「俺は自分自身のために闘うつもりだが、ライオンマークとファンのためにも闘う。俺の復帰を歓迎してくれた君たちへのお返しだ!」9月27日(日)神戸でカラムと激突!“復活”ジェフ・コブにロングインタビュー!
撮影:中原義史
■『DESTRUCTION in KOBE』
9月27日 (日) 14:30開場 16:00開始
兵庫・神戸ワールド記念ホール
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■一年半離れていたけど、戻ってきた今、ニュージャパンの巡業がすごく楽しいよ。
コブ 一度覚えたら忘れない感覚だ。ニュージャパンを退団して違う団体(WWE)に行ったけど、そこでのやり方はニュージャパンとまったく違うんだ。WWEはテレビ番組を毎週放送していてエンターテインメントをより重視しているけど、ニュージャパンはプロレスをして各地をツアーすることをメインにしていて、後日大会がテレビ放送されるスタイルだ。だから少し違うんだよな。ヘンな感じだな。一年半離れていたけど、戻ってきた今、ニュージャパンの巡業がすごく楽しいよ。
――団体によってやり方が違うという点に関していうと、過去にもコブ選手は世界中のメジャーな団体で闘ってきました。
コブ まあ、すべてではないけど、ほとんどのメジャー団体では闘ってきたな
――WWEでカルチャーショックを感じたことはありましたか?
コブ いくつかショッキングなことはあったね。初めてサウジアラビア大会に出場した時、すごくおもしろいことが起こったんだ。チャーター機でマイアミからサウジアラビアのリヤドまで直行したんだ。チャーター機で16~17時間もかけて……あれは初めての経験だった。
でも、プロレスが世界中の人たちに影響を及ぼしているのを目の当たりにして、なんだかおもしろいなって思った。現地でミート・アンド・グリートをやったんだけど、俺のところに来たファンたちがこう言ったんだ。「貴方のニュージャパンでの試合が大好きでした」ってね。あれは驚いたよ。ニュージャパンの人気や影響力を軽視しているわけじゃない。だけど、サウジアラビアの人たちからニュージャパンで活躍していた時の俺を観た、と言われたのがなんだか現実じゃないような不思議な感覚になった。
目から鱗だったし、感動すらしたよ。一般的にWWEが世界で一番ビッグな団体だと言われているし、実際そうなんだけど、ニュージャパンの知名度が海外でも大きく広がっているという事実を否定はできないね。
――退団するまでWWEで過ごした1年から、今後に1番活かしていきたいと思う経験や学びはなんでしょうか?
フライトの到着時間が朝の時もあるし夜の時だってある。それなのに、どうやって情報を得ているのかわからないけど、ファンたちは俺たちが乗っているフライトがいつ着陸するのか知っていて手荷物受取場のところで待っているんだ。それを見てイラッと来る自分もいれば、前よりもファンに対して感謝している自分もいる。だって、彼らは俺たちと交流したくて朝5時から空港に着て待機しているんだから。その経験を通してファンにもっと感謝するようになった。
けど、会場のファンたちからの反応は99パーセントがポジティブなものだった。すごくたくさんのファンがニュージャパンに戻ってきたことを感謝してくれて、UNITED EMPIREに戻るのではなくUncound Co.に加入するという決断が正しかったと思わせてくれたんだ。
――『G1』決勝戦での復帰を選んだのは、なにか特別な理由があるのでしょうか?
コブ “Father Time never loses”(英語のことわざで「時の流れ(老い)には誰も勝てない」という意味)とはよく言ったものだ……。もう老いには勝てない。俺が若くないというのは周知の事実だ。もはや、俺の人生で過ごしてきた時間の方がこの先の時間よりも長くなってきている。
絶対に、ニュージャパンでもっと大きなインパクトを残してやりたいんだ。過去にも大きなツメ痕を残したと思っているけど、退団してまた戻ってきて思うのは、今まで以上に大きなインパクトをここで残せそうだということさ。「俺の背中に乗れよ。そうすれば、もっと広い世界を見せてやるよ」なんて言うつもりはない。けど、ニュージャパンを大きくしていく手伝いができればと思っているし、その一部でありツールでありたいんだ。
ニュージャパンはすでに素晴らしい活躍をしているけど、もし俺がニュージャパンの成長を助けられたら、それも素晴らしいことだと思っている。
■Unbound Co.がやっていることを見た時、俺はこのユニットでもっとすごいことがやりたい、今までとは違うことをしたいって思った。今のUNITED EMPIREがやっていることには同調したくなかった。
コブ 俺がニュージャパンを離れた時にはもっと他にもユニットがあった。退団した時に、2つのユニットが終わって合併した(※無所属とBC WAR DOGSが合併して、Unbound Co.が誕生)ことを知らなかった。だから、俺が戻ってきたときに目の前にあった選択肢は本隊……君がさっき言ったように俺はたしかに本隊にいたことがある……。
で、他の選択肢といえば、HOUSE OF TORTURE、でも俺はアイツらのやり方が好きじゃない。TMDK、オレンジを着こなせる気がしない。となると、残る選択肢はUnbound Co.とUNITED EMPIREだった。
でも、以前と同じことをやりたくなかった。それに、カラム・ニューマンがUNITED EMPIREを率いてやってきたことが俺は気に入らなかった。同時に、Unbound Co.がやっていることを見た時、俺はこのユニットでもっとすごいことがやりたい、今までとは違うことをしたいって思った。今のUNITED EMPIREがやっていることには同調したくなかったんだ。
――Unbound Co.のメンバーたちからの反応はどんな感じでしょうか?
