それにしても、足の裏から持ち上げられながら空中をフワフワ浮いているというのは、まさに文字通りの新感覚。気分はまるで天下一武闘会の天津飯である。最後には眼下を通ったボートのカップルに向けて、「僕、天上人ですから」と優雅に手を振るぐらいの余裕もできてしまったほどだ（あとで「しゅうすいや」の代表・高村嘉司さんに聞いたら、２ｍ以上は浮いていたらしい）。

　結局、調子に乗りすぎたせいか、僕も後ろにバランスを崩して１人バックドロップでの派手な着水になってしまったけど、面白い、楽しい、いつまでも空中に漂っていたい、できればもっと上達して自在に空中散歩を楽しみたい！　そんな最高な気分になった。

「見た目は難しそうですけど、何度かやっていけば意外と簡単に空中に浮くことができるのがフライボードのいいところであり、面白いところですね。スポーツが苦手だったり、運動をしていない人でもできると思いますので、ぜひこれから多くの方にフライボードを体験していただきたいです」

　ダイゴさんの言葉どおり、見た目とは正反対に、予想以上に簡単に空中に浮くことができてしまったフライボード。短時間で楽しめるし、空中に浮く感覚は病み付きになること間違いなし！　ラフティングに続き、最高の水遊びを楽しむことができた。今後、ますます流行っていきそうなフライボード、当コラムをご覧のみなさんにもぜひ体験をおススメします！

　いやあ、満足、満足。でも、せっかく山中湖まで来たんだから、フライボードだけやって帰るのはあまりにもったいない。どんだけセレブなんだという話だ。そこでお次はサイクリング。そう、自転車で山中湖を１周しようじゃないですか！　夏の楽しい山中湖遠足、後編へと続く。

（取材・文：森永淳洋／スポーツナビ）

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