マリーンズ戦記2026 9月15日 ファイターズ戦(エスコンフィールドHOKKAIDO) 北海道ラストゲーム 山口2本塁打で30号到達で勝利。サブロー監督「山口はすごい。言うことない。絶対、代えたくない打者」
「山口はすごい。言うことない。最後のホームランなんかめちゃくちゃ飛んでいた。2打席凡退しても3打席目以降に期待できる打者。絶対、代えたくない打者」
試合後、報道陣が待つコンコースに姿を現したサブロー監督はこの日、2本塁打の山口航輝外野手を絶賛した。
エスコンフィールドでは近年、苦戦が続いている。今年も前回対戦では3連敗を喫するなど嫌な負け方が印象に残る。この日も序盤は2点のビハインドの中で試合は進んだ。動いたのは五回。西川 史礁外野手がライトへのタイムリーヒットで1点を返すと二死満塁から安田尚憲内野手が中越えの走者一掃となる適時二塁打で逆転。2点のリードとしたが、その裏に1点を失い、点差が縮まった。それならばと、六回に山口航輝外野手がレフトスタンドに豪快な29号2ランで点差を3点に広める。しかし、六回、七回、八回と1点ずつ失い、再び試合は振り出しに戻された。またかという嫌な雰囲気に陥りかけた場面でこの流れを一掃させてくれたのは再び飛び出した主砲の一撃だった。九回先頭の山口。打った瞬間に分かるインパクト。打球はセンターを遥かに越えていった。勝ち越しの30号ソロ。球団日本人打者では86年に落合博満氏が50本塁打をマークして以来の30本の大台に乗せてみせた。26歳での30号到達は球団最年少記録にもなった。そんな山口はベンチに戻ると指揮官とガッチリと握手を交わした。
この握手についてメディアから問われたサブロー監督は「あれはおめでとうという握手。落合さん以来の30号。凄いこと。ホンマの意味で、これからと来年でさらに成長をして結果を出し続けていってほしい」と目を細めた。
5回3分の2を投げて自責点は3点の田中晴也投手についても「今日は良かったですよ。テンポを良くしてゾーン内で勝負できているし球数も減っている。テンポがよくなるとこういう風に点が入る。継続してやってくれたらと思う」と評した。
相手先発をジワリジワリと攻めて攻略した打線全体にも「北山くんも初回から飛ばしてきていた印象だった。ウチの打者もボール球をしっかり見極めながら、粘って球数を投げさせていた。だから中盤にガタッと来るかもとは思っていた」と見立て通りの結果に満足げな表情を浮かべた。
帰り際、コンコースではヒーローの山口が報道陣に囲まれていた。「30号はこの世界に入ってきた時のボクの夢だったので嬉しい」と素直に喜びを口にした。そして「周りからはそんなの無理とかいろいろなことを言われ続けてきましたけど、今日こうやって達成できて、うれしい」と充実感を噛みしめるような足取りでチームバスに乗り込んだ。
ロッカールームを出て帰路となるコンクリート造りの灰色のコンコース。この無機質な空間を悔しさと共に歩くことが多かった一年だったが、最後はみんな笑顔で歩いていた。サブロー監督も「初めてここで打ち勝ったと思えるようなゲーム。よかった」と選手たちの表情を見渡しながら、しみじみと口にしながら強い足取りで歩き出した。
明日は北海道から千葉に戻ってイーグルスとのナイトゲーム。「これからも今日のようにしっかりと打ち勝ってほしい。そして投手も最小失点で抑えてくれたらいい結果が出る。これを継続してやっていく。おのずといい結果が生まれる」とサブロー監督は残り17試合をしっかりと見据える。灰色の無機質にしか感じられなかったコンコースは最後には希望の道のりのように明るく照らされ、外界へと広がっていた。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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