――以前、同年デビューの“1982年クラブ”が、よく話題になっていましたね。偶然にもいま、コブ選手、石森選手、鷹木選手は同じユニットにいます。
――退団後は、新日本マットの動向を追っていましたか?
コブ ウン。もちろんだ。
――とくに今年の『G1』に関して、なにか思うことはありますか? Ice選手、OSKAR選手、ウルフ・アロン選手が大注目の『G1』デビューを果たし、新しい波が起こった感じがしました。ウルフ選手vsコブ選手のオリンピアン対決がいつか実現したら、とんでもない対決になりそうですね……。
コブ 間違いないね。
――そして、『G1』決勝戦の大岩陵平vs上村優也は、今後長い間語り継がれるような試合でした。
コブ 『G1』の対戦カードが発表されたとき、すごいショックを受けたんだ。俺よりも若い世代の出場者がわんさかいて、公式戦もすごくて感動したよ。UNITED EMPIREに対する気持ちは置いといて、『G1』出場者全員のプロレスが素晴らしすぎた。全員「絶対負けない。絶対勝ってやる」という意志が強すぎて、あれはすごかった。今年の『G1』は観るのが楽しかったし、すごく感心したよ。
ウルフ・アロンに関しては、SNSで中傷してくるヤツらもいるだろうが、彼はまだ6か月くらいしかプロレスをしていないだろう? それで『G1』に出場して、しっかりと役割をはたした。今年は、20人の出場者全員に感動した。彼らの活躍を応援しているよ。
■俺が去っていなかったら、アイツは最年少IWGPヘビー級チャンピオンになれていたのか? とも思うよ。ある意味、アイツは俺に感謝すべきだ。
コブ カラムをボコボコにやっつけることが、100パーセント俺の責任というわけではないと思っているよ。結局のところ、アイツをUNITED EMPIREに連れてきたのはウィル・オスプレイだろ。俺がヘンな状況でニュージャパンを離れたのはたしかだ。もともと、2025年5月の『レスリングどんたく』(福岡大会)でニュージャパンでのキャリアを終わらせる予定だったが、状況が変わって早めに離れなければなかった。WWEとの契約下にあって、俺ではその状況を変えることができなかったからだ。
カラムが動揺してイラつきたければ、それを俺は責めたりしない。けど同時に、俺が去っていなかったら、アイツは最年少IWGPヘビー級チャンピオンになれていたのか? とも思うよ。どうだろうな。ある意味、アイツは俺に感謝すべきだ。けど、カラムは俺に対して怒りを感じているようだから、バックステージコメントでも言ってきたように、アイツにマナーを教えてやらないとな。
なんたって、アイツは8.16両国大会で男の首を切り落としかけたんだぞ(※試合後、永井大貴を一方的に痛ぶっていた件)! だから、そうだな。絶対に物置小屋に連れてって、礼儀というものを叩き込んでやるよ。アイツの母ちゃんはそういうことをしなかったみたいだからね。
――態度の話は一旦置いといて、カラム選手はこの1年で数多くの素晴らしい偉業を成し遂げてきました。コブ選手がいない間のカラム選手の成長をどのように見ていますか?
カラムは実力を積み上げていかなきゃいけなかったけど、態度はどうであれ、みんなの予想や期待をはるかに超えた成長を見せた。厳しい立場に置かれたが、そこで力を発揮させた。態度さえ今よりマシだったら、もっと良い結果が得られたはずだけどな……。
――9.6東金大会では、ゼイン・ジェイ選手とシングルマッチを闘いました。ゼイン選手は、昨年コブ選手が退団した時はまだ日本でデビューをはたせていませんでしたが、カラム選手に選ばれてUNITED EMPIREに加入しました。彼に対してなにか思うことは?
