“サッカーの祭典”FIFAワールドカップ2026が幕を閉じる
スペインが4大会ぶり2度目の優勝
現地6月11日(日本時間12日)に開幕し、北中米の16会場を舞台に繰り広げられた大会は7月19日(同20日)に決勝を迎え、スペインが延長戦の末に連覇を狙ったアルゼンチンを1-0で下して、2010年南アフリカ大会以来2度目の優勝を成し遂げました。
ベスト4に名を連ねたのは、その時点でFIFAランキング1~4位だったアルゼンチン、スペイン、フランス、イングランドという、過去に優勝歴のある4チームでした。決勝は欧州王者(スペイン)対南米王者(アルゼンチン)という世界一を争うにふさわしい好カード。巧みなパスワークを生かすスペインがボール支配率65%、シュート数20-2と優勢に試合を進め、延長戦後半開始直後の106分に生まれたフェラン・トーレス選手の得点が決勝点となりました。
数々の記録が更新された大会に
今大会は、数々の記録が更新されました。通算得点では、大会前までドイツのミロスラフ・クローゼ氏が保持していた16点をリオネル・メッシ選手(アルゼンチン)、エムバペ選手が抜き、それぞれ21点、22点に伸ばしました。メッシ選手は前回から9試合連続得点という新記録もつくりました。
スペインは前回大会から続く連続無失点を6試合に伸ばし、GKシモン選手は同じく前回大会から650分間無失点という記録を達成しました。カタール大会の日本戦で田中碧選手に決められて以来、今回の準々決勝のベルギー戦で失点するまでの記録でした。さらにスペインは最少の1失点で優勝した史上初のチームとなりました。
今大会の総観客数は681万966人に上り、これも開催23回のワールドカップで史上最多。それまでの記録は1994年アメリカ大会で記録した358万7538人でした。試合数の増加という要因はあるものの、1試合平均でも史上2位の6万5490人を記録しました。
カーボベルデらアフリカ勢の躍進
チーム数の拡大について、大会閉幕の前日である7月18日に国際サッカー連盟(FIFA)のテクニカルスタディグループが分析を公表。同グループを統括するアーセン・ベンゲル氏は、ラウンド32でアルゼンチンと延長戦の末に2-3で惜敗したアフリカのカーボベルデなどを念頭に「(チーム数拡大は)正しい決定で、大きな成功を収めたと確信している」「各国間の差は縮まっている」などと総括しました。
試合ではいくつかの新しいルールが導入されました。前後半それぞれ23分頃に設けられたハイドレーションブレイクもその一つ。給水はもちろん、監督からの指示などにも有効活用されたようです。スローインやゴールキックの際の5秒カウントダウン、交代で退場する選手は10秒以内にピッチを離れる規則などは、試合のスムーズな進行を促しました。
また、今大会では、ワールドカップに5度以上出場している選手に名前入りの「レガシーパッチ」が付与されました。対象となったのは6大会出場のメッシ選手、クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル)ら6人。日本からは5大会出場の長友佑都選手(FC東京)が、このパッチをつける栄誉にあずかりました。なお、大会初出場の選手、過去の大会で個人賞を受賞した選手のためのパッチもありました。
「最高の景色を」目指した挑戦
最終戦のスウェーデン戦は、前田大然選手(セルティック)が先制ゴールを奪うも、追い付かれて1-1の引き分けに。日本は1勝2分けのグループ2位となり、ノックアウトステージのラウンド32でグループC首位のブラジルと戦うことになりました。昨年10月のキリンチャレンジカップ2025で逆転勝利を収めた相手とはいえ、ワールドカップを5度制した強豪です。しかし、鎌田大地選手(クリスタル・パレス)が「過剰なリスペクトはない」、伊藤洋輝選手(バイエルン・ミュンヘン)が「しっかりと勝てるようにやっていければ」と語るなど、チームは勝利への強い意欲を持って試合に臨みました。
前半からブラジルにボールを保持される展開でしたが、「良い守備から良い攻撃」のチームコンセプトを体現すべく応戦しました。29分にはショートカウンターから佐野海舟選手(マインツ05)が先制ゴールを決めました。しかし、後半にブラジルが攻撃の形を変えると、日本は次第に守勢に回り、アディショナルタイムに逆転ゴールを許すなど2失点。1-2で敗れました。森保監督は「チーム一丸となって、タフに粘り強く最後まで戦い抜く中で、勝つチャンスがあると思って戦った」と振り返り、「世界のトップ基準に日本も間違いなく近づいているという感覚。ただ、結果として押し切られる部分があるので、そこは積み上げていかなければならない」と語りました。
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