インユアパレス、ハンデを生かして重賞初制覇へ!持ちタイムとデータから高知・ミスズグランドオーにも注目/佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIデータ分析

佐賀県競馬組合
チーム・協会

2025年優勝ヤマニンチェルキ 【撮影:佐賀県競馬組合】

第26回 サマーチャンピオン(3歳以上、ハンデ、ダート1400m)
9月3日佐賀11レース 20時00分発走予定


真夏のハンデ重賞・サマーチャンピオン。JRA馬を迎えてのダートグレード競走ながら、ハンデの妙で地方馬の好走も見られるレースだ。ハンデ59kg以上の勝利は直近10年ではナシ。今年はトップハンデ59.5kgを筆頭に59kg以上が2頭で、データ的に悩ましい一戦となりそうだ。
ここでは2016年~25年の当レース過去10回のデータを元に分析する。

JRA馬は過去10回中6回で3着以内独占

ダートグレード競走とあって、所属別ではJRAが圧倒的に好成績。過去10回中6回で3着以内を独占した。
そうした中でも地方馬も奮闘しており、ここ2年連続で地方馬が3着以内に入っている。特に兵庫は3着以内5回を誇るが、今年は出走馬がナシ。今年は地元・佐賀と高知からのみとなっている。高知は過去10回で3着以内0だが、昨年ジュゲムーンが5着。3歳馬ながら53kgは相対的にハンデがやや見込まれた感があった。

※赤枠は今年、出走馬がいる地区

所属別成績 【表1】

3連単万馬券は4回

ハンデ重賞とあって、やや波乱含み。上位人気3頭で決まったのは16年と17年の2回のみだった。
「単勝3番人気以内が複数頭、3着以内に入った」という条件に広げると、前述の2回を含めて過去10回中7回に上るが、もう1枠に人気薄が入るなどした結果、3連単万馬券は4回あった。
過去10回で3連単最安配当は1140円(1番人気→3番人気→2番人気)、最高配当は19万3800円(★8番人気→6番人気→★3番人気)

★印は地方馬

単勝人気別成績 【表2】

ハンデ59kg以上は未勝利

ハンデ重賞のため、斤量は大きなポイントとなる。実績馬ほど重たい斤量を背負うことになるのだが、当レースでは59kg以上は過去10回で未勝利。大きな壁となっている。
とはいえ、軽ければ有利とも言いづらく、上手くバランスが取れているのが54kg~57kg台。ただ、このうち56kgのみ好走率が低くなっている。
地方馬は52kg~55kgの馬が3着以内に入った。

斤量別成績 【表3】

小回りの前有利

小回りコースとあって、基本的には逃げ・先行有利。まずは序盤に前目のいい位置が取れるかが一つのポイントとなりそうだ。
差しも3着以内11回と悪くない。11頭はみな上がり3ハロン38秒3以下の末脚を使っていた。

脚質別成績 【表4】

ハンデと逃げ・先行の相関

斤量は様々な場面で影響を及ぼすが、特に大きな影響があると言われるのがスタートダッシュ。車に1人で乗っている時と、4人乗せた時の信号待ちからの加速具合を想像すると分かりやすいかもしれない。競馬では3kg差があると顕著な差が出やすく、減量特典のある若手騎手が逃げて勝利を収めるのもそういった要因から。
そこで下表のうち折れ線グラフに注目したい。59kg以上のハンデを背負ったJRA馬は7頭いたが、3番手以内につけられたのはわずか2頭(黄色)。馬によって脚質が異なるとはいえ、重たい斤量では前付けしづらいことが分かる。
一方、53kgの軽ハンデで3番手以内につけたのは2頭のみだが、いずれも3着以内に粘り込んだ。

3番手以内につけた馬の斤量別成績と頭数 【表5】

2枠×JRA=3着内率100%

今年はフルゲート割れのため、馬番ではなく枠番で傾向を探る。3着内率50%の好枠は2枠と8枠。8枠は500kg以上の大型馬でも好結果を残している。
2枠にはJRA所属馬が入ると、[1,3,1,0]で3着内率100%。昨年もエンペラーワケアが2着で、要注目の枠だ。

枠番別成績 【表6】

フレッシュなJRA馬か、熟練の地方馬

馬齢では4~5歳が好成績で、3着内率40%台。3着以内に入った馬はみなJRA馬だった。6歳は3勝を挙げ、こちらは3着以内に入った7頭中2頭が地方馬。さらに7歳になると3着以内に入った5頭中3頭が地方馬と、馬齢が上がるにつれて地方馬が多くなっている。

馬齢別成績 【表7】

データからの推奨馬は?

①JRA馬で54kg~57kg
②JRA馬で2番枠
③JRA馬で4歳~5歳
④地方馬で52kg~55kg
⑤地方馬で6歳~7歳
⑥59kg未満で逃げ・先行
⑦差しなら近走で上がり3ハロン38秒3以下の実績


インユアパレス(JRA)はあと一歩の競馬が続く。
黒船賞はスタートで躓いて後手を踏みながらも3着、前走・東海SはJRAの重賞の舞台で4着。いずれもマテンロウコマンドより斤量が1kg軽い中で後塵を拝し、今回も斤量1kg差は変わらないが、相手が59.5kgとそもそもの斤量がかなり重たくなるため、逆転もあり得る。
今回の58.5kgは2走前で背負って3着の実績があること、また東海Sでは好スタートから4番手につけており、今回も逃げ・先行しそう。
5歳で③⑥に該当。

トップハンデのマテンロウコマンド(JRA)は59.5kgを克服できるかが最大の鍵。
小回りでコーナー4回の園田と高知で重賞を勝っており、当コースの舞台相性はいいだろう。
2番枠はJRA馬にとっては3着内率100%好枠。あとはこの斤量でどのくらいのスタートダッシュをつけられるか。
4歳で②③に当てはまる。

ミスズグランドオー(高知)はJRA時代はオープンクラスに在籍していた。
圧巻だったのは2走前の地元戦で、不良馬場で1日を通して速いタイムが出やすかったとはいえ、レコードに0秒1まで迫った。ということは、同舞台の黒船賞と時計比較では十分通用するほどの走り。
重賞勝ちが佐賀と金沢で、地元・高知の重賞では勝ち切れないことからも、スピードが生きる軽い馬場の方が合っており、佐賀は好相性だろう。
斤量54kgで、欲を言えばあと1kg軽ければ、との思いもあるが、④⑥に該当。

ハッピーマン(JRA)は重賞2勝がいずれも園田1400mで、「小回り」「短い直線」「コーナー4回」という点で当レースと共通点が多い。
ただ、近走の走りからはどのくらい前付けできるか。
4歳で斤量58.5kg。③に該当。

面白そうなのはストレングス(JRA)
大恵総合研究所の格言に「外枠のシニスターミニスター」というものがあり、同産駒で大外枠に入った。
斤量57kgはJRA馬で最軽量で、5歳。
①③、場合によっては⑥にも当てはまる。

第26回 サマーチャンピオンJpnIII 【出馬表】


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「Number」「netkeiba.com」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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