――ああ、思い出しました!(2025年1.12サンノゼ大会 NJPW WORLD認定TV選手権試合 対エル・ファンタズモ戦)
コブ 動画とか出せるかな。ゼインは俺がやったことを怒っていたけど、アイツは俺のすぐ横にいたんだよ。あの時はアイツか観客の一人がいて、観客の方はけっこう大きかったから、それで俺はゼインを掴んで投げ飛ばしたんだ。そのことを1年半も恨んでいただって? オイオイ、さっさと乗り越えて、前に進めよ。ククク。
■カラムがオスプレイに対して問題を抱えていて、カラムが俺に対しても問題を抱えている。でも、俺はウィル・オスプレイとは問題を抱えていない。トラブルの中心にいるのはカラムだ。
コブ 俺との共通点といえば、やはりカラムだ。カラムがオスプレイに対して問題を抱えていて、カラムが俺に対しても問題を抱えている。でも、俺はウィル・オスプレイとは問題を抱えていない。トラブルの中心にいるのはカラムだ。ユニットを率いてきたアイツのやり方や向かっている方向性は、UNITED EMPIREを結成した2020年に俺たちが掲げた理念と違う。
つまり、カラムが成し遂げたことは称賛に値するが、そこにたどり着くまでのアイツの行動は俺たちが最初に目指していたことと一致しないということだ。そして、それがUNITED EMPIREを離れたもう一つの理由でもある。
オスプレイが退団した後、ユニット内で誰がUNITED EMPIREを率いるのか奇妙な権力争いが起きた。事態が最悪に陥った時、多くのメンバーが公の場では沈黙していたが、巡業中はまったく静かではなかった。当時はたくさんの不満や愚痴を耳にしたが、いざという時に彼らは黙り込んでしまった。だから、結局は俺が彼らの代わりに闘わなければならなかった。だから、俺からしたらアイツらのことなんかどうだっていいんだ。
■俺はニュージャパンとファンたちのためにより一層がむしゃらに闘う。
コブ まあ、俺が最初にやるべきことは、間違いを正し、カラム・ニューマンの面倒をみてやることだな。そこから、ベルト獲得に集中だ。肩にかけているのが常にウエストポーチだなんてまっぴらごめんだ! やっぱり肩にかけるのはチャンピオンベルトじゃないとな? のんびり過ごして、スシを食べるためにここへ戻ってきたわけじゃない。歴史を作るために俺は戻ってきたんだ。
これまで、スタン・ハンセンや(ビッグバン・)ベイダーなど数多くの大柄で強靭なレスラーたちが現れては、誰にでも容赦なくボコボコにしてきた。そういうことを全部、俺はやるつもりだ。ニュージャパンの大会スケジュールは過酷なものだが、もう俺は1年半も“休暇”を取った(笑)。本腰を入れて、大暴れしてやろうじゃないか。
――あらためて、9月27日(日)神戸大会vsカラム戦ではどのような闘いが観られますか?
――ジェフ・コブの再登場に際して、なにか強く伝えたいメッセージはありますか?
コブ 俺は、以前ニュージャパンにいた時のジェフ・コブと同じだ。今でも相変わらず呑気で気楽にやっている。一方で、日本から離れた時間が俺の日本とニュージャパンへの愛と絆をより強固なものへと成長させた。だから、俺はニュージャパンとファンたちのためにより一層がむしゃらに闘う。
それは本隊のやることだとツッコミが入りそうだが、そんなことはない。これは、どこにいてもできることだと俺は思っている。もちろん自分自身のために闘うつもりだが、ライオンマークとファンのためにも闘う。俺の復帰を歓迎してくれた君たちへのお返しだ。
――まだ少し先のような気もしますが、2027年1月4日(月)東京ドーム大会の話題がちらほら出始めています。『WRESLTE KINGDOM 21』に関してなにか思うことは?
コブ カラム・ニューマンというちょっとした躓きを乗り越えたあとは、もちろん王座を狙いにいく。状況が不透明だし、来年の東京ドーム大会ではメインイベントを飾れないかもしれない。けど、カラムを倒せば元IWGPヘビー級チャンピオンを倒したということになる。そこからどうするか先を考えていこう。ベルトのために闘うのでなければ、目標はもちろん東京ドーム大会でベルト獲得につながるような行動を起こすことだ。(了)
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