九州産馬の夏がやってきた!馬格のあるリピート馬が好成績/佐賀・霧島賞データ分析

佐賀県競馬組合
チーム・協会

2025年優勝ルピナステソーロ 【撮影:佐賀県競馬組合】

第30回 霧島賞(JRA交流、九州産限定、3歳上、ダート1400m)
7月16日佐賀3レース 16時50分発走予定


今年も九州産馬の夏がやってきた。今週木曜日は佐賀競馬場で霧島賞が、週末18日にはJRA小倉競馬場でひまわり賞(2歳、芝1200m)が行われ、佐賀からは新馬勝ちのタカヨシが飛田愛斗騎手で、バミューダボーイが長谷川蓮騎手で出走を予定している。
当コラムでは佐賀で行われる霧島賞をデータから分析。1年間、この舞台を目指して力を蓄えてきた馬たちの戦いを、2015年~26年の過去10回のデータから探る。

地方馬4勝の理由

JRA所属馬の出走条件は2勝クラス以下のため、当レースを勝つと昇級して翌年以降は出走ができない。しかしながら地方所属馬は出走条件がオープンのため、歴代優勝馬も出走可能。たとえば、ルピナステソーロ(高知)は24年、25年と連覇した。また、キヨマサはJRA在籍時の16年に勝ち、地方(兵庫)に移籍後17年、19年に優勝、18年2着とリピーターとなった。下表のうち地方所属馬の成績はそのように1頭のリピートによるものも含まれるので、注意が必要だ。

所属別成績 【表1】

やや波乱に傾向変化、3年連続1番人気敗れる

上位人気の信頼度は高く、3番人気以内は[9,7,6,8]。上位人気3頭での決着は過去10回中5回に上る。
ただ、最近はやや波乱傾向。3年連続で1番人気が4着以下に敗れ、3連単は万馬券となっている。特に23年は2~3着に2桁人気の地方馬が入り、3連単は54万5570円だった。

単勝人気別成績 【表2】

先行・差しの好走馬多し

舞台となる佐賀ダート1400mは最もレース数が組まれるポピュラーコース。直線の引き込み線からスタートし、コースを1周する。
1周1100m、直線はゴールまで200mの小回りコースだが、当レースでは先行・差しからの上位入着頭数が多い。

脚質別成績 【表3】

内枠の逃げか、外枠の差し

スタートから最初のコーナーまでは距離のあるコース。逃げて3着以内に入った4頭は1番、3番、6番(2頭)で、真ん中より内めの枠だった。
3着内率が最も高いのは1番で50.0%。逃げで1勝、先行・差しで2着3回、3着1回だった。
外枠で好成績の8番、10~11番は3着以内に入った10頭中9頭が4番手以下からの先行・差しだった。

馬番別成績 【表4】

古馬、牡馬が好成績

勝ち馬は4歳~7歳。ただ、7歳3勝のうち2勝は過去に優勝経験のある馬のリピートのため、勝ち馬は実質4歳~6歳と見ていいだろう。3歳馬は過去10回未勝利だ。
牝馬は全体的な傾向としては年齢を重ねた方が好走率が上がる。

馬齢・性別別成績 【表5】

400kg台後半が理想

小柄な馬は苦戦傾向。24年1番人気に支持されたアイタカ(当時JRA)は397kgでの出走で8着だった。データ的には400kg台後半が理想だ。

馬体重別成績 【表6】

地元騎手優勢

当レースに騎乗するジョッキーの過去10回での成績は下表の通り。地元騎手は騎乗機会も多く、石川慎将騎手や山口勲騎手が好成績を残す。幸英明騎手(JRA)や赤岡修次騎手(高知)は他地区ジョッキーのため騎乗機会は限られているが、好走率は高い。

騎手別成績 【表7】

生産者ランキング

九州産馬限定の霧島賞は、九州の生産者にとって一大レース。今年、生産馬が出走する生産者たちの過去10回の成績は下表の通り。

生産者別成績 【表8】

霧島賞3着以内が高い好走率

霧島賞を複数回勝利した馬が過去10年で2頭いるように、リピーターレース。霧島賞3着以内の実績馬は勝率70.0%、3着内率90.0%と非常に高い好走率を誇る。
前月に行われるトライアルレース(JRA交流、九州産限定)での勝ち馬も3勝、2着3回、3着1回と上位入着頭数が多いが、好走率としてはそこまで高くない。

キャリア別成績 【表9】

データからの推奨馬は?

①JRA栗東所属
②上位人気
③1番枠
④4歳~6歳
⑤400kg台後半
⑥霧島賞3着以内

ゴーツウキリシマ(JRA)は昨年の霧島賞で2着。今年の出走馬では最先着だった。
その後は障害レースを走り、2着1回、3着2回と、臨戦過程からは昨年よりも力をつけている。
前走馬体重470kgと馬格がある点や、6歳牝馬という点もデータ的には好材料。
①②④⑤⑥に該当。

ケイテンアイジン(JRA)は昨年の霧島賞3着。スタートで滑るような格好となり出遅れたが、上位でまとめた。
今年3月には障害レースで勝利。4歳牡馬で前走馬体重は500kgだった。
①②④⑥に当てはまる。

ベルウッドウズメ(浦和)はJRA在籍時に2勝。
多くの馬が九州産限定レースで勝利を挙げる中、本馬は2勝ともを一般馬相手に挙げており、その点は大きな評価となるだろう。
昨年秋に地方競馬に移籍し、地方馬同士の重賞・九州産グランプリを優勝。九州産重賞連勝を狙う。
前走馬体重498kgで、九州産グランプリで騎乗した山口勲騎手を早くから手配。
⑤に該当。

ヒマワリクン(高知)は昨年の九州産グランプリ3着。
霧島賞トライアルの大隅特別を勝っての参戦となる。トライアル勝ち馬の好走率は高くないが、3勝、2着3回、3着1回。また、不良馬場とは言え勝ちタイムは昨年の霧島賞より速かった。
前走馬体重は451kgで、好成績の最内枠を引いた。
③④⑤に当てはまる。

アンヘリータス(JRA)は九州産限定の新馬戦、ひまわり賞と連勝。
その後はGIやオープンレースなど強い馬相手に走ってきた。
前走馬体重410kgで、3歳牝馬はやや苦戦傾向だが、鞍上・石川慎将騎手は当レース2勝、2着1回と好成績。
2歳時の実績は十分で、データを覆す走りも期待できる。
①②に該当。

第30回 JRA交流 霧島賞九州(九州産) 【出馬表】


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「Number」「netkeiba.com」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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