【日本グランドシニア/FR】柳沢伸祐がグランドシニア初陣でつかんだ『日本一』 レッスンでも伝える“長くゴルフを楽しむ思考”
コスモヘルスカップ第54回日本プロゴルフグランドシニア選手権大会
1打差の2位で最終日を迎えた柳沢は、6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、トータル9アンダーでホールアウト。最終組で1打リードしていた清水洋一が最終18番でボギーを喫したことで、冨永浩を含む3人によるプレーオフに突入した。
プレーオフは柳沢にとって初の5ホール戦。初日から苦しめられた1番パー4を舞台に、難しいライから粘り強くパーをセーブした。4ホール目で冨永が脱落すると、最終5ホール目で柳沢が2打目を30センチにつけてバーディ。パーの清水を振り切り、長い戦いを制した。
今大会で先輩プロから繰り返し受け取った言葉がある。それは『年々チャンスは少なくなるからな』だ。「歳とともにチャンスは少なくなってくるから『いまが一番チャンスだぞ』って聞いて、『今年、勝っとけよ』って芹澤(信雄)さんとかに言われて。だんだん体力が衰えてくるから」。
年齢とともに体力は変わり、飛距離も少しずつ落ちていく。先輩たちも、その変化と向き合いながら、クラブや体のケアを試行錯誤している。柳沢自身も、これまで順風満帆だったわけではない。
筋力アップを目的としたトレーニングは一切しない。「この1、2年腰痛が出ていない。ゴルフも良くなっている一番の要因。シニアは特に身体が大事。試合に出ていなければ体調はいいんです。試合に出ちゃうと、試合中の問題点、悔しさがあると練習しちゃう。練習量が増えるというのが怪我の原因」。ゴルフができる体を維持するために、練習量を減らすこともある。
長くゴルフを続けるために必要なのは、自分の体を知ること。そして、その変化を受け入れることだという。「腰痛がなくゴルフができて、年をとってもこの2年飛距離も衰えていない。本当だったらだんだん衰えるでしょ」。その柳沢が考える、年齢を重ねてもゴルフを続けるための秘訣はシンプルだ。
「頑張りすぎないことと、自分の体に合った癖とか柔らかさ、硬さの部分。それに合ったスイングをするのが一番。というレッスンを僕は横浜のスタジオ(ビバゴルフ)でやってるんです」。
そんな柳沢だからこそ、60歳を超えたアマチュアゴルファーに伝えたいことがある。「怪我なくゴルフを続けていくために。僕ら世代というのは、近くにいる上手いプロの真似をすると、全然体の関節の可動域が違うので、そのスイングを真似しようとして体痛めるパターンが多い。今は個々に合ったスイングをやっていれば怪我をしない」。
残りのゴルフ競技で掲げる目標は「何勝したいとか、そういう目標はなくて、身体が元気で、競技を1年でも長くやりたい。その中でこういう結果が出たりするとうれしいから、とにかく1年でも長く競技をやれる身体でいるということ」だ。変化を受け入れ、自分の体と向き合い、無理をしすぎず、自分に合ったゴルフを見つけていく。その先に、競技を続ける喜びがある。
60歳で“日本一”の称号を手にした柳沢は、今回の優勝を通して、これからもシニアゴルファーへ“ゴルフの楽しみ方”を伝えていく。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