夢の舞台へ挑戦 ゴルフ部監督の福岡康文がプロゴルファーとしてシニアデビュー〔倉本招待イーグルゴルフ〕
大会前日
福井工大福井中・高のゴルフ部監督として生徒へ指導にあたりながら、競技ゴルファーとして夢も追い続け、憧れだったシニアツアーで戦いに挑むプロゴルファー・福岡康文、52歳である。
福岡はアマチュア時代に福井アマ2勝を挙げており、これまで数々の競技に出場していたという実力者だ。2年前にPGAティーチングプロ資格を取得。「勉強は苦労しました」と苦笑い。それでも「100点満点じゃないと合格しないのかなって思っていましたから、必死に覚えて。結果としては合格点以上の成績でした」と充実した受講期間を振り返った。昨年は初めてシニアツアー予選にも挑戦。2次予選会まで駒を進めたが、カットラインには2打足りず、レベルの高さを思い知った。
そんな中でシニアデビューを飾れるという吉報が舞い込んだ。推薦をいただけることになったのだ。「ゴルフは多くの人とのつながりがあってこそ、続けていられます。支えてくれた方々への感謝の気持ちを示したい」と出場にあたっては強い決意をにじませている。
また、プロとして試合に出場することにはゴルフ部指導者としての意味もある。「生徒たちに伝える立場だからこそ、自分自身が厳しい世界に身を置き、経験することが大切だと思っています」。結果だけではなく、夢の舞台に立つこと自体への喜びがじわりと伝わってくる。
大会出場の知らせは教え子たちにも届いている。北海道にいる生徒からは早速連絡があり、「出るんですか?」と驚かれたそう。監督を務める福井工大福井は、川村昌弘や松田鈴英、小木曽喬といった数多くのプロゴルファーが在籍した名門ゴルフ部でもある。普段は自分のことを多くを語らない監督が夢のシニアツアーデビューを飾るというビックニュースにきっと驚くに違いない。
そんな福岡がゴルフで大切にしていることのひとつは「準備」だ。プライベートラウンドでも試合でも、会場に入る時間やウォーミングアップ、体のケアなどをできる限り同じルーティンで行う。常に同じ状態でプレーできるよう整えることを心掛けているという。「結果よりも準備が大事。今の自分にできる最高の準備をして試合に臨みたい」と口元を引き締めた。
「できることを精いっぱいやるだけ」。競技者としての夢と、指導者としての責任。その両方を胸に刻みながら、感謝の気持ちを携えて夢の舞台へ挑む。今回の2日間は、結果だけでは測れない価値のある挑戦になりそうだ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