マリーンズ戦記2026 9月8日 イーグルス戦(ZOZOマリンスタジアム) 山口航輝今季3度目のサヨナラ打。サブロー監督「泥臭い野球がウチの野球」
ただ、勝利監督インタビューボード前に現れたサブロー監督には笑顔はなかった。
「先発の田中晴也はテンポも良く、コントロールも良く、球のキレも良く、言うことはなかった。打線ですね。今日の展開だと上手くやれれば、5点はとれていたと思う。そこの部分は個々でみんな反省をして、ボクも反省して次、やりたいと思います。ただ、やっぱり彼の勝ちを消してしまったという感じで申し訳ない」と最後に、もつれたゲームを振り返った。
先発の田中晴也投手は六回を投げ終えた時点で100球を越えた。ストレートにキレがあり、相手打線を失策の間の1失点に抑え込んでいた。ベンチに戻ると指揮官は話しかけた。
「ボクの中では、成長を促す意味もで無理してでも、もう1回、行かせようかなとは思っていたけど、本人に任せようと思って、もう1回行くかとボクが聞いて、『もう1回いかせてください』ということだったので、行ってもらった。きつくなってきたところでどうやって抑えるか。そういうところも見てみたかったし、ここまで早めに交代させることもあって、いい経験になるという意味で、もう1回、いかせました」とサブロー監督は会話の内容を明かした。
そして託した七回は空振り三振、見逃し三振、空振り三振の3者三振。自己最多の125球。圧巻のピッチングで締めた。これには試合中は鉄仮面を貫く指揮官の表情が少し緩んだ。
「素晴らしかった。できたら勝ちをつけてやりたかったけど、こればっかりは仕方がない。次また同じ投球をしてくれればと思います」と目を細めた。
打線は三回に井上広大外野手の5号ソロで先制をした。2試合連続本塁打。指揮官がアドバイスを続ける若者が結果を出した。これには「打てるボールをミスショットせずに打てるようになってきた。しっかりと摑まえられるようになってきたと思う。でもまだ失敗は多い。失敗を減らせるように練習していくしかないと思います」とコメント。この日の試合後も室内で打つ姿をじっと見つめていた。
最後は山口のバットが決めた。九回一死一、二塁でこの強打者に打順が回ると、なにかやってくれるという期待感がスタジアムを包んでいた。それはベンチも同じ。力強い打球が野手の間を抜けていった。確実に頼もしさが増している姿にサブロー監督に驚きはない。「彼らしい打撃。ストレートが打てるようになってきた中で、相手も変化球が多めの配球になってきて、ちょっと苦しんでいたけど、今日は最後、割り切ってストレートを弾いてくれた。技術的にも精神的にも成長をした」と信頼を口にした。
週の最初の試合を勝利、6連戦が幕を開けた。ただ指揮官は「もっと気持ちよく勝てたらと思うけど、勝てたことは良かった。泥臭い野球がウチの野球。明日からまた頑張ります」と気を引き締め直し、インタビューを終えると野手たちが打ち込みを行う室内練習場へと向かった。
今シーズンも残すこと23試合。少しずつ個々、そしてチームとしての成長が見えている。その成長を証明するために、ただ勝ち続けるだけだ。マリーンズが夏の終わりに連勝街道を突き進む。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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