マリーンズ戦記2026 9月10日 イーグルス戦(ZOZOマリンスタジアム) 5月以来の4連勝で満を持して福岡へ。サブロー監督「この成長している若い選手たちがどれだけ出来るか。ボクも楽しみにしながら福岡に乗り込みたい」
試合前、室内で行われた打撃練習を一通り、見終わったサブロー監督は室内練習場外で待ち受けた報道陣から張本勲氏について聞かれると神妙は表情で話を始めた。
「1回だけボクがルーキーの時に広岡達朗さん(当時球団GM)の繋がりでたぶんオープン戦の時にマリンにお越しになって、打撃を教えてもらったことがあります」と思い出を披露した。
その時、サブロー監督、18歳。交わした会話の内容は監督となった今もハッキリと覚えている。
「ステップ幅を狭めなさいと。ボク、広かったので。広かったら回転できないと。狭めて回転を強くしろって。それは今でも覚えています」と思い返すと懐かしそうに空を見上げた。
その後も何度か張本勲氏の現役時代の打撃映像を見て研究したりしたこともあった。「何回も研究した。トップに入った時に、ボールの軌道に対して手を持っていける人はいない。とても難しい。ただ難しいのだけど、それは非常に理に叶っている。ボールに対して自分の線を入れていく。ただ、あれはなかなか普通の人間には出来ない。天才でも出来ない。超天才じゃないとできないと思います」と大先輩の高度な打撃技術を熱く説明した。
そして改めて「もう、なんていうか、ヒット数を見たら前人未到の本数。あんなバッターはもう出てこないだろうなあと思う。野球界としてすごく惜しい方を亡くしてしまったと思います」と悼み、ゲームに向かった。
試合は小雨が降る中、静かにスタートした。二回に相手のエラーをキッカケにチャンスを拡大すると一挙4点を奪い、主導権を握った。安田尚憲内野手、山﨑剛内野手が連続タイムリー。そして山口航輝外野手が中越の2点適時二塁打を記録した。
勝利監督インタビューに答えるサブロー監督の表情も満足げだった。「今日は打線の繋がりを意識して1番に山口。4番に藤原にした。藤原はこの打順が割と向いていると思う。勝負強いし得点圏の打率もいい。山口を1番に置いたのは一番いいバッターを1番に置いてというところ。あと初回だけかもしれないですけど、彼はソロが多いので、ホームランが出やすくなるかなと。まあ確率の問題。今日、ちょっと1回試してみた」と効率よく6点を奪った打線の意図を的確に説明した。
その中で佐藤都志也捕手が17号。司令塔が打てばチームは勢いに乗り、勝つのが今年のスタイル。この日もベンチのムードはイッキに上がった。マリーンズの捕手では里崎智也氏のキャリアに並ぶ本塁打数。このことについて問われた指揮官は「長打は彼の長所。ボクはもっと長打を打てると思う。あっさりと抜いていって欲しいですね」とニヤリと笑みがこぼれた。
先発に大抜擢して2試合目の高野修汰投手は7回を被安打6、1失点で今季3勝目。なによりも無四球が光った。初回先頭打者に3ボールとなったが、そこから粘って安定感抜群の投球を披露した。このピッチングについてサブロー監督は「今までの傾向だと良かった次は悪かったり。急に崩れたりするけど、今日はめちゃくちゃ良かった」と絶賛。そして「高野の良し悪しって、ストライク先行カウントでいけるか。ボール先行だとまったく結果が変わってくるピッチャー。最初、いきなり3ボールになったけど、しっかりと立て直してくれた。それからは自分のリズムで投げて、野手もリズムが良くなった」と解説した。相手打者が打ちづらい理由について記者から問われると「左で真上からの角度があって、フォークがバッターにとって厄介。本当にストライクさえ入れば、そのフォークがすごく邪魔になる。フォームと球種で打ちづらい投手」と答えた。そして最後に「もう先発。中継ぎに戻すことは考えていない」とキッパリと言い切った。
前夜に4位に浮上したマリーンズはこれで5月以来の4連勝となった。明日は空路、福岡入りして首位ホークスとの3連戦となる。「強いチームと当たりますけど、この成長している若い選手たちがどれだけ出来るか。ボクも楽しみにしながら福岡に乗り込みたい」と語気を強め話すと踵を返し、監督室に姿を消した。いざ、首位ホークスとの3連戦。ここまでなかなかカード勝ち越しをすることが出来ていない難敵だが、この期間でさらに成長を遂げ、再び相まみえる。今度こそ、絶対に王者に一泡吹かせる。今こそ、マリーンズの底力をみせつけるときだ。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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