぱく質の代謝を助け、抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eを含む食品(緑黄色野菜、果物、豆類など)も一緒に摂るといいですね。朝からバランスのいい朝食を用意するのが難しいという場合、例えば夕食に野菜たっぷりのお鍋を食べて、翌朝、お鍋の残りにご飯を入れて卵でとじたおじやを朝食に……なんてメニューは簡単で栄養も◎。
【写真提供:デサント】
【写真提供:デサント】
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■監修/渡邉賀子先生
麻布ミューズクリニック名誉院長。慶應義塾大学医学部漢方医学センター非常勤講師。漢方専門医、日本東洋医学会指導医、医学博士。1997年北里研究所にて日本初の「冷え症外来」を設立。03年慶應義塾大学漢方クリニックにて「漢方女性抗加齢外来」を設立。現在は熊本市・帯広中央病院院長を務める。